韓国バス事情
先日、ひなオンマさんの日記でバスに乗って運転手と喧嘩になり、不快な思いをされたとあった。思い出した。わたしもいつか書こう、いつか書こうと思いつつ、3年寝太郎。じゃ、いってみよ韓国のバス。運転は荒い。どれくらい荒いかというと、カーブで運転手自らつかまり棒を握り締めながらじゃないと吹っ飛んでってしまいそうになるくらい荒い。そんだけ荒い運転だったら、きっと運転手も車酔いしてるに違いない。文字通り、自分の運転に酔っている。つかまり棒を握ってる間、もちろん片手運転だ。片手運転と言えば、携帯でおしゃべりしながら片手運転してる運転手も見かける。片手で運転できるのだから、空いた片手は自由に何でもできるということだ。先日は焼き芋食いながら運転してる運転手を見かけた。のどが詰まって息できなくなったら、乗客がどうなるのか考えたことはないのか?!!ちなみに、わたしはある。芋がのどに詰まって息が出来なくなったら、まず足に来る。足が動かなくなるのだ。そうなると水汲んで飲むということすら難しい。なんとか這っていって水を飲んだとしても、芋が喉を通る瞬間、お産のような痛みが胸を走るのだ。それを知らんから、あの運転手は芋なんぞ食ってられるのだ。それから頭に来るのが、ラジオがんがん流しっぱなしの運転手。パーソナリティの話が面白いときはまだいいが、変てこポンチャック演歌とか大音量で流して、運転手も鼻歌歌ってて、その上、肝心の車内放送の電源が切られてたりする。どこで降りたらいいんじゃいっ?!!!それからひなオンマさんも書いてらしたが、韓国のバスはバスがお客さんのところで停まるのではない。お客さんがバスに向かって走らなければならないのだ。たとえバス停があっても、ベンチに座っていたら、バスは素通りしてしまう。ヘ~イ!タクスィ~~~!!!と親指立てたくらいでは、まだ目立たない。戦場から生還した最愛の人を迎えるような勢いで、二の腕を揺らしながら手を振らないと、運転手はブレーキを踏んでくれない。運転手がブレーキを踏むタイミングや停車位置も、一定ではない。バス停から10m手間のこともあるし、先のこともある。その日の気分というやつか?日本の電車がホームを何メートル行き過ぎて停車した、というのがニュースになったりするが、ああいうのを見ると、すばらしいなと思う。韓国では、バスがバス停前に停車したらニュースになるかもしれない。わたしが住んでいるような小さな町では、それでも路線は単純なほうだ。3年前、水原(スゥォン・・・人口100万人ちょい)の駅前のロータリーでたまげた。路線がいくつあるんだろう?10や20じゃない。バスが次から次へとぐるぐるやってきて、そのたびにお客さんらがどどどどど~~~~っと走ってく。バスは何列にも並ぶから、手前にバスがどかんといると、奥のバスの路線番号が見えない。うろうろとバスの近くまで見に行くことになる。危険、危険。そんでもって、洗車もしてない小汚いバスなんかだと胴体部分の数字すら泥やらほこりやらで見えなくなってることがある。こんなバスにいったい誰が乗るというのだ???ぐるぐるぐるぐる回るバスたちを見ていて、わたしはぼーっと(こんなバス、一生待ってたって乗れねーよっ!!!)と考えていた。おまけにバス停は駅前だけではなくて、駅裏にもどかんとあって、わたしの行きたい目的地には、駅前ではなく駅裏からの発車だったのだ。。。走ってる風景は駅前も駅裏もまったく同じ。バス停よりも10m手前でバスが停まれば、客はみなバスに向かって全力疾走し、客を飲み込んだバスは、もう正しいバス停の位置には停まらずに走り去ってしまう。いらちで怒りっぽい韓国人がよくこんなバスに我慢できるよなと不思議でならない。こないだ見かけたのは、バスが故障でもしたのだろうか、バス停の向かい側に自分が運転しているバスを停め、上りのバス停でバスを待つ運転手。そして下りのバスの運転手が徐行しながら「どうしたんだよ~~~?!」などと暢気に声をかけている。そういえば、信号で横に並んだときなど、バスの運転手とバスの運転手が窓開けておしゃべりしてるという光景もよく見かける。一日中一人で運転なので会話に飢えているのだろうか?今日の帰りに見かけたのは、昇降口のそばに置いてあるゴミ箱に、かばんの中からワシャワシャとゴミを出してきて、捨ててるおばさん。バスの中にゴミ箱が置かれてるのも変なもんだな。そして、誰が落としたのかわからないけど、花札が1枚。桜の。花札ってのが韓国ちっくで笑えた。韓国ちっくと言えば、車内に貼り出してある広告も○○学習塾とか○○整形外科とかが多い。いつか載せようと思っているうちに画像がどっかにいってしまったのが残念だ。文字だけでも残しておくことにする。「天然美人整形外科」整形してる時点で天然じゃないし。と、書き出してみると、3年寝かせたわりにはたいしたこと無い話になってしまった。あ、そうそう、なんで韓国のバスの運転があんなに荒いのかというと、受持ちの路線を一日何周(13回だったかな?)と決まっているそうなのだ。ということは早く回ってしまえばそれだけ早く退勤できるということだ。だから、バスの運転手は揃いも揃ってアクセルを踏むのだ。まだ降りていない客がいようが出発したりもするはずだ。やれやれ・・・