平成最後の夏の甲子園で準優勝、秋田県代表・金足農業高校~話題と感動をありがとう!
第100回全国高校野球選手権(夏の甲子園大会)で準優勝となった秋田県代表の金足農業高校。公立の農業高校で秋田県内では野球の強豪校です。でも甲子園大会ではダークホース的な存在だっただけに、決勝まで勝ち進んだ快進撃には地元の秋田のみならず、世間で大きな話題となりました。でもやはり、地元・秋田県での応援は、特に決勝戦の日には「皆さん、ここまでやるのか!」と思うほど熱の入ったものでした。例えば秋田県内の(一部の?)公立高校では、この日は本来なら始業式で、その後で実力テストや整容指導があったはずでした。でも「県民一丸となって応援する」ということで、前日に一斉メールで始業式が延期になったり、あるいは午後の試合前には予定を切り上げるという措置が。一方、働く方々はというと、こちらもスゴイものでした。TV前で真剣に応援したいから店が臨時休業、あるいは「ご用の方は決勝戦終了後に」と。社員の少ない会社では社長の一存で決勝戦が始まる前にこの日は仕事はオシマイ⇒休憩室で全員TV観戦へ。あるいは、決勝はどうしても現地で応援したい、という社員が各所で出て、そういうことならと上司が有給を快諾した会社もチラホラ。要するにみんな試合のことが気になって、気もそぞろで仕事どころじゃない、ってことでしょう。でもそうでしょうね。この金足農業野球部の生徒たちはみんな、秋田市と隣の市から学校に来ている地元の子たちばかりです。“ #地産地消 ” なんて言われちゃってるぐらいです。地元の英雄たちの戦いぶりを、やっぱ観たいですから。この快進撃でツイッターでは、 #平成最後の百姓一揆 とまで言われました。決勝戦の日の朝は、秋田から甲子園まで応援に行きたい!人のために、JALからは伊丹行きの臨時便が出ました。でも正直なところ、誰もが予想しなかった金足農業高校の決勝進出でした。なのでふと気がつけば・・・ベンチ入りの選手たち(1日4,000円補助があるけど)、応援に回る野球部員たちや吹奏楽の人たちの滞在費が全然足りない!( “金不足農業” なんて言われてました)そこで寄付金を募ったところ、口座には連日寄付金が振り込まれ、学校の事務局には地元の人々が寄付をしに長蛇の列ができました。(皆さん、 #年貢 を納めてきたと満足気でした。そして結果、約1億9千万円の寄付金が集まりました。)世間の注目を集めると、こんな言葉も出てきました。ピッチャーの吉田輝星君が時折り見せる “侍ポーズ” に対し高野連が禁止令を出すと、ネットでは「刀狩り」と言い、でも決勝で侍ポーズをしたら「ええじゃないか」と。(歴史好きにはウレシイ発想です)あと準々決勝で選手たちが甲子園で戦っているときに、秋田の学校では試合の終盤から1匹の母豚が産気づき、子豚が9匹生まれるまでの間にナント、9回裏の2ランスクイズが決まって金農が逆転勝ちをしました。めでたい。勝利を呼んだ “子豚ナイン” の誕生でした。ノッてるときは豚さんまでノッてるのですね。ただそんな金足農業高校も、さすがに決勝では大阪桐蔭高校には敵いませんでした。でも準優勝なら、もう十分です。準優勝の盾と選手たちの胸に輝く銀メダルが、限りなく誇らしいではありませんか。試合を終えた秋田への帰路。伊丹空港では搭乗前にJALから「感動をありがとう!」の横断幕がありました。そして機内では機長が「金足農業の選手が搭乗しています」と紹介してくれ、「昨日までの戦いのひたむきさ、頑張り、郷土愛の深さに感動いたしました」と機内アナウンスまでしてくれました。飛行機が秋田に到着すればCAからも「たくさんの元気と感動をありがとうございました」とあいさつがありました。秋田空港では1000人以上の人々のお出迎えでした。もちろん「秋田県立金足農業高校 感動をありがとう!」という横断幕が用意されて。学校には全国の農業高校から祝電が届き、他にも感動したとの電話や手紙が続々ときています。こうして振り返ると、この選手たちは本当にスゴイことをやってのけたのですね。感動を今一度味わいたい方は、どうぞこちらを。 ⇒ ⇒ #金足農業 甲子園も終わり、選手たちも他の生徒たちも、いつもの時間に戻ります。何事にも素直な気持ちでひたむきに前に進む若者たちが、日本の農業を、日本の未来を作っていってくれると思うと、頼もしい限りです。余談ですが、大阪桐蔭の西谷監督が見るアングルによっては「西郷どん」とも。