宇和島産ブリ米国へ
宇和島市の水産会社がすしネタとして地元産養殖ブリを本格輸出する事になり、1日、第一便が出発した。養殖ブリは県漁連ルートでも米国に入っているが、国内では供給過剰などで価格が低迷しているだけに、関係者は日本食ブームが続く米市場での大規模販路開拓に期待を寄せている。昨年、試験的に空輸した結果、ロサンゼルスのすし店での反応がよかったので、今回8トンを船便で輸出することにした。商品は同市九島沖で養殖した7キロ以上の3年物を使い、3枚におろした後,鮮度を保つ特殊技術で冷凍加工したフィーレや胸ビレ付近のカマなど。フィーレはすしネタや刺身に、カマは塩焼きの素材として使われる。通常単価の2~3割高で生産者から購入。将来は年間120トンの輸出を目指す。水産会社の社長は「米国では油が乗った魚が好まれる。今回の輸出が成功すれば単価の上昇などが見込め、生産者にもメリットがある」と話す。