川遊びの注意点(1) 指導者の方もチェックを 当日レクチャー版
川での事故が絶えません。死亡事故になると、一番辛いのが親だと思います。安易に親を責める論調には、同じ親として、心くるしい気持ちになります。こどもはどんなに注意していても予想外の行動をしてしまいます。たとえ注意深い親で、いつも注意していたのに、その時、その場合だけ重なった偶然によって不幸な結果になることも残念ながらありますよね。親が不注意だからという非難は随分昔からあるものですが、教訓になっていないのは何故なんでしょうか?山岳事故も、カヌー事故も、具体的な検証がなされます。もちろん列車、航空機もそうですよね。でも、川での事故は、これだけ毎年発生するにもかかわらず具体的な知識が継承されていないように思うのです。何に気をつけるべきなのか、それが具体的な知恵として伝わっていないのであれば、不注意と指摘されても改善しようがありません。「不注意」との教訓しかないとすれば、事故にあっていない人たちのありうる対応策は2つです。1 川には絶対近づかない2 専門家に連れて行ってもらうけれども、ここに大きな落とし穴があります。1、一度も川に行った事なく大きくなると、こどもがひとりで行動するようになった時、かえって最も危険な行動をとってしまう心配があります。2、専門家といっても、本当に川のことを知っているのはごくわずかです。川の形状が読める人が断然減ってきています。川に近づかなかった人が増えているからです。プールとは全く違います。泳げても、運動ができる指導者でも、川のことを知らない、海のことを知らないケースもあります。そして、親がそれを判断できるかといえば、難しいですよね。いくつかの事故を分析しましたが、具体例は、書きません。どれほど、親がつらいかを思うと、苦しい気持ちになってきます。ですが、いくつかの教訓は得ています。本にでも書かないといけないかなあと思います。川はほんとうに楽しいし、ポイントをおさえればプールよりも安全を確保しやすいと個人的に思うくらいです。講演では2時間ですむことが、本にするのはかなりのエネルギーと集中力がいるので、ついつい先延ばしになっています。せめて、やっぱりブログででも時間をとって書かないと。。と、事故があるたびにあせっています。今日は30分ほどしか、今日は時間がとれないので、私が使っている当日みなさんにお話する注意点をまずコピペします。小学生以下のレクチャーですし、赤ちゃんの水辺遊びにも使っています。それ以上の子用ではないですが、参考になる部分もあるかと思います。当日の話なので、天気も場所の条件もクリアして、準備物も揃えていただいているあとの話になります。それらについてはまた後日。当日の話だけでも、考えたことなかったとおっしゃる方が多いので、指導者の方も参考にしていただければと思います。一応無断転載禁止します。でも、シェアしたい知識でもあるので、?あんどうりす の文字を入れていただくようお願いします。当日の注意点◎ ご自分のお子さんは、必ず親が責任をもって見守ってください。上のお子さんを同じ月齢の子にまかせる場合、誰にまかせるかはっきり決めてお願いしてください。トイレに行く際は、必ず誰かにこどもをお願いして声をかけてください。全員をひとりで見れない場合、上のお子さんをお友達におねがいして、下のお子さんを見てください。◎ 親は必ずこどもより川下に立ってください。忘れがちですが、最も重要なことです。本日はこの練習を親がこころがけて川下にいないと気持ち悪いと思えるよう体得してください。◎ 小さなお子様は後ろに転倒して頭をうつ可能性を予測しておいてください。靴についてレクチャー済みですが、すべらない工夫をされてない方は申し出てください。◎靴が流されて追いかける時に事故になりやすいです。流されない工夫はレクチャー済みですが、大丈夫でしょうか?◎シートを広げる場所は、トロ場(流れがゆるやかになって動かない場所)にして、それよりも下流にいかないようこどもに告げてください。上流の限界点は、親から見えなくなる場所です。それ以上、いくようならストップをかけておいかけてください。最終ラインをトロ場にすることにより、こどもが流されてもここでストップします。ご家族でいかれる場合はそこに注意してください◎この講座では、川遊び中バーベキューはしません。食事の準備中から片づけの時間中、最も事故の確立が高いからです。食事に気をつかうと、親の注意が散漫になります。準備物もふえ、負担も増えます。人数が増えれば、なんとなく安心となってしまい、子どもに目がむけられてない状態になります。こどもが小さいうちは、買ったお弁当等にして、準備に気をとられすぎないようにして、川遊びそのものを楽しむほうが親も楽しいし、気軽で安全なのではないでしょうか?(個人的に、暑い時、わざわざ火をつかいたくないというのもありますが)◎ 浅い場所でも、小さな子はパニックで溺れる場合があります。はじめての場合はお子様の行動パターンを見守ってあげてください。◎ ライフジャケットなど安全のためのものは、こどもが嫌といっても譲歩しないでください。それがなくては川に入れないものだというのは、シートベルトと同様、徹底してください。◎浮き輪はライフジャケットより外側に。浮き輪は最も危険な箇所で、抜けることになり、泳げない子には適しません。また、ライフジャケットなしの川でのボートはありえません。カヌーイストは川での危険を知っているので必ず装着します。◎ 川に慣れていない方は、水が膝より上にある場所に行く場合は、まわりに声をかけてください。膝より上になると溺れます◎ あとは、できるだけ自由にこどもが自分で楽しみを発見するのを見守ってください。こどもにしかできない、その時期しかできない遊び方があります。今日は楽しく、命にかかわるケガがなければ、OKです。◎ 流され遊び(ディフェンシングスイミング)をする場合は、石をけることを忘れずに。大人が2人の場合は、どちらかにこどもをまかせて、実践してみてくださいね◎ 先に、寒くなったらあがろうねと約束しておいてください。寒そうにしていたら、石にだきついてあったまることを教えてあげてください。◎ ゴミの持ち帰りをお願いします。川に落ちているゴミも親がひろうと、こどもも真似してくれるようになります◎ 水中メガネの曇りはヨモギの葉っぱをすりつぶした汁をこすりつけると、曇らなくなります。でも、実はヨモギでなくても、曇らなかったりします。いろいろ試してもいいかもしれません。◎岩から飛び降りるときは、途中でやめないようにレクチャーしてください。ジャンプしたあとに、こわくなって、後ろの草をつかもうとする事例もありました。飛ぶなら、遠くに飛ぶ。途中でやめない。ここがポイントです。◎ 非常時は、ホイッスルや大声をだしてください◎雷が半径50キロでなった場合、メールで受信する設定をしています。雨雲も同様です。小さいお子さんは退避が大変なので、音もせず、雨がなくても、中止になる場合をあらかじめご了承ください。自然に逆らわず、いつでもまたくればいいやという気楽さのある川遊びにしましょうね?(○にCが入ってます) あんどうりす