林昌勇の球は正面勝負だった
WBC決勝戦、延長10回表にイチローに138キロの変化球を投げ、センター前決勝打を打たれたシーンのこと。タイトルの言葉の主は、金応竜・三星ライオンズ社長。以下、韓国・中央日報より。金社長は林昌勇が光州振興高を卒業した後、ヘテに入団した1995年から4年間、監督を務めた。そして林昌勇が1999年、三星にトレードされた後、2001年三星監督として赴任、以後、監督と社長で2007年シーズンを最後に日本のヤクルトに移るまで、ずっと間近で見守ってきた。 その金社長、「林昌勇がイチローに投げた球はわざと正面勝負したものだ」と述べた。「現場にいなかったから100%断定することはできないが、長年の歳月の間、(林)昌勇を見て分かる。あれは全く外す意図がなかったように見えた」と語った。「金寅植監督とコーチングスタッフが昌勇の性質を知らない。韓国にいた時もどれだけああだったかわからない。外せとサインを出してもわざわざ真ん中に投げて打たれたり、驚かされたことが何度もあった」と回想し、「あのときベンチでサインを出すだけではなく選手、観衆、記者たちがすべて見られるようグラウンドに出て公開的な指示をしなければならなかった」と述べた。 (以上、中央日報) 試合直後、話題の主・林昌勇は「サインを見誤った。失投だった」と弁明した。また金寅植監督は「悔やまれるのは、はっきりと敬遠のサインを送っておくべきだったということだ。 捕手が変わり、若い捕手が作戦のサインを投手と十分に疎通できなかった可能性もある。 敬遠の作戦を確実に出さなかったのが問題になった。 それが悔やまれる」 と語っていた。金監督は、敬遠のサインを出したものの、そのサインがバッテリーに通じなかったことを悔やんでいた。でも前出の金・三星社長は、「林は意図的にベンチのサインを無視して真っ向勝負した」と話している。真実はバッテリーのみぞ知る。バッテリー2人が語らない限り真相はわからない。ただチームメイトだった朴賛浩は林のイチローへの真っ向勝負を評価しており(下記参照)、ベンチの監督とグラウンドにいた選手たちの意識に違いがあったのかもしれない。イチローがセンター前に放った決勝打。林が投げた137kmのシンカーがど真ん中に入ったのを叩いたものだった。それは、9回から登板した林にとっては37球目に当たる。この「林の37球目」、韓国ではまだまだ論議が続くかもしれない。------------------------------------------------------------------以下、中央日報より。朴賛浩は、決勝戦でイチローと勝負し決勝打を浴びた林昌勇について「立派だった、誇りに思う」と称えた。 チームメイトだった朴賛浩は26日、自分のホームページに「野球が国を守る」と題し、「延長戦でなぜイチローと勝負したのかという意見があるが、正々堂々と勝負したのはむしろ立派で誇らしかった」とし「イチローを避けても他の選手にやられることもある。イチローと勝負したのが惜しいのではなく、イチローの弱点を攻略できなかったのが惜しいといえば惜しまれる点だ」と伝えた。 (中央日報) 今日も1クリックお願いします