世界中追いかけ回す黒果実 監視社会の陰謀匂わん
我が社でも徐々にブラックベリーが浸透してきている。会社が支給する携帯は基本的にはドコモではないしいまだにスマートフォンですらないが、出張が多い等の理由で特別にブラックベリーを認めてもらっている人間が増えているのだ。午前中の会議でも両隣が会議そっちのけで小さな画面に向かって忙しなく指を動かしていた。すると一方が渋い表情で私に自分のブラックベリーを押し出した。最近iPod touchを愛用している私はついつい画面を指でなぞってスクロールしようとしたのはご愛嬌。そこには、少々厄介な匂いのする文面が綴られていた。いずれにせよ、若者たちが動いているようだが彼らの手に負える話ではないのは明白なので、会議を中座して「指示あるまで勝手に動くな」とだけ伝えた。やれやれ。最近の草食系男子たちは嗅覚が鈍っているようだ。私が初めてブラックベリーを目にしたのは、2001年の911同時多発テロの少し前に米国に出張した時のことだ。アテンドしてくれたアイリッシュのニューヨーカーがフォートローダーデール空港の待合室で、大きな手の中に隠れそうな見たことのないガジェットを操作していた。それは何かと尋ねると、Eメールの端末だと答えが返ってきた。当時はIT端末といえば日本が飛び抜けて先端を走っているものと思っていたので、米国にもこんな気の利いたガジェトがあるのかと驚いた覚えがある。回線は何を使っているのか?無線LANかセルラーかと畳み込むように質問したが、使っている本人も「システムのことはよく分からないけど、どこに行ってもEメールが追いかけてくるんだ」とうんざりした表情を見せたのが思い出される。さて、そんなこととはまるで関係なく、今日のランチは漬け魚の有名店である(らしい)魚久のイートインで食べた。粕漬けや西京漬けなどはそんなに好んで食べる方ではないけれど、たまに食べると美味しいと思う。メニューは、さわらが840円、鮭が1,050円、銀だらが確か1,200円とちょっとで、3種盛りが1,500円ぐらいだったはずだ。さわらがやけに安い。ちょっと湿気た内容なのだろうかと懸念しつつも、今日はさほど空腹ではなかったのでさわらにしてみた。予想は見事に外れた。立派な鰆の切り身が出てきたし、サラダに玉子焼きにイカとタラコの和え物、漬物もしっかりしたものだし、味噌汁も具だくさん。ご飯も美味しい。こりゃあ実にお得だ。どうしても鮭が食べたいというのでなければ、絶対にさわらがお薦めだ。これで漬け魚ではない普通の焼魚や煮魚があったら、もっと頻繁に通うのだけどな。満腹、満腹