「ダーク・ゾーン」貴志佑介
【エントリーで1/13(金)10:00~1/29(日)9:59までポイント10倍以上】【中古】afb 単行本(...[軍艦島]を舞台に描く、悪夢の世界!情報科学部学生で日本将棋連盟奨励会に属するプロ棋士の卵である塚田は闇の中で覚醒した。十七人の仲間とともに。場所も状況もわからぬうちに始まった闘い。人間が異形と化した駒、“敵駒として生き返る戦士”などの奇妙な戦術条件、昇格による強力化――闇の中、廃墟の島で続く、七番勝負と思われる戦いは将棋にも似ていた。現実世界との連関が見えぬまま、赤軍を率いる塚田は、五分で迎えた第五局を知略の応酬の末に失い、全駒が昇格する狂瀾のステージと化した第六局は、長期戦の末、引き分けとなった……。★★★物語冒頭から、いきなり異世界「ダーク・ゾーン」から始まります。主人公・塚田は勿論のこと、読者も何故、何処からこういう事態になったのか理解できぬまま「人間将棋」(駒に様々な名前があり、個性的な怪物で、将棋よりも、むしろ私は「チェスっぽい」と感じましたが)闘いが始まります。「人間が異形と化した駒」と説明されてますが。観るに耐え難い形相のグロテスクな怪物ばかり…。その怪物には様々な特性があり、主人公である「赤の王将」の指示で試合を続けていきます。敵に殺害された駒は「敵駒」として復活。これの繰り返しなので、何度も殺されては、何度も甦る…ゾンビ!?主人公の恋人・理紗も味方の駒として登場するんですが。「彼女の苦しみ、殺される姿は見るに耐え難い」と私情に走った挙句、主要駒である彼女を使おうとせず、試合に負ける主人公…。しかし。それも最初のうちで。試合が続くにしたがって、彼女を一駒として使うようになります。最終的試合には。それまでに無かった使い方をします。「冷酷!!」と思ったけど…勝ちに拘るとすれば、割り切って判断せざる得ないんでしょうね。この物語は。「ダーク・ゾーン」での「第八局」までの試合と。現実世界の主人公の回想「断章」が交互に描かれてます。「断章」は時代背景がバラバラなんですが。敵の青の王将・奥本、その他の人物が次々と出てきます。「あぁ~。この人物があのモンスターなのね!!」って感じで、謎解きっぽくなってます。主人公・塚田はこのダーク・ゾーンから無事、脱出できるのか?また、このダーク・ゾーンを作ったのは誰なのか?最後には、その答えにたどり着きますが…納得が行くと言うか何というか…それしかないよねって感じ。(苦笑)なので深く考えず「ダーク・ゾーン」での人間将棋の試合を、読者は素直に、楽しんで読むことをお勧めしたいです。