スーパー調査隊がゆく 静岡編
スーパー調査隊久々の活動です。もう2週間前のことになりますが、今回は静岡県は富士宮市で学会があったのでその機会を利用しての調査です。その学会ですが、私は発表する側ではなくてただひたすら研究成果を享受するだけだったのですが、これが実に素晴しかった。富士宮やきそば学会おそるべしだ!!(実在します。興味のある方はコチラを)***さて、富士宮で1軒、沼津市で2軒のスーパーを訊ねてきたのですが、足は公共交通機関と自前の足だけという私達のことなので限られた範囲でしかスーパーを探し出すことができず、大型スーパー(イオン)と駅近くのスーパーと比較的大きなスーパーしか見つけられなかったのが残念でした。調査対象としては街中から少し離れた小さめの店舗の方がよいのですが仕方ありません。いつも真っ先に調査対象にするお醤油ですが、これはほぼ関東と同じ濃口醤油が使われているようです。江戸の味・ヒゲタも見かけました。今回まず目に付いたのが即席めんのコーナー。自分が現在どこにいるのかわからなくなってしまうほど種類とメーカーが豊富です。味噌・塩・しょうゆの基本の味はもちろん、どこへ行っても(とはいっても3軒しか回っていないのだけど)とんこつや棒ラーメン、ちゃんぽんなどというありとあらゆる味のラーメンが並んでいるではありませんか。しかも、チャルメラ(明星食品)やサッポロ一番(サンヨー食品)の強い関東ではまずお目にかかることができないマルちゃん(東洋水産)の袋麺も並んでいます。これには驚きましたね。さらに驚いたことには、金ちゃんラーメン(徳島製粉)まで進出しているではありませんか。徳島製粉の名の通り、徳島県のメーカーのもので西日本まで行かないとお目にかかれないものです。人種の坩堝がニューヨークならば、静岡は差し詰め即席めんの坩堝といったところでしょうか。まるで即席めんの物産展が常時行われているようです。もうひとつ気がついたことがあったのですが、バラエティに富んだこれらの即席めんがバラ売りされていたこと。私が普段使うスーパーでは大抵の即席めんは5袋1パックで売られており、バラ売りされている種類は少ないのですが、静岡ではどうもバラ売りされている方が多いような。果たしてこれは気のせいなのか。即席めんの種類の多さとバラ売りの多さには果たして何か関係があるのか。いつもなら陳列されている商品を見るだけでその土地の住む人々の様子が手に取るようにわかるのですが(勝手に決め付けているだけなんだけど)、今回はさすがにちょっとわかりかねて唸ってしまいました。次にコーヒーのコーナーへ行くと、これまたあることに気がついてしまった私たち。一杯分ずつ個装されたレギュラーコーヒーをご存知でしょうか。取り出して広げてカップの上に載せてお湯を注ぐと一人分のレギュラーコーヒーが簡単にできるアレですよ。とにかくその形態のコーヒーの多いこと。ただのレギュラーコーヒーもインスタントコーヒーももちろんあるのですが、それを上回る多さです。「?」これは一体何を意味しているのでしょうか。ますます静岡県民気質がわからなくなってきました。それぞれの食べたいものを尊重する個人主義なのか?東海道線でも新幹線でも、通り抜けるまでかなり時間のかかる広い広い静岡県。富士宮と沼津のスーパーを訪れただけではわからないことだらけで、これはあらためて静岡県全域のスーパーを回らねば静岡県を語ることはできないと思ったスーパー調査隊でした。悔しいが、静岡編は一旦保留だ。***さて、今までの調査によると名古屋より西ではカゴメ、関東より東はブルドックとくっきりと分かれていたソースの世界。このたび調査隊はそのソースの境目がどうやら静岡県にあることを突き止めたのでした。ウスター・中濃・とんかつとカゴメが主で、ブルドックは中濃のみおかれているとか、或いはその逆でブルドックが主でカゴメの力が弱いというところもありましたが、静岡のスーパーにはカゴメもブルドックも両方仲良く並んでいるではありませんか。このことから、どうやらソースの会社の営業マンは静岡では厳しい戦いを強いられているようです。ブルドックとカゴメの営業マンがスーパーで鉢合わせをしてバチバチと目から火花を散らしあっている姿は静岡県民にとってはよく見かける光景なのかもしれません。ブルドックソースの横浜営業所と名古屋支店、そしてカゴメの静岡営業所。こちらの営業所または支店に異動になるということは、相当に見込まれて送り込まれる辣腕営業マンだということかもしれません。