「カササギたちの四季」道尾秀介
【送料無料】カササギたちの四季価格:1,575円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない-。【目次】(「BOOK」データベースより)春 鵲の橋/夏 蜩の川/秋 南の絆/冬 橘の寺★★★★ かっこいい 浸れる プレゼントしたい表向きは「ホームズ役が華沙々木、ワトソン役が日暮」しかし。実際の名探偵は日暮の方で、華沙々木の名推理(?)を時には導いたり、時には証拠を準備しちゃったり…なかり苦労人。(苦笑)そこまでして「華沙々木をヒーローに祭り上げなくても!」と思うんだけどねぇ。訳ありの菜美を思っての事なので、仕方が無いかなぁ。華沙々木の名推理(?)も、まったくのトンチンカンで無く、少なくても私たち読者が推理するような範囲内だし。(苦笑)それに、古物商を嫌々スカウトされたという日暮自身、かなり華沙々木の事、好きでしょう!?(笑)華沙々木の物言いは、隣に居る日暮を「ギョッ!」とさせるけど。彼自身、悪気がまったく無いのが美点だわ~。きっと、華沙々木を嫌う人間、居ないんでしょうね…。第三話で、やっと菜美の境遇が詳細になります。そして、第四話では(ナント!)物語中、散々、日暮に難癖をつけ高価買取を強要し続けてる和尚の物語が…。それぞれ家族間に「問題あり」なんですが良いですね、前向きな終り方が…。そして。最後に菜美が「本当は私知ってるんだから。本当の探偵は日暮さんの方でしょ?」という様な思わせぶりなセリフにドキッとしました。彼女、案外、侮れないなぁ~(苦笑)この作品。直木賞受賞作『蟹と月』とエライ違いで…。とにかくサクサク読みやすい。登場人物も一物抱え込むようなダークな人物は皆無だし。殺人事件は無いし、最後はハッピーエンドなお話ばかり。一般的に思う浮かぶ「通尾ワールド」とは違うタイプの作品でした。