初めての油絵作品。
キャンバスに初めて描いた絵のことを、突然思い出しました。高校生の時に美術部だったこともあり、油絵セットを親に買ってもらって描きました。ルオーの宗教画か何かの影響はあるのでしょうが、この絵は、心の中から湧き起るものに委ねて描きたいように描いた記憶があります。だから、この絵は、いまだに私の中で原点となる作品となっています。何で、こういう絵を描いたかね?もっと別の絵でも良かったろうにと思いますが、良くわかりません。この絵に描かれている花束の部分は、最初は、薪(たきぎ・まき)でした。どうして薪(たきぎ・まき)だったのかも、自分でも良くわからないのだけれど、そこの部分に「重たさ」を感じて、上から花束を描き加えました。それにしても、この絵には、私の人生テーマが、とても良く表れているなと思います。「変換」。生きている間に、人生の重たさから解き放される、そんな体験をずいぶんとしてきました。そして、そのことは、私一人の人生に起きたことではなくて。私が生きてきたこの時代そのものが、まさにそのような「変換」が起きる時代であったようにも思えます。キリスト教っぽい雰囲気の絵だから、そして今日はクリスマスだから、この絵のことを突然思い出したのかも知れません。それはよくわかりませんが、今回の人生においては、キリスト教とはほとんど縁のない日々を送ってきました。だけど、そういえば、小学校3年生の時に、父に初めて本屋さんに連れて行ってもらって、「どれでも好きな本を選んで良いよ」と言われて買ってもらった本も、キリストの伝記だったことを思い出します。何でよりによって、キリストの伝記を選んだのかな?もっと他の本でも良かったろうに。この絵のことは、今までにも何回か思い出して見てみたりしたことはありますが、そのときによって、妙に気恥しかったりしたこともありました。いつの間にか、この絵を描いてから50年の月日が経っていて、そのことにも驚きを感じますが、今日見るこの絵は、とてもいとおしく輝いて見えます。☆ アトリエえんどうまめのHPは、《こちら》です。