新潮文庫編 『文豪ナビ 太宰治』
“文豪ナビ 太宰治”評価:★★★★★ 太宰治の『斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇』と『お伽草紙』は、読んでみたいと思っていて、すでに買ってあります。とはいうものの、上記の作品以外はあまり食指が動かないかも。なぜならば、文豪ナビを読む限りでは、太宰治の生き方(敷衍して言えば、彼の生き方そのものが反映された彼の作品)にあまり共感できないからです。あまりにも精神面が弱く幼すぎる印象を受けました。太宰の煩悶は、誰しもが抱く感情ではあるけれど、それを人は受け入れ、妥協し生きていくもので、それが大人になるってことなんだと思います。太宰治はそれができずに懊悩し続け、肉体的にも精神的にも追いつめられていったみたいですね。でもそんな彼だからこそ、素晴らしい作品を遺すことが出来たわけで。う~ん。私だって文豪と同じように煩悶し続けているのにな~・・・。この違いは何だ!?(笑)あっ、自分が抱える懊悩を文学に昇華させる才能がないからかっ(笑)