少年少女飛行倶楽部 (加納朋子)
個性的な名前、親子や兄弟関係、女同士の友人関係やら「誰と誰がどーたら」という恋愛未満の噂…なさそうで実は身近にありそうなエピソードをちりばめながらこれぞ青春、と言う感じ。みづきもみづき母もいい味だしてるし、類型的かもしれないがわかりやすいキャラ設定がいい。部活メインなのでもちろん学園モノ?なんだけど、親子関係ってこの小説の隠れた(隠れてないかも)テーマかもしれないなぁ。みづき母はそのあたりもいいんですね。神様母はちょっと凝り固まった所がある感じで、ちょっとなんだかなぁ、な感想を抱くんだよね。なんでもできる、と思っている子供時代から、できないこともあると悟りつつある中学生を生き生きと描いていると思う。中学生時代って、友人関係も難しいし、女同士のうだうだってホントめんどくさかったなぁ!「AちゃんってBくんのこと好きなんでしょ?」「内緒だけどC子ってD君が好きらしいよ」みたいなのもうっとうしかったし。そこらへんのところ、さすが女性作家うまいよね。好みだ~!恋愛要素はなくっても(実らなくても)いいかなとは思うが、この結末のほうが収まりはいいかな。少年少女飛行倶楽部実際、最近の子供(私が会うのは4ヶ月検診だから赤ちゃんだけど)ってこういう名前の子、いるんですよ!「海月・満月(満月、はまぁいいかもだけど。みづき)」「海星(かいせい)」「樹依瑠(じゅえる)」るなるな、はさすがに見たことないけど「月(るな)」は結構いる。半年に一人くらいはいるかも。イマドキ、こういうので驚いていてはいけないのかもね。