「往復書簡」湊かなえ
【送料無料】往復書簡価格:1,470円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)あれは本当に事故だったのだと、私に納得させてください。高校卒業以来十年ぶりに放送部の同級生が集まった地元での結婚式。女子四人のうち一人だけ欠けた千秋は、行方不明だという。そこには五年前の「事故」が影を落としていた。真実を知りたい悦子は、式の後日、事故現場にいたというあずみと静香に手紙を送る-(「十年後の卒業文集」)。書簡形式の連作ミステリ。【目次】(「BOOK」データベースより)十年後の卒業文集/二十年後の宿題/十五年後の補習★★★ 浸れる 目からウロコ 考えさせられる湊かなえさんの本。相変らず一人称モノなんですね!?最初、タイトル見た時に連作かと思ってたのですが、登場人物の全く異なる、三部作でした。共通点は「往復書簡」がテーマである事。そして、最初は何のことを書いてるのか知らなかった事件が徐々に読者に明らかにされていきます。『十年後の卒業文集』は。10年前同じ放送部に所属してた女子高生の四人が絡む話。結婚し、現在は海外に住む悦子が、五年前の事故後に行方不明になった千秋の消息をつかもうとする話。「いまどき文通!?」とちょっと引いちゃいましたが。そのせいもあり、差出人がもしかして「成すまし!?」。それが本当だったら、疑心暗鬼、人間不信に陥りそう…。今まで読んだ、湊さんの作品はどれも読了後が悪かったので、「この作品も…?」と構えたのですが。最後、ホッとする終り方でよかったです。(苦笑)『二十年後の宿題』も。小学校教諭を定年退職した病に伏した女教師が、以前教え子、現在、中学教師の主人公に手紙を託す話。宛名は六人で、なぜ、その六人に宛てたか、後々。明らかになってく話。最後の一人は…そこに辿り着くんじゃないかと思ってました。でも。最後のオチは予想外でしたね!!ハッピーエンドになってて良かったです。『十五年後の補習』は。単なる遠距離恋愛中のカップルの文通~と思ってたら。徐々に重たくなってあきました。(汗)でも。他の二作品が七人、六人と大人数が文面に登場して頭の中がゴチャゴチャになりそうな中で、この作品はスッキリした話にしあがってて読みやすかった~。最後は切なくなってしまったけど…いいお話でした。三作品とも。読了後は悪くない…むしろハッピーなものが多い!今まで「読了後が悪い」湊さんの作品しか読んでなかった私には、予期せぬ、満足感がありました~~。オススメ!