桑田主義! 桑田真澄
「いまの世の中、勝ち組とか負け組とか言うじゃないですか。たとえいまは負けていても、譲ってあげているんだと思えばいいじゃないですか。いつかは自分が! と思っていれば」。「結果じゃなくて、プロセスが大切だと僕は思っているんです」。帰宅して偶然に見たTBS系「NEWS23」。パイレーツに入団が決まり、米国に渡って現在までの桑田真澄(PL学園高)をドキュメンタリータッチで制作していた。本人の言葉を借りれば、「日本では、これまでマスコミなどに散々叩かれた」桑田。叩かれても叩かれても、現役投手を全うしようと努力をしてきた(ようだ)。そして今度は、以前から夢を見てきたメジャーへの挑戦。もう一歩でメジャー昇格が叶う試合で、審判と接触しての大ケガ。スタンドには、はるばる日本から応援に駆け付けた奥さんと2人の息子さんが観戦していた。家族の目の前で起こった悲劇。再起が困難かもしれないと思われるケガを負って、「僕は、いったい何のために米国までやってきたんだ?」と自問自答した。が、再びリセット状態から這い上がって、ついにメジャーのマウンドに立った。「プロセス(努力すること)が大切」を口癖にする彼の真骨頂ともいえる。この桑田、座右の銘にしているのは、恩師である故・藤田元司氏の言葉。「野球を簡単に辞めることをことを考えるな。野球が好きならとことん喰らいついていけ」。--------------------------------------------------------------はっきり言って、ボクはこれまで桑田に興味を持ったことはなかった。バブルの頃には「登板日漏えい」を疑われる事件が起きたり、活発な不動産投資で「投げる不動産屋」との異名をとったこともある。結果、多額の借金をこしらえたが、読売グループが桑田の財布を預かることを条件に借金の肩代わりをしたこともある。そんな最中に「メジャー挑戦」を直訴した桑田に、「ならば、肩代わりした借金を一括で(読売に)返済しろ!」とナベツネさんが恫喝したという報道もあった。そんなこんなで、ボクは桑田という男をどうにも好きになれなかった。今回のメジャーも、本当の目的はなんだろう?なんて勘ぐったりもしたが・・・。-------------------------------------------------------------------番組の最後、メジャー初登板の翌日、単身赴任を続ける桑田のもとに、日本で野球をしている長男から一個のボールが届く。それは、中学3年になる長男が初めて打ったホームランボール。早くホームランを打ったことを父親に知らせたかったのだろう。そのボールに、長男の想いが見て取れた。大事そうにボールを両手で触れる桑田。その目に涙が溢れているのを見て、ボクも少しだけホロッとした。いつもご協力をありがとうございます。人気ブログランキングに参加中です。クリックをお願いします。