Casse-Noisette 〈パリ・オペラ座バレエ〉
CLARA Héloïse Bourdon DROSSELMEYER / LE PRINCE Vincent ChailletDANSE ARABE (SOLISTE FEMME) Letizia GalloniDANSE ARABE (SOLISTE HOMME) Cyril Chokroun DANSEUR CHINOIS (TRIO) Yvon Demol, Mickaël Lafon, Mathieu Contat LA PASTORALE (FEMME) Alice Catonnet, Jennifer Visocchi LA PASTORALE (HOMME) Germain Louvet2度目の『くるみ割人形』。劇場でもらったキャスト表を失ってしまい、詳しいキャストはわからなくなってしまったが、主要キャストは↑だったと思う。キャスト発表時はリュドミラ・パリエロとマチアス・エイマンだったが、両名とも怪我で降板し、エロイーズ・ブルドンとヴァンサン・シャイエになった。エイマンくん、怪我が多いな〜 来日公演のドン・キホーテで観たけれど、あとはずっと怪我のような気がする。まだ若いからなんとか丈夫な身体になってほしいもの。クララのエロイーズ・ブルドンは若手有望株。舞台姿は派手で押し出しの強いタイプ、テクニックもかなりありそうだ。姫にもエキゾチックにもなれる美貌で、キラキラ輝いているクララだった。それだけに、クララのナイーブさ、夢子さんの雰囲気は薄め。ほぼ完璧に難しいグラン・パ・ド・ドゥを踊りきったので、客席からはブラボーが多くとんでいた。コンテはどうかわからないけれど、そう遠くない将来にエトワールまでのぼりつめるダンサーだろう。2014年はフォールリヴァー伝説、ドン・キホーテ、椿姫、くるみ割り人形と4度も主要な役でヴァンサン・シャイエを観た。まさにシャイエ祭り状態。見ためとは意外に(すみません)誠実な芸風のダンサーで、4役のなかではフォールリヴァー伝説の牧師が一番良かった。ドロッセルマイヤーは威厳があり、クララには優しくフリッツには陰険な態度というメリハリがきいていて、演技面は若手のユーゴ・マルシャンより洞察力の深さがある。王子もクララに優しい温かい王子様。観客をあっ!と言わせるテクニックの持ち主ではないので、王子のヴァリエーションがいっぱいいっぱいだったのは残念なところだけど(ユーゴ・マルシャンのとは多少振りが変更されていた)、エロイーズ・ブルドンを美しく見せるサポートで健闘していた。ドン・キホーテの闘牛士の時にも感じたが、もっとキザればいいのにな。フランス人には珍しく奥ゆかしい芸風のダンサーなんだわ。25日より「花のワルツ」はバタバタした雰囲気があった。日によってムラがあるのね。雪の王国は美しかった。(12月27日 オペラ・バスティーユ)