岩村力×林英哲
日付が変わって、22日、午前2時15分です。友人から,兵庫芸文ホールのコンサートが都合で行けなくなったので、と嬉しいチケットプレゼントが届き日曜日に出かけました。チラシの見出しは、岩村力×林英哲 和洋の饗宴和太鼓のスーパースター林英哲さんとオーケストラがどのように融合するのか、期待感120%。 震災の当日、指揮者の岩村力さんは仙台フィルとともに、青森にいた、とのこと。被災地の様子を間近で見たあとの演奏会、さまざまな思いをタクトに託した、熱演でした。ジャズピアノの山下洋輔の組曲は管弦楽版で世界初演。オケと太鼓の掛け合いはまさにジャズのアドリブです。最後の曲、飛天遊も、和太鼓とオケが対等にセッションしてもう、鳥肌もの。世界のスーパースター英哲さんの鋼のような肉体が、跳躍していました。アンコールは八丈島の民謡をオーケストラをバックに演奏した『太鼓打つ子ら』。めぐまれない状況の子ども達に太鼓の指導をするときに演奏する曲です、とお話があって、太鼓とともに、英哲さん自身が詞をつけた唄を朗々とうたう声が大ホールの隅々にまで響いて満席の聴衆は、微動だにせず聞き入っていました。感動で心が震え、涙があふれました。演奏が終わって無音になると、ごく自然に全員が黙祷をし、しばらくしてから割れんばかりの拍手のあらしでした。忘れられないコンサートとなりました。