人材としての 成長が止まる とき
人材としての 私達の成長は、仕事に就いた時から、始まっている。その後、新しい仕事にチャレンジしたり、壁にぶつかりながら、人材として成長してきたハズだ。---若い時には、多くの人材が 順調に成長する。どんな仕事をしても、彼らには 始めての事だし、そこでは、課題は あちこちに 存在するからだ。ところが、中堅人材となる頃に、成長スピードは、個々人材ごとに、違ったカーブを描き始める。カーブの傾きが、次第に鈍化してゆく者、ますます成長度合いが増してゆく者...こうした個人差は、期待される職責の違いや、成果からくる人事評価としても、反映される。そして、それらの環境の違いが、さらに、個人の成長の違いへと、フィードバックされる。---多くの人材は、いつか、成長を止める。成長が止まるという意味は、成長の速度が鈍化し、人材のキャリア管理スパン(数年~)では、成長度合いが、見えなくなることも 含むと考えている。例えば、管理職として、マネジメントを担っているが、最近、人材として、具体的な成長が見えないような場合。多くの人材は、こうした人材成長の停止という事態に、成長に応じて担ってきた職責のどこかで、必ず 直面する。逆に、何歳になっても成長し続ける人材は、成果と職責を拡大してゆき、例えば、経営者に至る。人材に、仕事のスキルや能力があるということは、一定の成果を出し続けることにしか、つながらない。成果を出す過程で、その人材が成長し続ける事で、今まで以上の 新たな成果を出すことを期待されることで、そのための職責が与えられ、それが次の成長の機会となる。時には、人材としての成長が止まりかけたかに見えても、新たな機会を得て、再び、成長を始めたりする。---成長を続けるためには、次のような要件が必要だ。 ・本人に 成長への意欲がある(成長を意識している) ・成長できる機会がある(新しい仕事、新しい壁...) ・機会に対して、本人が逃げないで ぶつかっている逆に、このどれかを失っている人材は、もはや、成長の停止局面に至っている可能性がある。職場の人材を見たとき、明らかに、退職するまで成長し続ける人材は、希少である。となると、成長し続ける事を前提とした人材処遇制度は、実は、理想郷を語っているに過ぎない可能性もある。本当に大切なのは、成長を止めた人材が、それでも、日々 出し続けている一定の成果を、いかにマネジメントするか?だと、感じている。