数論は入試問題の宝庫
土曜日・・・空が今にも泣きそうです。ゆったりと本を読んでいました。そして、それにも飽きたので、散歩に行ってきました。コーヒー店に入って休憩し、ショルダーバックに入れた本を取り出して、また本の続きを読んで・・・こんな「まったり」とした時間は久しぶりです。朝方、書斎で本を探していたらこの本に出会いました。まだあまり目を通していませんでした。というか、買ったのを忘れていました(-_-;)この本は 博士の愛した数式 です。一昨年あたりは、本屋さんに行くと、数論の啓蒙書がたくさん並んでいました。著者の小川洋子さんの本も、随分ありましたね。ところで、この本もそうですが、話題になっている本は、すぐに入試問題に反映されます。この本に出てくる、「約数の和」も出題されていましたよ。約数の和っていうと、例えば4の約数の和は、4を除いて考えると、4 1+2=36 1+2+3=6 ← 約数の和がもとの数と同じ「完全数」です!8 1+2+4=7このような感じで、どんどん計算していきます。素数は、いつも1にしかならないので、合成数だけを考えます。中学入試問題に、この応用問題が何回となく、出てきています。入試問題だから・・・というわけではありません。こういう一見ムダなことをやっていると、数が語りかけてくる瞬間が来ます。この本『博士の愛した数式』も、変わり者とされる数論の博士と、家政婦、そして、その子どもとの情感のある交流をとおして、興味のつきない数学の世界が展開されます。読者はそのやり取りに段々と没入し、気づいたら、いっしょに数学の世界に入っていた、というしかけになっています。読み物風ですが、算数・数学の本は、やはり、ペンを持って、博士の話を紙の上に再現していくと、楽しいひと時が過ごせます。