赤門旋風!?東大・鈴木優一
東京六大学野球リーグで22季連続最下位の東大に、頼もしい投手が現れた。鈴木優一投手(22)は昨秋のリーグ戦でシーズン2勝をマーク。期待の左腕は「(春は)赤門旋風を起こしたい」と目標を掲げた。鈴木は愛知県西尾市出身。西尾高から一浪して難関を突破、今春に農学部の4年生となる。183センチの長身から繰り出す130キロ台の速球とスライダーを織り交ぜる。明大の善波監督は「変化球でストライクが取れ、タイミングをずらす球もある。自滅する感じはしない」と評価する。リーグ初勝利は昨秋の慶大1回戦。緩急がさえた投球をみせ、1失点完投勝ち。チームの連敗を16で止めた。だが、周囲を驚かせたのは法大戦。1回戦で延長12回を投げ抜き、1失点で引き分け。3回戦は4失点ながら完投勝ちして、シーズン2勝目。4回戦も登板して3失点で惜敗したが、このカード4試合中3試合に完投し、計464球を投げた。このオフは、速球の球威と切れに磨きをかけるため、投球フォーム改造中。練習ではランニング量を増やすなど、スタミナ強化にも努めている。鈴木の好投と打線がかみ合えば、2002年秋の立大戦以来の勝ち点も期待できる。鈴木は「フォーム改造の手応えはある。(登板する)全試合安定して1、2点に抑えれば、2、3勝はできると思う」と自信を示す。「赤門旋風」が巻き起こるか楽しみだ。 (時事通信) 鈴木優一(愛知・西尾高)。通算成績は、防御率4・62、奪三振率3・2、与四死球率5・1。≪06年秋≫4試合、0勝1敗、打者40、10回、被安打5、与四死球4、奪三振5、自責点1≪07年春≫7試合、0勝4敗、打者162、33回2/3、被安打42、与四死球21、奪三振11、自責点25≪07年秋≫3試合、0勝0敗、打者7、2回、被安打7、与四死球0、奪三振0、自責点0≪08年春≫9試合、0勝7敗、打者283、60回、被安打67、与四死球38、奪三振25、自責点36≪08年秋≫12試合、2勝6敗、打者368、83回1/3、被安打85、与四死球43、奪三振27、自責点35--------------------------------------------------------------------35試合、2勝18敗、打者860、189回、被安打206、与四死球106、奪三振68、自責点97※鈴木優一投手の情報はこちら。 東京大野球部のホームページでは、鈴木優一とバッテリーを組んだ捕手・大坪誉博(芝高)が、卒業を控えてこんな気持ちを吐露していた。「早稲田戦のあと、(自分・大坪が)レギュラーを外されそうになった時、(鈴木と前田の)2人が『大坪さんがいいです』って言ってくれたのは本当に嬉しかったよ。自分も絶対にこの2人を勝たせたいって思って頑張りました。鈴木とバッテリーが組めて本当に良かった!経験のない自分の言うことをちゃんと聞いてくれてありがとう。神宮のホームからみた鈴木の姿は一生忘れないよ。後輩キャッチャーとうまくやってね。前田に勝ちを付けられなかったのが残念です。慶応戦で山口を内直で打ち取ったとき、大きな可能性を感じました。鈴木よりはるかにセンスあるから貪欲に頑張って」大坪捕手、打順がコロコロ変わった。たしか4番を打ったこともあると思うけど、昨年終盤は下位打線に定着し、守備専念といった感じだった。小柄でゴツイ身体つきが印象的。打席に立った時は、いつも何かを起こしそうな雰囲気を漂わせる選手だった。 前田とは、鈴木に次いで登板数の多かった前田善博(新3年、栄光学園高)のこと。エース・鈴木に、もう1枚この前田も加われば、東京大もそこそこに戦うことはできる。 1日1クリックお願いします