絵の話。
頭の中が絵のことでいっぱいなので、また絵のお話です。2004年の2月にサビアンシンボル展をするまではわたしはずっと抽象画を描いていました。抽象画としての、自分自身のスタイルにどうにか到達し始めたのが1990年頃。抽象画の描き方は「地図のない旅」と自分で名前をつけた描き方。それは、グリムの「赤ずきん」で赤ずきんちゃんが森でお花を摘むのと同じ描き方です。偶然性をフルに利用し感性だけで描いて行きます。アップした写真はきのうブログにも書いた製作途中の、コートカードのスウォードの、ナイトとページです。描いてゆくプロセスで偶然ページの鎧のようなベストがとてもきれいな金色になりました。とても気に入っているのでこの部分は描き変えたくない。だけど、カードの持つ内容と合致させようとするならページが金色の鎧を身につけているのはふさわしくありません。困ったな。造形的な普通の絵であればこの金色は最後まで残して生かして行きたいところです。「地図のない旅」は制約の全く無い絵画だったのでそれが可能です。でも、タロットのように内容をともなった絵画の場合はそうはいきません。こんなところにつまづいています。それであゆみがとっても遅いです。絵画の中に内容と意味を織り込むことや具体的なことを描きこむことがどうしても不得手でというのも長い間そうすることをしてこなかったのでこれからの課題です。このことは私の生き方にもリンクしています。おもしろいです。しかし、個展間際の文章というのはどんな文章もある意味みんな言い訳のようにも思えてきたりもします。