余程のことが起こってしまった中央大学
箱根駅伝、最後の最後で悲劇が起きた。10区まで、余裕でシード権圏内にいた中央大学である。前評判では、シード落ち濃厚だったが、往路で頑張り10位につけ、復路6、7、8区で好走し、順位を8位に挙げ、7位まで26秒、6位まで1分4秒に迫った。シード権を確保し、6位を目指すというプラン通りとなった。9区は、今一つで、8位のままだったが、依然、7位まで33秒。11位とは、2分半以上の差があるので、余程のことがない限りシードは確保と思った。しかし、その余程のことが起こってしまったのである。アンカーの多田が、直前に足に痛みを覚え、まともに走れる状態になかった。後ろのランナーにすべて抜かれ、大手町の最終ランナーとなった。もちろん、区間タイムもダントツの最下位。チームも19位に沈んだ。残念な結果だったが、多田は、痛みをこらえ完走した。ほめるわけにはいかないが、それも駅伝の一つの形だと思う。この場面を見て、人生何が起きるかわからないということを再認識した。