浜田知明のボタンA1988年-森友文書改ざんの責任者は
昨日観賞した浜田知明のアクアチント作品「ボタン(A)」は1988年に製作されたもので、次の様に解説されています。一部の指導者が世界を操る核と戦争の構造を見抜いた作品で、核のボタンを斯くも愚かなプロセスを経て押されるかも知れない現実を突きつけ、戦争が人類と個人にもたらす悲劇を一枚の絵で思考した、一つの答えなのかも知れません。核戦争を引き起こす張本人は、従属すると思われる人間の思考回路を管理して操作権限を譲って、その部下を思考停止させて、核戦争のボタンを押させるのです。一丁ことが明るみに出た時は、張本人は「知らぬ、存ぜぬ」と言い逃れして、責任を取ることは無いので、責任は従属する関係者とその部下に被せて、「悪人ほど良く眠る」の喩え、追求を受けることは無いのです。見ている内に、この構図は、森友文書改ざん問題にも通じる様に思えてなりませんでした。官庁官僚の人事権を一手に担う内閣官房局、内閣総理大臣夫人が関係していることを勘案忖度して、官房局に呼びつけ、関係官庁である財務省官僚に夫人が希望する方向で国有地売却を処置する様に指示を出します。人事権に弱い財務省官庁の官僚は、地方支部である近畿理財力局に、官房局から指示された様に処置を出します。そんな交渉経緯は、責任の所在を明確にするべく、近畿理財局では公文書として作成しておく用意周到さがあったのです。しかし、マスコミが嗅ぎつけて、国会で問題になりましたので、責任の所在を明確にするべく調製された近畿理財局公文書は、財務省本庁の指示で改ざんされてしまったのです。ボタンAの構図の様に、張本人ではある内閣官房は責任を追及されること無く、折衝した近畿理財局の部下は自殺する事態に追い込まれてしまい、従属する財務省理財局長のみが多分責任を被ることになりました。検察の追及は内閣官房に遡ることはあり得ないことですし、早くこの問題は、前理財局長の戒告罷免措置と管理責任のある財務大臣の辞任で決着をつけて欲しいものです!