ソウル・ヤキモ記!(その1・タカシの母の予言。)
今年の3月に福岡で大きな地震があった時は日曜の昼で、私はプサンのアパートにいた。パソコンデスクに向かっていたら、突然 床がぐらりと大きな波を打ったように感じ、私は思わず、部屋の真ん中で身を丸くしてかがんだ。韓国は地震がほとんどないので、とっさに何が起こったか判断が付かず、 (・・・なんだ!?)と思い、しばらく経って揺れが収まってから (地震だ・・!)と気付き、急いでTVをつけた。テロップで地震情報が流れていて、私は急いで福岡の実家に電話を掛けた。母が出て、「大丈夫、ケガはしてないよ^^」と言う声を聞いて安心したのだが、食器棚の扉が全開し、ガラスのコップやお茶碗がガガーッと落ちてきたそうで、その破片が散乱して非常に危ないので、それを片付けている最中だということだった。実家から、姉の家の無事も確認した私は、友人のタカシとマスオ(ともに女性)に電話をしてみたのだが、タカシは不通で、マスオは留守だった。翌日、2人とも大丈夫だということが確認できたのだが、やはり、家の中はいろいろと落下物が壊れて大変だったようだ。地震のあった頃、2人はそれぞれ外出しており、家にいなかったそうで、それで家族が心配したらしい。携帯も混線していて通じず、お互いハラハラしたそうだが、私も離れていて状況がわからない間は心配だった。・・・・・・・・・その頃、まだプサンにいた私は、あと1年はここに住むという予定だったので、福岡にいるタカシたちと、「5月頃、ソウルで会おう!」という、漠然とした旅行計画を立てていた。私もそれを非常に楽しみにしていたのだが、その後しばらく余震が続き、ちょうど1ヶ月後の4月20日頃にまた、前回に続くような強い地震が来た時、タカシの母が、タカシに言ったらしい。「これは、また来る ね・・・」「また来るって、どういうこと??」「最初の3月の地震から余震続きで、ちょうど1ヶ月後に同じような大きいのが来たでしょ、だから次は、5月の今頃にまた来る と思うよ・・」「そ、そんなぁ~~!!><;;」そう、5月の今頃といえば、ソウルへの旅行計画を立てている、まさにその頃のことだった。前回、留守にしていて母や自分の家族に心配を掛け、自分も気が気ではなかったために、タカシの母のその言葉は、ズシ~ンと重みがあった。そんな時に海外なんかにいたら駆けつけようにもすぐには駆けつけられないよ、アンタ・・もし、自分が遊んでる間になんかあったらどうする・・・?タカシの母の言葉は、こういう意味を含んでいたのだ。しかも、その母の「予感」は、まるで「予知」とでもいうように、以前ピッタリと当たったことがあるそうだ。タカシがうちに電話してきてこう言ったのは、私が急遽日本に帰国した1ヶ月後の、4月の終わりのことだった。「ごめん、5月の旅行 行けんかも・・・TT」