アイルランドを食い尽くせ Vol.4
さあさ、今日も朝食が続くよ。ここは客室数3部屋の小ぢんまりしたお宿。ごくごく普通のおウチ。設備の整ったB&Bも素敵だが、こういう普通の家というのもまた素敵なもの。出迎えてくださった奥様もそれは素敵でした。よく言われるのだが、予約しておいて到着すると第一声が「あら、あなたね。お待ちしてましたよ」名前を告げなくとも顔パスさ。そりゃそうだ、極東からの予約だからね。しかし見てください。普通の家なのにこの素敵なこと。まるでプチホテルのようではございませんか。暖色系でまとめられており、見るからにあたたかです。そんなお部屋で私がもっとも注目したのは、天井付近に描かれているこのチェックのライン。かわいいですね。芸が細かいですね。ため息が出てしまいます。さて、こんなお宿の朝食。宿泊客専用のダイニング兼ラウンジにセットされていました。テーブルはこんな感じで白い食器でまとめられています。各自の場所に置かれているテーブルマット。よく見るとアイルランドの料理のレシピになっています。これは楽しい上に可愛い。例の如くサイドボードの上に並べられている朝の前菜。フルーツを食べながら次々と運ばれてくるものを待ちます。たっぷりのコーヒー。バターもジャムもたっぷり用意されているのが見えますか。ブラウンブレッド。ここのも香ばしくて美味。ちなみにこの国では褒めるとおかわりがやってきます。もうこれ以上食べられないけれど褒めたい方は、食事が済んでから褒めましょう。おかわりが欲しい方は、食事中に褒めましょう。よって、私達はこのブラウンブレッドをおかわりするハメになったのでした。他にもレーズン入りのおいしいパンが出た上、トーストまでやってきて肝を冷やしました。さて、次はメインです。相変わらずのスモーク人生を送る我が夫は、スクランブルエッグとスモークサーモン。私はこの旅初の、フルアイリッシュ。目玉焼きにベーコン・ソーセージ・トマトというイングリッシュブレックファーストは、スコットランドへ行くとスコティッシュブレックファーストと名前は変わりますが中身は同じ。しかーし、アイリッシュブレックファーストは違います。手前にある黒いのとその奥にある丸いもの。これがあることによって初めてアイリッシュブレックファーストとなるのです。その丸いものの正体とは、ブラックプディングホワイトプディングどちらもオートミールやハーブ・スパイスで作られたソーセージの一種なのだけれど、黒い方には豚の血が入っておるのです。これを聞いてしまうと抵抗があるのだが、実際に食べてみるとスパイシーなハンバーグのかけらという感じ。サラミを長く太くしたような感じで売られており、それを輪切りにして焼くとこうなるんだよ。「とってもおいしい」というものではないけれど、それなりに酪農王国アイルランドを感じる食べ物なのです。ちなみに私のアイリッシュブレックファーストのお皿、これは量を減らしてもらっています。普通サイズだと、ベーコンも2枚、ソーセージも2本とテンコ盛り。到底食べきれないし、食べたとしても後で何も食べられなくなるので私は必ず減らしてもらいます。とある宿のブレックファーストメニューのメインの欄に、「メインはひとつでお願いします」という注意書きがありました。こう書いてあるということは、過去にメインをふたつ頼んだヤツがいたということだろう。恐ろしい…。ちなみにこのお宿もブレックファーストメニューがあることを確かめた上で予約しました。私の朝食人生に抜かりはない。今までいくつかB&Bが登場しましたが、その一泊のお値段はというと、1軒をのぞいて(これはまたあらためて)あとは全て、ひとり一泊朝食付き 33~35ユーロ。1ユーロが160円だとして換算すると、だいたい5,200~5,600円くらいですね。安いでしょう。民宿ですからね。でも、こんなに安いのにこのクオリティ。だからB&Bはやめられないのです。本日の葛飾区の最低気温 24℃本日の葛飾区の最高気温 29℃ /生き返るような日でしたなぁ。