教養を高め、知の泉に触れる
sumilettaさんのご質問に対して、今現在の私が持っている知識でお答えします。ディスレクシアが疑われる、書字困難な生徒の指導に関して。☆まず、知識そのものを広げる。 具体的にはやや高度と思われる文章を音読してあげて、思うことを述べてもらう。 思うことには間違いがないことを繰り返し伝える。 知識が広がり、自分の思うことを自由に述べることで自己エステームをあげることができます。これ、実はべらぼうな準備が必要で、結構しんどいっす。☆文字に絵や動作をつけて教える。 文字から文字への抽象思考が苦手です。そのぶん数理理解や直感力、空間認知が優れていると言われています。文字への意味づけを画像を使って教えます。また必ず横でゆっくりと丁寧に読み上げていくのも効果があります。☆アルファベットや部首を粘土やモールで作る。 マルチセンサリーと呼ばれる手法です。目だけからでなく、皮膚感覚や立体感覚も活用して、文字の定着を図ります。☆文字は大きく書く。 小さな文字を認識するのは苦手ですが、大きく書けば書ける事があります。 初めて習う文字であれば、ノート一ページに一文字書くくらいで丁度いいでしょう。慣れてきて、習熟が進めば小さく書くこともできるようになります。☆手本と練習をすぐ側に置く。 文字の形をごく短時間記憶するのが苦手なタイプのディスレクシアもいます。 その場合には、お手本と文字との距離が遠いほど書くことができなくなります。 例えば、黒板の文字を見て、ノートに写そうと思ったら、もうその文字は霧散しているけれども、横に友達のノートを置いて自分のノートに書き写すのならば可能であるというのもよく聞く話です。 漢字練習においても、お手本をなるべく側に置くのが望ましい。☆漢字については「へん=意味」、「つくり=音」と説明する。 このときに大きく手を動かしてもらうと、左右の取り違えが減るようです。ただ、左右の区別が弱いのもディスレクシアの特徴なので、難問です。☆ルビをふる、テキストの文字を大きくする。行間をあける。罫線をひく。一行づつ指で押さえて読む。 彼らは知識欲はありますが、文字がつぶれて見えてしまうという辛さがあります。まあ、私の老眼と似たような辛さです。多分。 上記の配慮をすることで、独学が可能になります。☆電子辞書の多用 電子辞書の場合には文字拡大機能がありますし、細かい文字を追う必要がないので、辞書をひく負担がぐっと軽くなります。その分の時間を本来の勉強に振り向ける余力ができます。☆プライドを尊重する。 読み書きに不自由していても、彼らの知能は高いことが多いです。大人びた印象さえ受けることがあるでしょう。「~できない。」という言葉よりも「~を知っている」という言葉の方が成長する力になるようです。ただでさえ苦労しているお子さん方ですので。 今お答えできる範囲ではこんな感じです。私もまだまだ勉強中の一家庭教師にすぎませんので、ご意見があればいつでもご教示いただきたいと思っております。よろしくお願いします。かしこ