検案料のこと( *´艸`)
検視立会謝礼未払いの記事 posted by (C)ドクターT今日の中日新聞朝刊に検視立会謝礼が一部未払いであったとの記事が載りました。病院で何らかの病気の治療中に亡くなると医師が死亡診断書を書きますが、それ以外の死亡(異常死と言います)は警察が検視(病死か事故か他殺か自殺かを調べる)をして医師が立会、検案書を作成します。東京都など監察医務院があるところでは検案はすべて監察医が行っており、検案料は遺族は負担しなくてすみますが、それ以外の大部分の道府県では一般の医師に警察から立会要請が来て一般の医師が立ち会って検案し、検案書を書きます。検案料(検案と検案書作成料)は医師あるいは病院から遺族(引き取り手のないご遺体の場合は自治体の福祉課)に請求しますが、検案は医療行為ではないので、保険点数のように決められていませんので、いくら請求するかは検案をする医師、病院に任されています。愛知県の場合はおよそ3~5万円ですが、病院などでは往診料と同じように距離と時間帯によって割り増し料金を請求しているところもあります。検視立会謝礼と言うのは検案料とは別で、検視の際に検視官や司法警察官から心臓血や髄液採取を頼まれることがあり、そうした検視に立ち会った医師へその謝礼として出るお金のことで、時間帯や遺体の状態によって、3,000円のことと5,000円のことがあります。またそのお金の出どころも、県費の場合と国費の場合があり、県費でも県警本部扱いと各警察署扱いのものがあるようです。今回の未払い問題は各警察署の会計担当が検視立会謝礼の区分を理解せず、県警本部で支払いが済んでいるだろうと思って手続きがされていなかったようです。私も年間100例ほどの検案をしていますので、未払いの検視立会謝礼があるかも知れません。