秋彼岸 誘われるよに 逝きにけり
昨晩は我が家で小火騒ぎがあった。
食洗器から煙が上がったのだ。
2階にいた私が匂いに気付き階下に下りると、目がチカチカするほどの刺激臭がしていたのに、娘はのんびりパソコンでゲームをしていた。
匂いには気付いていたしその発生源が食洗器であることも分かっていながら、炎が出ていないからまぁいいかと思っていたのだそうだ。
娘は、自分が焼けていても気付かないタイプだろう。
夜遅かったので、原因究明は後回しにして、食洗器に繋がるブレーカーだけ落として寝た。
まぁしかし、こんなことは後にして思えばかわいい笑い話だった。
今朝、家を出ようとしたその時に見てしまった惨劇の光景は、誰にも語ることのできないほど惨たらしいものだった。
妻や娘に見せずに済んだのが不幸中の幸いと思えるほどだ。
しかしなぁ、悲惨な体験であればこそ、誰にも言えないことほど辛いことはない。
一日中、何度となくフラッシュバックに悩まされた。
刀を振れば気持ちが切り替えられるかと思って夜は稽古に出掛けたが、高段者の方から「どうしたんですか?今日は随分お疲れのご様子ですね」と看破されてしまった。
心の乱れが、刃筋に現れているらしい。
しばらくは、立ち直れそうにない。
南無阿弥陀佛