タケオが最高!~『おひさま』
今日はよく晴れて、この時期らしい暑さでしたでも風も吹いていたせいか、夕方7時半頃に仕事から戻るときには車の窓全開のエアコン無しで走れました。うん、こういう暑さならOKです。さて、放送開始時は面白かったけど、最近は違和感だらけで観ているNHKの 『おひさま』 。例えば、いちばんヘンに思えたのはこれ。終戦直後の学校で教科書が見た目も内容もがらりと変わり、そのことで子どもたちが授業中に騒ぐ。子どもたちを押さえられない頼りない陽子(主人公)ん???あの時代って、親が子どもたちには 「おまわりさんと先生は絶対。」 と教えていたのでは?新米教師でもないのに教師の威厳がまったく無く、現代なら学級崩壊レベルではないか。でも、このドラマならこれもありうるか。実生活であれだけ 「いい人」 に恵まれ、常に誰かに守られ、いつも幸せに笑っている人生だから、しかたがないか。この教科書騒動のときも親友の弟がクラスにいて、ちゃんと陽子の味方をしてくれる。というか、事前に親友の育子が、弟に言い含めている。なんて手回しのいい。「おひさま」 の陽子は、彼女自身が理不尽に耐えることもなく、悲しみのどん底に突き落とされることもない。苦悩し、葛藤し、自分で解決しなくても、常に誰かがフォローしてくれる。「おしん」 や 「あぐり」 のように、我慢して耐えることもなければ、自分で道を切り開くたくましさもない。その必要もない。誰かの苦悩を聞いて、同情して涙しているだけ。そんな彼女自身は、苦悩や辛さを乗り越えながら学ぶものが何もないから、強さも信念もない。だから生徒たちに伝わるものもなく、毅然とした態度もとれない。学校内でも実生活でも、思いがけない展開になったらオロオロメソメソで眉間にシワ。ふた言めには 「太陽の陽子」 だけど、周りに守られ優しくて可愛い自分のままで生きていられた、恵まれてただけの人生 に思えるのだけど。朝のドラマの視聴者って、こういう主人公が好きなの?とまあこんな感じで、最近このドラマにイライラしていました。今までせっせと録画してきたけど、もう消去してしまおうか。そんな思いだった昨日、タケオが私のモヤモヤを吹き飛ばしてくれました!陽子の結婚祝いにと、自分が作った大量の野菜を安曇野から松本の陽子の婚家まで、十数キロの道のりをリヤカー引いて、えっちらおっちらと運んできました。陽子の婚家を出たとき、町に貼られた 「さぁ新しい時代だ!」 のポスターが目にとまり、タケオ自身の恋の決着思いも含め叫ぶ。「終わったー!今日から新しい時代だー!バンザーイ!!」突然だけど、そんなタケオの歓喜につられて町行く人も一緒に「バンザーイ!」 、「バンザーイ!」 と大合唱、そして拍手。空を灰色に覆った雨雲の間から一筋の光が差し込み、そして雨雲がみるみる消え去って空がぐんぐん明るくなっていくような心の情景。見知らぬ人も一緒に周りの気持ちもイッキに盛り上がる。そう、こういう自然な感動のシーンが見たかったのです。最近はなんか無理やりお涙頂戴の感じが強かったから。タケオのおかげで、消そうと思った録画がもう少し延びました。いい人だよね~。タケオ君って。彼こそ本物の 「おひさま」 、そんな気がしました。雨上がりは太陽の光で、あらゆるものがキラキラと輝きます。私はこんな世界が好きです。