日々精進
昨日泊ったのは草津温泉である。日本三名泉などと言われ名高い温泉ではあるが、初めて来た。群馬県の温泉では伊香保や水上などアクセスの良い温泉は何度か来ていたのだが、草津は高速のインターから50Km以上あるし、その途中にはいくつも温泉や名所があるので、なかなか辿り着けない。そして、泊まった宿はじゃらんで選んだハイクラスの宿だ。ま、ハイクラスと言ったって、サラリーマンが会社の福利厚生制度を使って泊れる程度のレベルである。が、しかし、だ。正直言って、なんだかイマイチだった。有名な湯畑からも徒歩5分ほどの好立地だし、建物もそれなりに風格はある。風呂場も木造で太い柱や梁が、草津温泉のブランドと相俟って風情を醸し出している。ハード面は十分だ。問題は、ソフト面だろう。こちらから問いかければそれなりに丁寧親切に対応してくれるが、向こうから積極的に客をもてなそうという意欲が見えない。必要な対応はしているのだけど、それに加えてプラスアルファでよりお客様にくつろいでもらおう、楽しんでもらおう、良い思い出を作って帰ってもらおうという気持ちは、少なくとも表面上は見られない。それから、料理がごく普通の旅館の料理の味しかしない。不味いとは言わないが、普通以上の何物もない。厳しいことを言うようだが、ハイクラスを名乗るなら料理長を変えた方が良いだろう。いずれにしても、経営者も接客係も料理人たちも、他の評判の良い宿をひとりの客としてあちこち訪れてみて、何が評判を呼んでいるのか、それを自分たちの宿に活かすことはできないのかを、真剣に考えてみた方がいいだろう。少なくとも、到着時に玄関前まで客に車を付けさせてキーを預かっておきながら、帰りは玄関でキーを渡して、駐車場まで自分たちの足で歩いて勝手に帰ってくれという態度はすぐさま改めた方が良い。駐車場まで100メートル足らずの距離とはいえ、雨が激しく降っていたらどうするのだ?それでも、客に荷物を持たせて歩かせるのか?仮に雨の日は玄関まで従業員が車を持ってくるというのであれば、なぜ晴れの日にはそれをしないのか?金さえ払ってくれて玄関を出てしまえば、後は知りません、という態度にすら見られかねない。せっかく良いハードを持っているのだからさ。写真は、白根山の火口湖。確かに見応えはあるが、妻が「世界遺産にしてもいい」と言うのは、いくぶん言い過ぎだろうい。