箱根駅伝前夜
明日は待ちに待った箱根駅伝である。どんなドラマが生まれるのだろう?昨年は、3校が棄権するという悲劇があった。特に、10区での東海大の棄権は、シード争い真っ只中で起きたアクシデントだっただけに映画の一シーンを見ているような衝撃があった。しかし、ああいう悲劇は見たくない。とにかくすべての学校が無事にゴールしてほしいものである。また、今回は通常より多い23校が出場するため、繰上げスタートの可能性が高くなるが、こちらも全校繰上げなしで終わってほしい。それが最もよいレースといえると思う。特に青山学院は、33年前に途切れた襷を最後まで運んでほしい。繰上げになると一時的に襷は途切れてしまう。現在と過去をつなぐためにも、一本の襷でゴールしてほしいと思う。レース展開は、往路重視の学校が多いので、前半から激しい戦いとなるだろう。1区は比較的穏やかに進むと思うが、2~4区は、順位の変動が激しい戦いとなるに違いない。往路の決着は、山の出来次第ということになるだろう。しかし、レースの結果などどうでもいい。駅伝は心と心をつなぐ競技でもある。選手だけではない。サポートに回っている者や大会関係者、多くのボランティアによって支えられている。そこにはぬくもりがある。少なからず会社に貢献してきた人たちを寒空の中へ平気で放り出すような世の中である。非人道的な行為を受けて、冷え切っている人たちの心を暖め、勇気がわくようなレースをしてほしい。それだけが願いである。