フルートグラス
仏教徒・マリルレロが心から皆様にクリスマスのお祝いを申し上げます。今日は我が家に人様をお呼びしてちょっとばかり楽しく過ごそうと企てていました。お昼から宴会を始める予定だったので、バタバタせぬよう昨日のうちにできることはすべて済ませておこうと片っ端からいろいろなことを片付けていきました。マリネは冷やしておくだけにして、グラスを引っ張り出して磨いておまけに写真なんかパチパチ撮って、デザートのシュークリームは皮を焼いておいて、スープも作っておいて、メインのミートボールはあらかじめ揚げておいて、それを煮込むためのトマトソースも八割がたまで煮詰めていたら・・・仙台に出張中の夫から風邪がますますひどくなったという電話。どうやら私より1日早く感染したと思われていた夫の風邪だが、一週間も経ってから噴火し始めたらしい。とりあえずは作業を中断。それからしばらくして39度の熱を出して半分死にかけている男が帰ってきたよ。この男は自称キョジャッキー(虚弱)の割には頑丈で滅多にこんなことはないのだが、今回ばかりはダメだったようだ。というわけで、お呼びしていた皆様にはゴメンナサイをしました。今日は私はひとり昼酒を楽しみましたよ。(夫は寝ている)食べるものは大量にあるのでお腹がすいたら引っ張り出だして食べればいいんだし。この日のために大量に作ったピーマンのマリネなぞ肴に飲みながら写真なぞ撮っていたら夫も食べたいというので、二人でささやかなクリスマスランチと洒落てみました。さて、今回のスープはマッシュルームのスープ。当初は違うスープを作ろうと考えていたのだけれど、昨日買い物に出かけたところ新鮮なマッシュルームがたくさん売られているではありませんか。しかも白はもちろんブラウンマッシュルームまで。マッシュルームなんて普段はあまり需要がないせいか隅に追いやられて、しかも売れていないせいかカビちゃったりしているのをよく見かけるのだけど昨日は活きのいいのが入っていたね。さすがはクリスマス。そのマッシュルームを白・茶取り混ぜてふんだんに使ったのだけれど、思わず「う~ん、山の滋養だ~」といいたくなるほどの濃いお味。秋にフランスの田舎のレストランに行ったらこんなのが出てきそう。メインに予定していたミートボールのトマトソース煮。これはあらかじめ作っておいたものをあわせて土鍋に放り込んでぐつぐつ煮るだけだから、当日に時間をとられないのがいいと思ってメニューに組み込んだのですが、山ほど揚げたミートボールがまだまだ冷蔵庫に入っております・・・。これにはローストポテトを山ほど添える予定だったのですが、もう面倒になってやめてしまいました。あとは他に・グレープフルーツのドレッシングで食べる生ハムのサラダと・じゃがいも・マヨネーズ・たらこで作ったタラモサラダをパンに塗ってひたすら飲もうと考えていたのですが、中止になった時点でもう作るのをやめてしまいました。たらこは今晩焼いて食べました。そしてデザートですが、見てください、この大量のシュー皮を。38個あります。そう、いつぞや作った甘くないクリームの入ったシュークリームにあたたかいチョコレートソースをかけたのを皆に食わせようとはりきって焼いたものです。2人で8個食べました。残り30個。誰か~、食べにきてくれ~~***さて、タイトルの「フルートグラス」ですが、私はそれを7月から探しており、半年ほどかかってようやく探し出すことができました。ありふれた形のグラスですが、私にはまず・長いことそれを作っているメーカーで、割れても補充ができることを基準にしました。そしてもうひとつ、脚をくっつけたものではなくガラス自体を引き伸ばして脚にしたグラスが良いと思っておりました。これはただ単に見た目の問題ですが、長いこと使うのであればいつ見ても惚れ惚れするような飽きのこないものをと思ったからです。さぁ、見てください。私が半年かけて探し出した美しいフルートグラスを。(右)とにかく脚が長くて背が高いのです。美しい容姿で♀を惹き付けて遺伝子を遺さんとするのは動物の世界だけではなくて、グラスの世界でも同じなのか?これがその引っ張って伸ばした脚の部分。この部分が美しくてですね、ここに光が反射しているのなどを見ていると時間が経つのも忘れてしまいます。(相当なヒマ人です)縦に筋が入っているのがおわかりでしょうか。これはですね、液体を入れると光を反射させて美しく見えるように施されたものだそうです。真上から見るとかなり入っているのがよくわかりますね。材質はクリスタルガラス。背も高ければ輝きまで美しいのです。とあるイタリアのメーカーが作っているものなのですが、多分私が生きている間に廃盤にすることはなさそうです。私はこの写真を撮っていて、美女を撮るカメラマンの気持ちがよくわかりました。美しいものを撮るのは心が沸き立ちます。もう最大限に美しく撮ってあげましょうという気にさせるのですよ。たかがグラス一つ選ぶのに半年も時間を要してしまったわけですが、この労力をもっと何か他のことに生かしていたら私も大成していたかもしれませんねぇ。モノにこだわることは世間ではあまり評価されませんが、毎日を共にするモノというのはかなり重要だと私は思うのですよ。それがあると仕事がはかどるとか、それを目にするだけで嬉しくなるとか、日常の充実度が大きく違ってくるわけですね。いや、別に高いものを買えとかそういうわけではなくて、何か必要なもの・欲しいものがあったときに適当に間に合わせのものを手に取るのではなくて、ちょっと時間をかけてでも自分が納得いくモノを追求するということさ。私は昔からこのような傾向があり、自分でも「そうではないかな~」などと思っていたのですが、この週刊(旧日刊)マリコベを始めて自分の思ったことを書き出してみることによって自分が「しつこくこだわるオタクな気質」であるということをあらためて知りました。週刊マリコベは来年もこの精神で、身の回りのものをほじくり回して面白おかしく皆様にお伝えしていこうではありませんか。さて、今年のマリコベは本日をもって最終とさせていただきます。今年もこんなマリコベを温かい目で見守って下さった皆様、本当にありがとうございました。皆様もよいお年をお迎えください。来年の営業は1月4日を予定しております。