2007箱根駅伝-10区
順大のアンカーは、安定性に定評のある松瀬。しかし、守り一辺倒の走りではなく、攻めの走りも見せ、区間新の快走でゴールテープを切った。まさに完勝だった。シード権争いも、決着がついた。一時期、亜細亜、駒澤、中央、専修が7位グループを形成し、少し遅れて城西という状態になった。7位グループから落ち、後ろの城西に抜かれるとシードを失うというスリリングな展開となったが、結局、城西は2年連続で後一歩及ばなかった。しかし、専修の健闘はたたえるべきである。10区に入って、亜細亜や駒澤、中央と肩を並べて走るなど誰が予想しただろう。中位校以下の学校も十分底上げされている。かつての王者は通用しない。大東や神奈川が下位に沈んだことでもわかる。戦国駅伝は当分続くだろう。一つ間違えれば、シード落ちだった亜細亜、中央、駒澤だけでなく、今回優勝した順天堂でさえ、来年はわからないと感じさせるほど下位からの突き上げは大きい。見るほうは面白くなるが、選手たちの負担は大きくなる。負けずに練習して箱根から世界へはばたいてほしいと思う。【区間賞】 松瀬元太・順天堂大(1時間8分59秒)区間新