ピーター・サックス 『恐るべきお子さま大学生たち』
“恐るべきお子さま大学生たち”評価:★★☆☆☆ アメリカの大学崩壊の現状を、現役大学講師が忌憚なく綴った書。テーマはとってもおもしろい。なのに評価が低いのは、訳のせいか?アメリカンジョーク乱発のせいか?とにかく読みづらく感じたから(^~^;)ゞ 日本の大学生のバカっぷりが嘆かれて久しいですが、アメリカもやはりそうなのですね~(゜▽゜;) よく「アメリカの大学生は勤勉だ!見習え!」なーーんて言われてますが、アメリカの大学生は勤勉だってのは所詮ステレオタイプなんだな~。この本は10年くらい前に書かれているんだけど、そこに書かれている大学生像っていうのは、まさしく日本の今の大学生像にそっくりです。テストに出るところしかメモらない。出席取らない授業は出ない。テキストを買わない。などなど。私の大学でもチラホラいましたね。授業中帽子取らない子とか、ひどいと授業中パン食べ出したりね。他にも、講義真っ最中に平気で教室の外に出たり、また、遅刻したくせに堂々とヒールの大きな音を鳴らしながらどんっと席につく子とか。こんな例は枚挙に遑がありません。しかし、常識的に考えればあり得ないでしょ?こういう大学生って、その多寡はあれど、大学のレベルを問わず、存在するんだと思います。その原因の一つが、生徒が大学の講義をお金を支払った対価として受け取るサービスだと考えるようになっているからだとか。確かにそうかも。だから学生は「金出してるんだからおもしろい授業しろよ」ってな横柄な態度になる。大学側は、現在少子化も手伝って、学生集めに躍起になるっており、少しでも多くの生徒を確保するため、生徒が喜ぶ授業をすることにばかり目が行き、生徒に迎合する。悪スパイラルにすっかりはまってる感じがしますねーー( ̄~ ̄;) 話は少しずれますが、最近大学では、生徒が授業を評価するってことが行われています。これってどうなのかな?まず、生徒が先生を評価するなんて、なんとおこがましいことか!!と私は思います。そして、こんなことしたら、余計に学生の横柄さに拍車をかけるのでは?だってさ、結局おもしろいことを言わない先生の授業とか、高度なレベルの授業、採点の厳しい授業なんかは評価がさがるわけでしょ?そして最後に残るのは、生徒に媚び、採点が甘く、課題も出さずに、テストは簡単で、評価が甘い授業だけ。こんなんじゃ、大学生がますますアホになっていくような・・・そう思いませんか?よく学生が言うのは、「あの授業は難しいからダメ」なんていうけど、大学って、レベルの高い講義を受けて、それを理解するために勉強するところだと思うんです。以前、課題ができずに自殺した大学生がいて、その件に関してみのもんたさんが、「先生は課題は簡単だったと言うけれど、簡単かどうかは生徒が決めるんだ!!」なんて言って、先生をひどく責めていたけれど、それって変じゃない?私が聞いている限り、あの課題はむちゃくちゃなもんでもないように思いました。期間も十分にあったし、わからなければ教授に参考文献等を聞いて、一生懸命やればできたはず。そして、そうやって一生懸命学ぶのが大学生の本分だと思います。(もちろん、自殺した方が弱いとか甘いとか言っているのではありません。)それにしても、最近は社会も大人も子供に甘いよな~。子供様!!って扱いが目立つ気がしますね。子供なんて、獣と同じ。きちんとしつけてはじめて人間らしくなるんですよ。しつけをする前から、権利だとか、個人だとか言って甘やかしてると、ろくな大人どころか人間にさえなれないですよーーー。私の子供はきちんとしつけようと、予定も全くないのに決意するのでありますっ(笑)=== 132冊目 読了 ===