先週も右往左往 -1-
JR甲子園口から10分ほど歩くと、武庫川女子大学、甲子園会館があります。 昭和5年に誕生した、旧甲子園ホテルが、 昭和40年に武庫川学院によって教育施設として再生され、 日本の伝統美を生かした洋式建築が、 今また脚光を浴びています。 先日、特別見学会があると知り、早速申し込みをして 行ってきました。 毎年行われている見学会で、楠松祭と名づけ 館内ではさまざまな催しが行われています。 門をくぐると、こんなに立派なクスノ木がそびえています。 日本に残る、数少ないライト式の建築。 設計はフランク・ロイド・ライト(米)の愛弟子,遠藤新が手がけ、 『東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル』といわれていました。 皇族、上級軍人、政財界人などの社交場としてにぎわったと説明を聞くと、 なるほど、市松格子光天井が美しいホールは クラシックとモダンが溶けあってため息が出ます。 終戦後は米軍に接収されて、12年間、進駐軍の将校宿舎とクラブに 使われていました。 その後、大蔵省の管理を経て 武庫川学院が歴史的建造物を保存管理して、 後世に残し伝えたい、と譲り受けます。 当時の宿泊客の客室やフロント、メインロビーなど 当時を偲ばせる重厚な雰囲気はさすがライト式。 国登録有形文化財として登録されています。 部屋が多くて、今どこにいるのか把握できないままに 解説を聞きながらみて回りました。 見下ろすと、庭園には川が流れ、屋形舟まで浮かんでいます。 ヒマラヤ杉は昭和5年からこの場所に立っていたのでしょうか。 森のような庭園です。