[文化財保護課] カテゴリの記事

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  いかがですか「近江の名宝探訪ツアー」第３弾！！　石山寺編

  またまた今回も「近江の名宝探訪ツアー」についてご案内いたしますこのツアーは、滋賀県内の国宝、重要文化財などの所有者団体である滋賀県文化財保護連盟が実施している「近江の名宝魅力発信モデル事業」として、県内の文化財を探訪する「近江の名宝探訪ツアー」の企画を旅行会社から募集し、その内容を委員会で検討して決定しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今回、紹介するのは、石山寺（大津市）の国宝多宝塔探訪を中心とするツアーです。石山寺は、東大寺での大仏造営や紫式部の源氏物語などと深いかかわりを持つ古刹あまりにも有名なお寺さんですよね～。数ある石山寺の文化財の中で「絵になる」のが源頼朝寄進と伝えられる国宝多宝塔均整のとれたとてもとても「美しい」塔なのです。皆さんよくご存知かと思いますが、山内にどど～んと存在感を示している硅灰石の上方にあるのがこの塔です。 【石山寺の国宝多宝塔】その塔の檜皮葺の葺き替え修理工事を行っています。レアな葺き替え修理工事を間近でご覧いただけますよ～ 【めっちゃレアな修理工事見学】さらには、檜皮葺体験もしていただけますよっ（めちゃめちゃレア体験ですよっ）ちなみに多宝塔のご本尊大日如来（快慶作　重要文化財）は滋賀県立近代美術館に出張中．．．．．そこで、ツアーでは滋賀県立近代美術館にも足を伸ばします。折しも神仏います近江 「祈りの国、近江の仏像－古代から中世へ－」が開催されているのです。【近代美術館ポスター】個人的な意見を述べさせていただきますと、「このツアー行かないと、損です！！」コースでは石山寺・滋賀県立近代美術館のほか、近江富士御上山のふもとにある仏堂風な外観が特徴の御上神社本殿（国宝）にも訪れます。 【御上神社】石山寺・三上神社では文化財保護課の職員による解説をおこないます。いにしえの近江文化の魅力あふれる旅をぜひとも満喫してください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「近江の名宝探訪ツアー」の日程や費用、コース等の詳細と申し込みについては、朝日旅行ホームページをご参照ください。（教育委員会文化財保護課）

  2011.10.13

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  秋本番ですねぇ【米原市泉神社・醒井】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です先日、夏の疲れを癒すべく京極氏館跡庭園にて一人茶会をしてきました。【晴天の日の伊吹山】その帰り道、湧水を飲むべくふらりと泉神社へ【泉神社の御神水拝受所】賑わってましたね～。 【泉神社の湧水地】水にふれると「ひやっ」とします。水に濡れた手が風にさらされると「気持いぃ～」ではなく「さむっ」でしたこれって、秋ですねぇ～その後、近江水の宝　醒ヶ井でも寄り道夕暮れ時の醒ヶ井は道行く人もなく静か地蔵川は豊かな水を湛えて流れていきます。水にふれると夏に感じた涼感とは違う冷たさを感じます。 【地蔵川の水が冷たく感じます】 【川沿いの彼岸花】地蔵川沿いに彼岸花が咲いているのを見つけましたん～食欲の秋、到来ですね！！！！今年も食文化の研究に勤しもうかな～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.10.13

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  いかがですか「近江の名宝探訪ツアー」【甲賀市伊勢廻寺ほか】

  ご無沙汰しております。Ｃｌａｙです。すっかり秋めいてきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか？今回は近江の歌枕ではなく、「近江の名宝探訪ツアー」についてご案内いたします。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このツアーは、滋賀県内の国宝、重要文化財などの所有者団体である滋賀県文化財保護連盟が実施している「近江の名宝魅力発信モデル事業」として、県内の文化財を探訪する「近江の名宝探訪ツアー」の企画を旅行会社から募集し、その内容を委員会で検討して決定されました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　私が紹介するのは、伊勢廻寺（甲賀市甲南町）の重要文化財の仏像探訪を中心とするツアーです【伊勢廻寺の門前】伊勢廻寺は甲賀市中央の南部、三重県との県境近くの山里に位置する古寺です。本堂には、本尊の十一面観音立像と脇侍の不動明王立像、毘沙門天立像（いずれも重要文化財）が安置されていますこれらの仏像は通常非公開ですが、「近江の名宝探訪ツアー」に合わせて特別公開されます公開に当たっては文化財保護課職員による解説をおこないます。ただし、毘沙門天像については．．．．【修理中の毘沙門天像】損傷が著しい状態であったため、滋賀県教育委員会が実施する「仏教美術等再生活用事業」の一環として、財団法人美術院（京都市）で修理中ですツアーでは、この毘沙門天像の修理事業について、財団法人美術院の修理技術者が修理の概要を説明するとともに、修理技術の実演を披露する予定です　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コースには伊勢廻寺のほか、油日神社やＭＩＨＯ ＭＵＳＥＵＭなども含まれています。古仏の魅力あふれる旅をぜひとも満喫してください。　「近江の名宝探訪ツアー」の日程や費用、コース等の詳細と申し込みについては、朝日旅行ホームページ　をご参照ください（教育委員会文化財保護課）

  2011.10.11

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  戦国時代庭園で一人茶会【米原市京極氏館跡】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です今回は、夏の疲れを癒すべく一人茶会。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今回訪れたのは、大河ドラマ「江」にも登場する京極高次さん（次女初さんの旦那さん）のおじいちゃんがつくったお城と館跡です。京極氏はもともと柏原館を本拠としていたのですが、高清さん（高次さんのおじいちゃん）の代に柏原館を廃して、伊吹山南山麓の上平寺に新たに城館を築いたのです。それが、上平寺城と京極氏館跡なのです。実は、京極氏館跡にはお気に入りのいいロケーションがあるのですご案内しましょう　　 【大きな石がごろごろと．．．．】これって、池や立石なのですよね～まさしく、戦国時代の庭園跡なのです。 【じゃじゃ～ん　戦国時代の庭園跡なのだ！！】鳥のさえずりや虫の音が聞こえるだけで心地よい静寂木立の間を涼しげな風が吹き抜けていきます京極高清さんはじめ江北の武将達が、庭をめでながら、ここで茶を楽しんだのでしょうね凄いですよね～そんな妄想をしつつ一服 今回は、カフェオレボウルをお茶碗に見立てたので、ホットミルクで抹茶オーレ風に点ててみました。はぁ～、おいし今日は、格別です。せっかくやし、帰り道には伊吹の湧水飲んでいこ．．．（教育委員会　文化財保護課）

  2011.10.06

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  千載一遇　探訪★近江水の宝★西明寺を歩く

  こんにちわ。文化の秋ですねぇ～教育委員会文化財保護課が総力を挙げて企画しました秋のイベントをご紹介します　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今回は、平成２３年１０月１５日（土）午後１時３０分～１６時古刹西明寺（滋賀県犬上郡甲良町池寺）のめったにお目にかかれない国宝三重塔の屋根葺き替え工事を間近で見学しさらには檜皮葺体験もしてもらい加えて、文化財専門職員のこってりした解説で諸堂、仏像、庭園をはじめとした西明寺の「えぇとこ」をご覧いただきます。これはなかなか経験できませんよ～定員は50名なので、急ぎ申し込んで下さいね【西明寺　参道】【名勝　本坊庭園】【国宝　三重塔】【国宝　三重塔　修理外観】【国宝　三重塔　檜皮葺き職人の伝統の技】午後１時 ～１時３０分、国道307号線沿い西明寺山門横で受付をおこないます。定員は50人（申し込み先着順）で、西明寺入山料や保険料の実費負担550円が必要です。.申し込み・問い合わせは滋賀県教育委員会事務局 文化財保護課 へ。Tel：077-528-4674　　　Fax：077-528-4956E-mail：ma07＠pref. shiga.lg.jp詳細は県政ｅ新聞2011年9月13日号をごらんください。たくさんの方のご参加をおまちいたしております

  2011.10.06

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  秋の小谷城も熱い！！！【長浜市小谷城跡】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です先日、小谷城ガイド「語り部の会」の方々とお話しをしてきました。 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 昨年、地元でつくられた「浅井氏三代と小谷城」は500冊以上の売り上げ、小谷城バスの利用者は40，000人を超え、三姉妹博覧会の入場者は800，000人を超えたとのこと！！！ ものすごいじゃないですかすごいやん、長浜 【盛り上がり中の小谷城跡】 【密かな盛り上がりを見せている虎御前山城跡】で、私が長浜にお邪魔したのは「語り部が果たしてきた役割」と「博覧会が終わった後、どうなるのか」を考えるための研修会に参加するためでした。ガイドの皆さんは、お客さんとのお喋りの中で、ご自分の郷土の良さを再確認されたり、お客さんから「あなたのおかげで歴史が好きになった」とか「紅葉の季節にまた来ますね」言われて喜んだり、福島から来たお客さんに「気分もほぐれました」といってもらって感動したり．．．残暑厳しく、体力もギリギリになってきましたが、お客様の喜んだ顔をみると元気になります．．．とのことでした。 【みなさん研修中】様々な地域からおいでになるお客さんに地元の魅力をアピールする「親善大使」でもある「語り部の会」の方々。ガイドしている内に「小谷って、なんていいところなんやろか～」と地域のアイデンティティーを再認識体力的にきついとはいえ、いいことずくめですよね～。さて、紅葉のシーズンがラストスパート全国の皆さんへの「おもてなし」よろしくお願いします。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　で、私イチオシの小谷土産を紹介いたしましょう。木之本町古橋の三珠院から和リンゴが贈られたことに対する長政の礼状が残されています。長政が食べ、もしかしたら三姉妹も食べたかもしれない和りんごを復活させようと立ち上がったのが「小谷城和りんごを復活する会」です。 【小谷城和りんご～】「小谷城和りんごを復活する会」さんたちが丹誠込めて育てた和りんごは、手作りジャムとなって三姉妹博覧会会場にて販売されています（残部僅少らしいですよ）。是非手に取ってみてくださいね～。地域資源を掘り起こし、見事に資産にしつつあるのですね～。すばらしい～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.10.03

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  和泉神社宝物展へいらっしゃ～い【長浜市小谷上山田町】

  現在放映中のＮＨＫ大河ドラマ『江－姫たちの戦国－』。長浜市の小谷城周辺は、お江のふるさと小谷として、いま注目を集めていますその中で、おすすめのイベントがありますので、お知らせいたします～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　10月8日（土）～10日（月、祝）の３日間、長浜市湖北町下山田公民館「さとの家」にて朝9時～夕方4時（8日は昼1時～）、地元小谷の市民団体・和泉神社文化財保勝会がこの大河ドラマの放映を記念して、和泉神社宝物展「和泉大明神と浅井・朝倉そして井伊氏」を開催します。和泉神社は旧県社で、小谷城が築かれた小谷山とその北側にある山田山とのあいだの滋賀県長浜市小谷上山田町に鎮座します。【杉巨木が林立する和泉神社境内】上山田・下山田・二俣・八日市の四村を氏子とし、ふるくは和泉大明神と呼ばれ、浅井氏や越前の戦国大名朝倉氏、そして江戸時代には彦根藩主井伊氏らの信仰を得てきました。今回の展覧会では長浜城歴史博物館の後援を得て、近江で活躍したこれらの武将たちの奉納品を中心に社蔵の宝物３７点を特別に公開されます。１０月１０日午後１時30分～3時には、太田浩司氏（長浜城歴史博物館）の記念講演「浅井三代と三姉妹－和泉神社の宝物にもふれながら－」がおこなわれます。また、会期中3日間の午後2時～、和泉神社探訪ツアーも開催されます。多くのみなさまのご来場をおまちしております。詳細は淡海の城友の会HPを参照してください （教育委員会　文化財保護課）

  2011.10.03

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  じゅん君の観察日記４　－やっぱりお外が大好きです。－

  こんにちはかもしか系男子です。引き続き、カモシカじゅん君のお話をします。 センターの皆さんと仲良しです。みんなのまわりを行ったり来たり、興味津々と思っていると 今度は、私のカメラが気に入ったようです。ひとしきり遊んで、ゲージに帰るのかと思いきや、 やっぱり、お外が好きなようです。飼育ゲージには帰りたがりませんそして、草をムシャムシャ食べ出しました。 元祖！！草食系男子です。でも君には、その草はまだ早いかも？※ニホンカモシカは特別天然記念物として法律により保護されており、　捕獲や飼育には法的な規制がかけられています。　カモシカを発見した場合には、絶対に触ったり連れて帰ったりしないでくださいね！（文化財保護課）

  2011.09.29

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  じゅん君の観察日記３　－元気になったじゅん君－

  こんにちはかもしか系男子です。先週に引き続き、カモシカじゅん君のお話をします。じゅん君が野山から離され、滋賀県畜産技術振興センターにお世話になって、半月が過ぎた７月初旬……一時は生命の危機に瀕していた彼は、センターの皆さんの手厚い看護の結果、元気になりました 【じゅん君　復活！！】でも、本当ならば、滋賀の自然の中で暮らしていたはずの彼です。それが、今は飼育の身！！自然から切り離されてしまいました。カモシカは豊かな自然とともに生きる動物です！！本当に、本当に残念なことなのです！！とはいうものの、やっぱりカモシカの子どもは可愛い～元気になったじゅん君は、現在の事務所の目の前の飼育ゲージで暮らしています。でも遊びたい盛り！！お昼休みに広場へ連れて行ってあげることになりました。 【センターの職員さんを追いかけて、いっしょに外へ】この半月、センターの皆さん達は、とても繊細で飼育が難しいカモシカの子どもを、ミルクの世話はもちろんのこと、ケガ・病気の予防や排泄物の処理まで、本当に２４時間体制でじゅん君を飼育してくれました。感謝　感謝です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※ニホンカモシカは特別天然記念物として法律により保護されており、捕獲や飼育には法的な規制がかけられています。カモシカを発見した場合には、絶対に触ったり連れて帰ったりしないでくださいね！（文化財保護課）

  2011.09.28

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  Taroの信楽－太郎さんの求めた赤色－

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です11月から陶芸の森産業展示館で開催される「岡本太郎と信楽展」の見所紹介です！！ 岡本太郎さんと信楽はいつから関わるようになったのか、というところで前回は終わりましたね。太郎さんが信楽と関わるきっかけは、1952年に遡ります。1952年に制作された高島屋大阪店の壁を飾っていたモザイクタイルの壁画「ダンス」。この作品は、太郎作品に不可欠な赤色が表現できませんでした。制作当時、当初のコンセプトに反して太郎さん自ら赤いペンキで上塗りするという「暴挙」に出ました。当時、制作に当たっていた伊奈製陶株式会社さんでは太郎さんの求める「赤」は、つくり出すことのできなかったのです。その陶器に求められた赤色を表現できた産地、それが信楽でした。 【代々木競技場レリーフの「赤」】 【「躍進」の「赤」】折しも、東京オリンピックを目前とした時期でもあり、代々木競技場レリーフ、東京オリンピック記念レリーフ、坐ることを拒否する椅子といった数々の作品が信楽で生み出されたのでした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちなみに．．．1952年に制作された「ダンス」は1969年頃まで高島屋大阪店の大食堂に飾られ、その後、高島屋史料館に保存されていました。太郎さん生誕100年を目前にして、2010年10月、愛知県常滑市のINAXライブミュージアム「ものづくり工房」にて詳細な調査と補修、洗浄の過程を経て、当時の姿を蘇らせました。実は、調査の結果、太郎さんが黄色のタイルに赤い塗料で上塗りしたことが判明しています。当時の葛藤をうかがい知ることができますね。ちなみに、「ダンス」は大阪高島屋７階にてご覧になることができますよ！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ということで、太郎さんが求めた「赤」信楽に探しに来てくださいね。最後に私の気に入っている太郎語録を一つ。「皆が互いの顔を立てて60点で満足する調和なんて卑しい」（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.27

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  Taroの信楽－岡本太郎さんと信楽の関わり－

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です先日のブログでもふれましたが、11月から陶芸の森産業展示館で開催される「岡本太郎と信楽展」の見所紹介です実は、岡本太郎さんは、信楽町名誉町民だったってご存知でしたか岡本太郎さんは、いつからやきものを作品に取り入れ、名誉町民になられるほど信楽とかかわるようになったのでしょうかまずは、簡単に太郎さんの紹介から．．．．太郎さんは、「宰相の名は知らぬが、岡本一平なら知っている」と言われるほど有名な漫画家の岡本一平と、歌人で作家・かの子との間に一人息子として生まれました　太郎さんは、様々な素材を使いこなし、平面・立体で表現する前衛芸術家として有り余る才を発揮しました。ま、簡単に言えば天才ですね代表作としては「太陽の塔」「明日の神話」「坐ることを拒否する椅子」のほか、 【太陽の塔なのだ！！】著作として『今日の芸術－時代を創造するのは誰か』『日本再発見－芸術風土記－』などがあります。【ベストセラーになった「今日の芸術」です】 メディアにも積極的に登場し、「岡本太郎」を表現し続けました。「芸術は爆発だ」「なんだ、これは」を始めとして、多くの名言を遺していますね～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　では、やきものという素材との関わりについてみてみましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1952年にモザイクタイル壁画製作のために訪れた常滑の伊奈製陶所（INAX）で陶土を手にした太郎さんは、父一平の墓碑として七回忌に設置された作品である「顔」を制作します。以降、陶器をはじめとして、コンクリート、FRP、アルミニウムなど多様な素材を用いて盛んに立体作品をつくりはじめます。信楽との関わりとしては．．．．．1956年、旧東京都庁のレリーフ制作をめぐって、日本陶管と信楽の近江化学が争いました。結局、日本陶管の顧問をしていた太郎さんの一声で近江化学は負けることになりました。その後、1964年の東京オリンピックを目前とする頃に、信楽との関わりがみえはじめます。東京オリンピックのために建設された国立代々木競技場では、太郎さん作の陶製レリーフが信楽で制作されました【国立代々木競技場です】それに加えて太郎さんデザインの「東京オリンピック記念レリーフ」も信楽で制作されました 【信楽でつくられた「東京オリンピック記念レリーフ」】それと、1963年以降つくられるようになった「坐ることを拒否する椅子」も信楽で制作されました 【信楽でつくられた「坐ることを拒否する椅子」】何故、この時期に、太郎さんが信楽とかかわるようになったのでしょうかこのことについては、次回お話しすることにいたします。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　最後に、気に入っている太郎語録を一つ。「自信を持って惰性的な社会に対して「ノン」という。」（「万国博の理念」『デザイン批評』６号、1968年）（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.22

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  新連載「湖国の祈りとそのかたち」が始まります！！！

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です大津市歴史博物館・滋賀県立近代美術館・MIHO　MUSEUMにて開催される「神仏います近江」は楽しみですねぇ～近江の祈りの世界にどっぷりと．．．はまってしまいそうですね。それはさておき、文化財保護課では平成22年4月3日より京都新聞で「近江水の宝」を連載させていただいておりました。滋賀県を代表する琵琶湖や水に関わる文化的資産「近江水の宝」の紹介をさせていただき、平成23年7月16日をもちまして、好評（）のうちに終了いたしました「是非、新シリーズを！！」という声をいただきましてスタッフ一同、熟考の末ひねりだしたのがこのテーマ「湖国の祈りとそのかたち」です。記念物・美術工芸・民俗・建造物の各担当者が滋賀県固有あるいは特徴的にみられる「祈り」のかたちをクローズアップいたします。全国屈指の質・量を誇る近江の文化財を紡いだ祈りの世界を感じていただければと思います。ちなみにラインナップを決めるために各担当から候補を挙げてもらったところ、３ヶ年以上（２００本ぐらい...）にわたって連載しないと終わらないボリュームでしたので、涙をのんで６０本程度にまとめさせていただきました。ほんまにうちの課の人ってある意味、編集泣かせの人達です.....記念物担当は縄文時代のヴィーナス「相谷熊原遺跡の土偶」、山中での祈りのかたち「狛坂磨崖仏」など【史跡狛坂磨崖仏】美術工芸担当は、星への祈り「竹生島宝厳寺の北斗九星像」や水と再生への祈り「善水寺の薬師如来像と納入籾」など．．． 【竹生島全景】民俗担当は近江に特徴的な「近江のオコナイ」や水への希求と天への感謝のかたち「近江の太鼓踊り」など【伊吹の太鼓踊り】建造物担当は神籠もる建物である神社建築や近江に数多く遺されている中世の重厚な寺院建築など【重要文化財苗村神社楼門】京都新聞にて10月から、毎週土曜日に連載ですお楽しみに～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.21

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  じゅん君の観察日記　第2話　－こんにちは！カモシカじゅん君です。－　

  こんにちは！！カモシカ系男子です。そして、彼がカモシカじゅん君です現在、蒲生郡日野町山本にある滋賀県畜産技術振興センターで保護・飼育されています。センターに行けば、少し成長した元気なじゅん君に逢うことができます。とっても人なつっこくてラブリ～です ６月中頃は、体重3.1ｋｇ。大きさはネコほどでした。（６月中頃保護時の写真）◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎今年の６月、滋賀県のとある山里で、母親とはぐれた赤ちゃんカモシカが保護されました。何日もミルクを飲んでいなかったので、衰弱しきっていました。センターでは、ほ乳瓶とミルクを用意し、担当者が付きっきりで（夜も自宅に連れて帰って面倒を見てくれました。）献身的に育てていただきました。そのかいあって、とても元気になりました◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎・◎彼の名前は、６月（Juneジューン）にセンターにやってきたので「じゅん君」となりました。ベタかな この写真は、センターに来て３日目です。事務所の机の下で行儀よくお座りしていました。座敷カモシカ　とてもよい子さんです。ということで、これから数回にわたって、じゅん君の観察日記を紹介しま～す。 事務所をお散歩中。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かもしか系男子からのお願い！母親とはぐれた子どものカモシカを見つけた場合は、その子を残したまま、静かにその場を離れてください。その子が衰弱して助けが必要そうなら、地元教育委員会の文化財担当課にご連絡くださいね。薄情かな？でも大抵の場合は、お母さんカモシカが近くで見守っているはずです。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.21

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  じゅん君の観察日記　第1話　「幻の動物」カモシカ

  やっと涼しくなってきましたね！！　カモシカ系男子です。ところで、ボクの名前に付いているカモシカって見たことありますか？カモシカのことを人に話すと、「知ってますよ！！　奈良公園にいるやつですよね！」と、よく言われます 【奈良公園の鹿さん】特に、山間部でお話を聞くと、「畑を食い散らす憎っくき動物！！　保護などしないでくれ！！」などと、物騒なお叱りを受けたりします。でも、カモシカと鹿はまったく別の生き物です！！名前に「シカ」と付きますが、ウシ科に属しており、シカ科のニホンジカとは親戚ではありません。【私がカモシカです】 カモシカ（ニホンカモシカ）は日本だけに生息する固有種！！そして、特別天然記念物！！文化財のランクとしては、滋賀県の宝　国宝彦根城天守と同格です。 【国宝　彦根城天守】しかし、カモシカが最重要の文化財として保護されている事には深い理由があります。皆さん、「幻」と聞いて何を想像しますか？「幻のラーメン」、「幻の食材」とても美味しそうですね。【滋賀県庁の近くにある「幻の中華そば」　加藤屋さん】 でも、「幻の動物」となると、状況が変わってきます。ニホンオオカミ・ニホンカワウソ・つちのこ……　いるかいないか判らない動物。　そして絶滅寸前、または絶滅した動物…戦前、カモシカは乱獲のため、「幻の動物」と呼ばれるほど、頭数を減らしました。ニホンオオカミやカワウソのように！！唯一、カモシカだけが「幻」と消えなかった哺乳類なのです。その後、保護の手が差し伸べられ、関係者のご理解とご協力の結果、絶滅をまのがれて、その数を回復してきましたが、まだまだ、予断を許さない状況にあるのです。つづく．．．．．．（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.16

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  Taroと信楽―「岡本太郎と信楽展」によせて―

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）ですもうすっかり秋．．．な気分ですね～今年の秋のイチオシなイベントはこちらです芸術は爆発だっ！！のフレーズで有名な岡本太郎さんが誕生してから100年の今年。様々なところで展覧会や関連イベントが行われています。岡本太郎さんを回顧する一年の中での締めくくりの展覧会が．．．「岡本太郎と信楽展」平成23年11月1日～12月18日「生誕100年・信楽町名誉町民40周年　岡本太郎と信楽展」（於：陶芸の森　信楽産業展示館　　入場無料！！）なのです！！多くの方はご存じないのですが、岡本太郎さん作の「太陽の塔」背面の「黒い太陽」は、信楽のタイルでつくられたものなのですよ～ 【1970年万博当時の太陽の塔】 【黒い太陽】これですよ、これ。ご存知でしたか？この他に、代々木競技場や新幹線岡山駅の壁画も岡本太郎さんと信楽の合作なのです！！！ 【躍進】これは新幹線岡山駅の壁画「躍進」です。ほとんどご存知ないでしょうねぇ～それから、「坐ることを拒否する椅子」もそうなのです！！ 確実に拒否されてますね．．．坐れへんわそこで、知られざる岡本太郎さんと信楽の関わりについて地元の資料を掘り起こしてご覧いただくのが「岡本太郎と信楽展」なのです～初めてご覧いただく資料も数多くありますよっ！！ 当時を振り返ってみたり、太郎作品からパワーをもらったり、知られざる信楽の側面に驚いたり．．．いろいろな楽しみ方があります展示は、信楽と関わりのある太郎作品のほか、岡本太郎さんゆかりの陶芸作家の作品展に加えて関連グッズ・書籍などの販売もいたします。また、関連企画としまして「岡本太郎に挑戦！」と題しまして、陶芸教室で陶芸・絵付け体験ができます（特典あり）。会場は可愛いタヌキを始めいろいろな陶芸作品が野外展示されている陶芸の森 産業展示館にて展示を行います。【陶芸の森産業展示館】 詳細は、こちらをご覧下さいね～。展示が始まるまでの間、何回かにわたって「みどころ」をご紹介していきます。お楽しみに～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.15

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  のぶブロ【虎御前山城探訪の巻】

  ど～も、観城軒でございます。まだまだ暑い陽射しが降り続く毎日ですが、暦の上は秋となりました。今年度の連続講座「近江の城郭―歴史の舞台となった城」もいよいよ第3回を迎えようとしています。第3回は、9月24日！今回は小谷城攻防戦での織田軍の最前線、虎御前山城を訪れます 【この虎御前山城は小谷城攻略の本拠地！】 また来たぞ、観城軒！あっ、これはＱＰ信長公。さては連続講座を察知してのご登場では。ふふっ、貴殿も勘がよくなってきたのう。なんでも今度は虎御前山城らしいな。虎御前山城はわが軍自慢の城、あの小谷城を攻めるためにどんなに苦労したことか。ぜひともご披露せねばと思っておる。わざわざありがとうございます、ＱＰ信長公。でも手控えの資料はひょっとして… ほれ、ちゃんと持ってきたぞあ～、やっぱりＱＰ文字ではないですか！こんなことかと思って、当日はちゃんと文化財保護課謹製のブックレットをご用意しているのですよ 【小谷城ブックレットでござる】なになに、おっ、これはすごい！わが虎御前山城はもとより、小谷城まで詳しく分かるではないかう～む、これさえあれば鬼に金棒、小谷城なぞ恐れるに足らず！え～い、もう辛抱ならん。今からＱＰ長政を一捻りしてくれる 出陣！ものども続け~！あ～、ちょっとちょっと、ＱＰ信長公。今では誰でも小谷城を自由に見学できますよ！もう、現地は江・浅井三姉妹博覧会の真最中だというのに。はあ～、よっぽどＱＰ長政公には負けたくないのですかね？そういえば、ＱＰ長政公は旅に出たっきり、どこへ行ったのやら？むっ、今なにか視線を感じたけど…、そっ、そこの池にいるのはもしや… 【ＱＰ長政、もといＱＰ大ナマズやね～ん！】ふふっ、皆も連続講座にカモ～ン！虎御前山城から小谷城を御覧あれ！当日は伊部公民館（長浜市湖北町伊部）での室内講義「小谷城攻防戦と城郭」（講師：仲川靖）とともに、現地の城郭を探訪します。【日程】10:30　JR河毛駅集合　　16:00　JR河毛駅解散※参加費　保険代等実費分を当日お支払いいただきます。※定員　１２０名（当日受付先着順）事前申し込みは不要。※少雨決行とします。※見学の際は、野外散策に適した服装・靴で参加してください。※弁当・水筒をご持参ください。※会場にはなるべく公共交通機関を利用してお越しください。問い合わせはこちら　　　　滋賀県教育委員会事務局文化財保護課城郭調査担当　　　　〒521－1311　滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678　城郭調査事務所　　　　　電話：0748－46－6144　ＦＡＸ：0748－46－6145　　　　　E-mail　ma16@pref.shiga.lg.jp（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.13

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  【探訪】高島の拠点城郭　清水山城を歩く

  清水山城は、平成16年度に国史跡に指定された戦国時代の山城です。このびわブロでもへちかん氏が清水山城攻め！！の中で紹介しましたよね～平成21年度からの里山整備によって、雑木やササに埋もれていた堀や土塁などを見ることができるようになり、城の立地を知ることができる眺望も確保されましたそこで平成２３年９月２５日（日）9:30～15:00、滋賀県教育委員会では刊行したばかりのブックレット『清水山城館跡』を参加者に配布し、高島市教育委員会・清水山城楽クラブ（市民団体）とともに、県・市の文化財専門職員の同行案内のもと、清水山城をくわしく探訪します【これがブックレット『清水山城館跡』です～】あわせて、清水山城楽クラブや歴女のみなさんと一緒にイクササイズ（模擬落石や弓矢・手裏剣の体験、戦国なべの試食など）を楽しみ、戦国山城の工夫や迫力を体感していただきたいと考えております子どもたちの参加大歓迎！！です。【城攻め　切岸のぼり体験】【大迫力　模擬落石体験】定員は５０人です。事前申し込みが必要です。 高島市教育委員会文化財課あて名前、年齢、住所を添えてお申し込みください。 TEL；0740-32-4467 FAX；0740-32-3568 E-mail；bunkazai@city.takashima.shiga.jp参加費は500円（戦国なべ等の実費)です。お問い合わせは、滋賀県教育委員会事務局文化財保護課 記念物担当 　　　　　　Tel：077-528-4674 FAX：077-528-4956 　　　　　　E-mail：ma07＠pref.shiga.lg.jpおよび高島市教育委員会 文化財課（上記申込先と同じです）雨天の場合は中止は、前日の午後5 時までに参加申込者あて連絡します詳細は、県政eしんぶん↓をご覧くださいね～ （教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.12

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  京阪「近江神宮前」界隈を歩く【サソリ文瓦煎餅の巻】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。少しずつ秋の気配を感じる今日この頃ですね。それはさておき、先月「中学生ボランティア文化財保護サポーター事業」で史跡近江大津宮錦織遺跡に行ってきました残念ながら、降雨のため清掃作業はできませんでしたが、急遽大津市歴史博物館にて学習活動と展覧会の見学をさせていただきました。大津市歴史博物館さんには感謝感謝です。 【サソリ文瓦をみているところ！！】 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　 その折りに、面白いものを発見いたしましたのでご報告を集合場所であった京阪石坂線「近江神宮前」で待っていると…駅前の本屋さんに以前にはなかったものが目に入りました。 【志賀の宮さそり文瓦煎餅】ん　　なにこれ思わず店内に…店員さんに尋ねてみると最近売り出したとのこと。しかも、思いの外売れているということです。そこで、ついつい購入～ 【こんな感じです～】大津だけにみられる珍しい瓦の文様があることは以前ブログに書きました。そう、「サソリ文」です。 【世にも珍しいサソリ文】これをデザインしたお煎餅が売られていたのですよ～地域の資産を活用しておられるのですねとりわけサソリ文をチョイスするなんて～かなりクールやわ！！このお煎餅をボランティアで参加してくれた中学生に見せると一同「へぇ～」大津にしかないサソリ文、そして近江大津宮のことをしっかり勉強していただきました。販売元は「いいね・滋賀」さんです。 【お煎餅とセットでこんな地図もいただきました】この地図を片手に「近江神宮前」界隈を歩いてみるのも楽しいかもしれませんね～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.09

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  滋賀で涼みませんか？　【大津市葛川三ノ瀧】

  こんにちは！　久しぶりの登場　かもしか系男子です。もう秋の気配が漂ってきましたが、滋賀の涼しいところを紹介していると聞いた知り合いが、「大津市葛川坊村には、「近江水の宝」に選定されている三ノ瀧という由緒正しい瀧があって、とても涼しいよ！」と、教えてくれたので行ってきました。　 【葛川を流れる安曇川（キャンプ＆水遊びに最適です！）】大津市葛川は、安曇川の流れる谷間の山村です。若狭と京都を結ぶ鯖街道が通っています。この街道を通って、若狭の新鮮な海産物が京の都へ運ばれました。 【坊村に咲いていたユリの花】この村の始まりは、平安時代比叡山の高僧「相応和尚」がこの地に修行の拠点として明王院を開いたことに始まります。明王院の創建には瀧にまつわる伝説が伝わっています。 【明王院本堂（重要文化財）正徳5年（1715年）の建立】　　平成18～22年度、当課の建造物担当が解体修理（半解体）を実施しました。見違えるように奇麗になっています。　　また、修理に伴う調査で、建物には平安時代に建てられた前身本堂の部材が多く使われていることも判明しました。寺の開基「相応和尚」は比叡山を代表する荒行の１つ「千日回峰行」を始めたことでも知られる高僧です。彼は、近江各地に修行の場を求めました。ある日、葛川を訪れた相応は、土地の神である「思古淵神」から修行の地として認められました。その時、眷属の「浄満」「浄鬼」という２匹の鬼に修行場へと案内させたといわれています。【「思古淵神」を祀る地主神社本殿（重要文化財・室町時代）】 　鬼たちが案内した修行場が名瀑「三ノ瀧」です。【三ノ瀧】 　相応和尚はここで７日間、不眠不休の修行を行いました。7日目、瀧の中に不動明王の姿を感得（第６感で仏の存在を感じえること）し、瀧へ飛び込んだのです。その際に得た桂の木で彫られたのが明王院の不動明王立像（重要文化財）と伝えられます。その説話から明王院は、不動明王ゆかりの修行の場となり、その後、和尚の遺徳をしのぶ参籠修行の場ともなりました。記録によると、足利義満や日野富子といった歴史上の有名人も参籠に訪れています。また、和尚を案内した鬼の子孫は、代々、常満・常喜を名乗り、現在も、お寺の守り役を続けています。 【瀧へ至る道】目指す三ノ瀧は、明王院の背後の山腹、急な谷間にあります。汗だくになりながら、進むこと40分 やっとのことで瀧の対岸にたどり着きます。そこは、ブナや杉の巨木が生い茂る原生林。滝の音とセミの鳴き声だけが聞こえてきます。【瀧の対岸の平地】 三ノ瀧は落差20ｍほど直漠です。写真の柵の下は、垂直な崖（高さ10ｍくらい）となっており、滝との間に深い滝つぼがあるため、想像以上に凄みが感じられます。 【エメラルドグリーンの滝壺】神秘的な雰囲気をかもしだしています。瀧にもっと近づきたくなりました。でも、瀧は対岸です。滝つぼへ降りるため、柵を跨ごうとしたその時です。（※危険かつ、信仰上の聖地となっておりますので、一般の方は滝つぼ・滝には立ち入らないで下さい。） 【QP森のクマさん】（※比良山地にはツキノワグマが生息しています。見学の際はクマ除けの鈴などを持参ください。）振り返るとそこには、モリアーティ教授ならぬ、森のクマさんが「ワレなにしてんねん！！　そこは立ち入り禁止じゃ！！」と迫ってきました。びっくりした私は足を滑らして、滝つぼへ... どぼーん！！　真ん丸い滝つぼ！！そこで、目を覚ましました。気が付くと、明王院の本堂で参籠中に居眠りしていたようです。なぜか？服は冷や汗でびっしょり濡れていました。（文化財保護課）

  2011.09.08

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  のぶブロ【らんまる君参上！！】

  ど～も、観城軒でございます。おや、今日はいつもと違う方がやってきましたよ 【らんまる君、参上！】らんまる君は、織田信長公の小姓、ご存知森蘭丸がモデルのゆるきゃら。安土各所にて活躍中で、毎月第３日曜日には安土城郭資料館で開催される「かふぇ・らんまる」で皆さんをおもてなししていますよ。 （活躍の様子はらんまる日記と信長戦国スタジオ　をごらんあれ。）　で、御用はなんでしょう　　あぁ、ＱＰ信長公のお手紙を届けてくれたのですね。　　手紙のお使いは小姓としての大事なお仕事ですからね。　　では拝見、ふむふむ… 【え～っ】　あらら　　最後に花押が添えてありご丁寧なお手紙とお見受けしますが、　　いくらなんでもＱＰ文字は読めませんなあ～。　.......　なになに、らんまる君　　ＱＰ信長公から「手紙の中身を説明しなさい」と仰せつかっていると。　　ＱＰ文字読めるの？さすが、、ＱＰ信長公が絶賛するだけあって、完璧な仕事ぶりですね。　　で、手紙には何と書いてあるの？　「賤ヶ岳クリアファイルを頂戴しまして、大変感謝しております！またよろしく！　　詳しくはらんまる君から聞いてね。　ＱＰのぶ」 　へちかん＆薺殿にもよろしく、と殿は申しておりました。　「大変感謝」と言われても、ＱＰ信長公、　　あのクリアファイルは有無を言わさず持っていったのでは　　らんまる君、こんな手紙わざわざ届けてくれてご苦労様。　　では、戦国時代にならってこちらもなにかおもてなししましょう。　.......　えっ、そんな暇はない？らんまる君もう帰るの 　急いで帰らねばなりませぬ！　ほっとくと、ＱＰ信長公はまた立往生！？　　ぜんまい馬の世話が待ってるの！？ 　　はぁ～、、ＱＰ信長公のお世話も大変ですな～追伸らんまる君に逢いたい者は、是非とも安土へ来られよ！9月24・25日「2011西の湖ヨシ灯り展」（詳しくはこちらまで）にも登場の予定じゃ。是非！（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.06

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  近江妙蓮と守山

  たかのみこでございますずいぶんごぶさたですが、二度目の登場でございます。私の住まいいたします守山の地では、いとも珍しき蓮の花が咲きます。その名も「近江妙蓮」。守山市中町の大日堂（だいにちどう）境内のハス池（妙蓮池）にだけ咲く花で、滋賀県指定の天然記念物なのです 【大日堂のハス池】平安時代初期、慈覚大師円仁（７９４～８６４）が中国から持ち帰ったと伝える珍種のハスなのですが、ご覧のとおり、つぼみのときはふつうのハスと変わらず一つの花に見えます。 【近江妙蓮のつぼみ】ところが、外側の花弁が開いたあとは、一つの茎にいくつもの花が咲き、花びらの数は時に５千枚にも達するといわれます私の撮った写真ではわかりづらいのですが、とても不思議で美しい花なのです。 【開花する近江妙蓮】開花の時期は通常７月下旬から８月まで。そろそろ見ごろは終わってしまいますが、池に隣接する近江妙蓮資料館は９月３０日まで、休館日である火曜日以外は午前９時から午後５時まで開館されています（１０月１日から翌年の５月３１日までは、金・土・日および祝日のみ開館）。妙蓮に関する資料や古文書などが展示されており、必見です明治時代以降、しばらくは花の咲かなくなっていた妙蓮池を、非常な努力で復活させた大賀一郎博士（１８８３～１９６５）や地元守山の先人たちの情熱についても、深く学んでみたいものです大日堂境内には他にも文化財がたくさんあり、年間を通して見学できます。大日堂の本尊は、知恵の象徴である「智拳印（ちけんいん）」を結んだ密教のほとけ、金剛界の大日如来坐像堂の外からのぞき見たお姿は、威厳にあふれお美しい。境内には他にも、中世から近世にかけてつくられた石造文化財がたくさん保存されており、とても趣きが深いスポットです。妙蓮だけではなく、そちらも大いに注目です 【妙蓮公園内にある、中世の板碑（いたび）】ところで、守山市の市花は「妙蓮」だということを、みなさんご存じでしょうかまた、市章についても「近江妙蓮」を意識してデザインしたものであるという説があるそうです。公式には、守山の頭文字である平仮名「も」の字をデザイン化して市民の平和円満と市勢の飛躍発展を象徴したものであるという説明になっています。ところが、近江妙蓮を真横から形を重ね合わせた奥深いデザインなのだというウワサがあるのです....守山に住まいする「たかのみこ」は、今まであちらこちらで市章を見かけ、「何となくカッコいい形だな～」という程度にしか思っていませんでしたが、そういわれればガゼン妙蓮に見えてきて仕方ありません真偽のほどは不明としかいえませんが、妙蓮が守山市のシンボルであることは疑いのない事実。文化財指定を受けた花を市の象徴にしているなんて、なんて文化的なまちなのでしょう！。それを知って、わがまちを愛する気持ちがますます高まりましたあらためて、歴史と自然に恵まれた滋賀は素敵なところですね 【守山市章（妙蓮に見えますよね？）】（教育委員会　文化財保護課）

  2011.09.02

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  淡海文化財学フォーラム2011に行ってみませんか？

  こんにちは。何故か、盛り上がりに欠ける夏を過ごしているお茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です今回は、「淡海文化財学フォーラム2011」のお知らせです皆さんよくよくご存知かと思いますが、滋賀県は、京都・奈良に次ぐ日本屈指の文化財保有県です。モチロン皆さんご存知ですよね！！滋賀県の文化財専門職員、優れた文化財に日常的に接しているだけに、それぞれの文化財論には千鈞の重みがあるのですほんまやで～そこで、昨年還暦を迎えられた方々の文化財論をうかがおうと企画しましたのが「淡海文化財学フォーラム2011」です弁士は以下のお三方前　滋賀県立近代美術館総括学芸員の桑山俊道さんの「学芸生活の中で出会った作家達」（現　滋賀県立近代美術館専門学芸員）【近代美術館、Artです】 前　長浜市長浜城歴史博物館館長の中嶋誠一さんの「近江のオコナイ」（現　長浜市曳山博物館副館長） 【長浜城歴史博物館、Folkloreです】前　大津市歴史博物館館長の松浦俊和さんの「これからの公立博物館像」（現　大津市埋蔵文化財調査センター所長） 【大津市歴史博物館、Archeologyです】です。考古・民俗・美術研究の第一人者が淡海の文化財を語ります。珠玉の文化財論三連発是非ともおいで下さいね～。まとめてお話し聞ける機会はないですからねっ。詳細はこちらです日　時：平成23年9月17日（土）13:30～16:30場　所：ピアザ淡海　３Ｆ大会議室〒520-0801滋賀県大津市におの浜1丁目1番20号　電話番号　077-527-3315定　員：200名（事前申込み不要）資料代：500円主　催：淡海文化財学フォーラム実行委員会問い合せ先：077-528-4674（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.31

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  鐵冶（かねわ）かす　古代の近江【大津市史跡瀬田丘陵生産遺跡群】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。近年、「ものづくり」って言葉を耳にすることがありますね。この言葉、日本の伝統的な固有の文化に源を持つ生産や製造を指します。「伝統的な固有の文化に源を持つ生産や製造」といえば…実は滋賀県には日本を代表する「ものづくり」遺跡があるのです！！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大津市から草津市にかけての瀬田丘陵には鉄・銅・やきものをつくっていた遺跡が、直径約1キロメートル程度の範囲に一箇所ずつあります。そこでつくられたものは、瀬田丘陵周辺だけではなく、大津宮や飛鳥・藤原・平城の都にもたらされていたのです。【復元された平城宮大極殿】とりわけ、鉄の生産量は、廃棄物の量から類推すると、莫大なものであったと考えられています。　奈良時代中頃には、近江国の鉄穴（製鉄所を指すと考えられます）を　貴族が勝手に独占しているので、停止するよう政府から命令が出されています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（『続日本紀』より）っていう程、当時の近江の鉄づくりは有名だったのです。当時の鉄素材は、武器や武具といった兵器をはじめ、宮殿や寺院など大規模な建物を建てるための釘や鎹などに用いられたため、当時の権力者にとっては不可欠なものでした。鉄づくりを古代風に言うと「鐵冶（かねわ）かす」となります。つまり、「鐵冶（かねわ）かす　古代の近江」は、日本を支えていたともいえるのです。ものづくり日本の原点ともいえる記念碑的遺跡が、大津市源内峠遺跡（製鉄）大津市山の神遺跡（製陶）草津市野路小野山遺跡（製鉄）で、国の史跡「瀬田丘陵生産遺跡群」として指定されているのです。【源内峠遺跡の製鉄炉】※わかりにくいですが、中央の黒い部分が製鉄炉の本体部分です。スタジオジブリの「もののけ姫」に登場する「たたら場」を想像してくださいね…これらの他、立命館大学びわこ・くさつキャンパス内から見つかった木瓜原遺跡（鉄・銅・やきもの）は、グランド下の地下室で、製鉄炉をみることができるほか、展示コーナーがあり、生産の様子を学ぶことができます。　　 【地下に保存されている木瓜原遺跡の製鉄炉】そして、この遺跡を地域の資産として活用しているのが、「源内峠遺跡復元委員会」の皆さんです。平成１４年度に源内峠遺跡の保存要望活動を始め、平成１７年に瀬田丘陵生産遺跡群として国の史跡に指定されたことを機に、平成１８年度に、源内峠遺跡復元委員会を設立されました。その後、｢古代製鉄炉」を手作りで復元したり、地域ぐるみでの史跡探訪ウォークや講演会、シンポジウムなどを開催されています。 【製鉄炉の復元作業】【瀬田まちづくりサミットの様子】【史跡探訪の様子】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　で、来る9月10日（土）には、この源内峠遺跡のある、びわこ文化公園にて源内峠遺跡復元委員会の方々にも参加いただいて「平成23年度第3回　中学生ボランティア文化財保護サポーター事業」を行います。今回は、瀬田丘陵生産遺跡群を主題とした学習活動を行うことと、公園の清掃作業のボランティア活動とを柱にしています。この活動によって、中学生や保護者をはじめ、地域の方々が地元の歴史に関心を持ち、滋賀の文化財保護を担っていただくきっかけになれば幸いと考えています。活動日および場所は、9月10日（土）13:30～　史跡瀬田丘陵生産遺跡群源内峠遺跡（大津市瀬田南大萱町）応募資格は、平成23年度に滋賀県内の中学校に在学する者応募締切は、平成23年９月８日（木）です。 【今年の第１回中学生ボランティア文化財保護サポーター事業のようす】※１回だけの参加でも結構です！気軽にご応募下さい！！！保護者の方も地域の方も一緒に参加していただいて結構です！！！詳細はこちらをご覧下さいねっ。県政eしんぶん　昨年度の活動についてはマスコミにも取り上げていただきました。こちらをご覧下さいね。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.26

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  伝説の飛行物体【近江八幡市伊崎寺】

  こんにちは。夏休みを満喫できていないお茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です今回は琵琶湖を舞台とした伝説の飛行物体のお話しを…毎秋、奈良の信貴山朝護孫子寺にて展示される国宝「信貴山縁起絵巻」ご覧になったことあるでしょうか？ 【信貴山朝護孫子寺】「飛倉ノ巻」「延喜加持ノ巻」「尼公ノ巻」の三巻からなり、表現・構成も優れており、さすが国宝だなぁと感心…私的には、いずれも大好きで、毎秋信貴山に行かないと気が済みません。で、三巻のうち「飛倉ノ巻」に「飛行物体」が登場するのです。あらすじ　山の麓に住む長者の元に信貴山の命蓮上人が托鉢のために飛ばした鉢が飛来します。　しかし、長者は度重なる托鉢を嫌って瓦葺きの米倉に鉢を閉じこめてしまうのです。　すると、倉から鉢が飛び出し、倉を乗せて信貴山へ飛んで帰ってしまいました。　長者は従者とともに、信貴山に登って命蓮に倉を返すように懇願します。　長者を許してやった命蓮は倉の中にあった米俵を返すことにしました。　俵を乗せた鉢を先頭に、米俵が雁の群れのように編隊を組んで、　長者宅に飛んでいきましたとさ…。 【こんな感じで米俵が…ありえん…】なんじゃそれ！鉢を自在に操り、托鉢していたお坊さんがいたのですねっ！まさに伝説の飛行物体じゃないですか～この「飛行物体」平安時代には日本列島のいろんなところでみられたようですよ！！！命蓮上人の他に鉢を飛ばすことができた人は、臥行者、満米上人、空鉢上人、法道上人、鉄竜上人、浄蔵などを挙げることができます。みんなお坊さんですね…命蓮上人や浄蔵のように近隣の長者の元に鉢を飛ばすお坊さんもいますが、臥行者など、多くのお坊さんは瀬戸内海や日本海を舞台に輸送船に鉢を飛ばしています。個別訪問するよりも効率がよかったのでしょうねぇじゃあ琵琶湖のあたりではどうだったのかとみてみると…11世紀頃に大江匡房によって書かれた『本朝神仙伝』には、「比良山の某僧」の話がみえます。あらすじ　比良山の某僧が、大津に来た船に鉢を飛ばしました。　水夫は鉢を嫌がって、鉢の上に米俵をドンとばかりに置きました。　すると鉢は米俵を乗せたまま飛び上がり、　鉢を先頭に、船中の全ての俵が編隊を組んで飛び去ったといいます。同じような話ですが、いたのですねぇ～琵琶湖を舞台にした伝説の飛行物体の使い手が…。なんと言っても、当時は全国の税の4分の1が琵琶湖を経由して都へと運ばれたのですから…いわば当時の日本経済の大動脈ですからねぇ～個別訪問するのとは違い、入れ食い状態ですよね～

  2011.08.24

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  信楽ぶらりぶらり【甲賀市信楽町長野】

  こんにちは。未だに夏休みの予定が消化できていないお茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。まだまだ暑い日が続きますね。少～し涼しい場所を求めて、信楽に行ってみました。 【たくさんのタヌキがお出迎え】ちなみに信楽町観光協会のホームページに「ほっとする信楽「ぽんぽこちゃん」日記」っていうブログが連載されています。可愛らしいので、一度チェックしてみてくださいね～。まずは、新宮神社横の信楽伝統産業会館にて信楽焼の展示を見てみましょう！！ 【伝統産業会館の展示室】無料なのに信楽焼の歴史がしっかり分かるのです～！！！昨年リニューアルされて見やすくなっていますよっ！！！！すごいお得感ですっ！！！で、伝統産業会館を出て坂道をのぼっていくと、やきものの町って感じの風景が… 【滋賀県県指定文化財　丸又窯】さすが滋賀県指定文化財。めっちゃ格好いいです！ちなみに、経済産業省の近代化産業遺産でもあります！！！一見の価値有りですよ！！！！！さらに歩みを進めると、こんな風景も… 【立ちサヤの塀】これって、言うなれば窯の一部ではあるのですが、それを塀にしちゃうなんて…やきものの町って感じで雰囲気あるわぁ～歩き疲れたら… 【休憩所です】お店も増えてるし、ディスプレイなんかも変わってきたなぁ…なんだか、昨年の「まちなか芸術祭」以来、信楽って、すごく洗練されてきましたね。お洒落なお店も増えたし…地域の資産が活かされてきているなって感じます。これからの展開が楽しみですね～。ということで、紫香楽茶寮うずくまる本舗さんの「うずくまる」をお茶請けにして登り窯の前で一服。ちなみにお茶碗は、お友達の作家さんにつくってもらったもの。手にしっくりくるのでお気に入りです。 【今日はこんな感じで】はぁ～、おいし　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうそう、先日から、忍たま乱太郎スタンプラリーの一つが信楽で行われています。（平成23年9月25日（日）までやってますよ～）信楽エリアのスタート箇所はもちろん信楽高原鐡道の「信楽駅」！！信楽エリアでのタイトルは「狸がくれの里　信楽探検の段」 【駅でこの地図をゲットするのじゃぁ～】　　【ヒントポイントはこんな感じ】信楽駅では、忍たま乱太郎のパネル展も行われているのです。（スタンプおすのを忘れずに！）参加すると、オリジナル缶バッジをはじめ、色んなグッズがもらえたりするようですよ。信楽では、粘土の型押し体験ができる日もあります！！！信楽高原鐡道は、忍たま乱太郎のヘッドマークつけて走っています 【可愛らしいのだ！】詳しくは、信楽高原鐵道（株）に問い合わせてくださいね～（0748-82-4366）大人には大人の、子どもには子どもの楽しみ方がある今年の夏の信楽ですっ！！！是非足を運んでみてくださいね～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.20

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  旅のお知らせ【探訪「近江水の宝」竹生島を歩く】

  9月3日に開催します、探訪「近江水の宝　竹生島を歩く」のお知らせです～ご存知、竹生島は琵琶湖にうかぶ信仰の島です最近話題のパワースポットとしても知られていますよね～【琵琶湖に浮かぶ竹生島】全島が名勝のこの島では、水神である浅井姫命と、インドの河の女神である弁財天を同一視する信仰が平安時代にうまれ、千年以上にもわたって弁財天に五穀豊穣を祈って雨乞いする蓮華会が催されてきました。【堂舎が建ち並ぶ竹生島】とりわけ戦国時代には、当地の戦国大名浅井氏がこの蓮華会の開催に深くかかわり、浅井久政とその母が奉納した弁財天像が今に伝わります。必見ですよ！！浅井久政は、現在放映中のNHK大河ドラマ「江～姫たちの戦国～」の主人公お江の祖父にあたります。宝厳寺や都久夫須麻神社の国宝・重要文化財の建物群は、お江の姉淀殿の子豊臣秀頼が伏見城の遺構を移築するなどして大改修したものです。これは絶対見逃せませんね！！【国宝　宝厳寺唐門】【国宝　都久夫須麻神社本殿】今回の探訪「近江水の宝」では、文化財専門職員の同行解説のもと、琵琶湖の豊かな風景を楽しみながら竹生島を探訪するとともに、琵琶湖の水位と連動して、池の水位が変動する全国唯一の淡水による汐入り形式の庭園・名勝旧彦根藩松原下屋敷（お浜御殿）庭園を特別公開していただき、詳しく訪ねます。夏のお浜御殿も一興です！！【名勝旧彦根藩松原下屋敷庭園】「近江水の宝」に深くふれる機会となります。ぜひお越しください。●探訪先：竹生島、名勝旧彦根藩松原下屋敷（お浜御殿）庭園●開催日：平成23年9月3日（土）●受付：12:00～12:20（オーミマリン彦根港乗船場）解散は16:00JR彦根駅西口2番のりば12:00発、彦根港行き無料シャトルバスあり●事前申し込みが必要です。平成23年9月１日午後5時までに電話、電子メール、ファックスで申し込んでください（電子メール、ファックス推奨）。【必要事項】１，氏名、２，電話番号、３，ファックス番号、４，電子メールアドレス●実費負担3,600円（往復乗船料2,900円、入島料400円、宝物館入館料300円）●申込先：滋賀県教育委員会文化財保護課　Tel：077-528-4674、Fax：077-528-4956E-mail：ma07＠pref. shiga.lg.jp★詳細はここでご確認ください。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.19

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  黒壁ガラス茶碗！！

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です夏っぽいガラスのお茶碗が欲しいので、長浜の黒壁に行って参りました～ 【黒壁なのだ】昭和60年代はじめの日曜日の午後1時間に商店街のメイン通りを「人4人と犬1匹」しか通らなかった長浜明治33年に建てられた国立第百三十銀行長浜支店（黒壁銀行）は、当時、カトリック教会となっていましたが、郊外に移転し、マンションが建てられるという話が持ち上がりました。そこで、長浜市と民間が出資した第三セクター「株式会社　黒壁」を立ち上げ、黒壁を中心に新しいまちづくりをスタートさせたのです１．歴史性、２．文化芸術性、３．国際性の3つのテーマを決め、これを満たす事業展開を模索し、ガラス文化の追及と事業化による国内初のガラスの本場の創成を目指すこととなりました。今では『ガラス工芸とまちづくりを融合させた総合文化サービス業』が展開しています平成20年11月4日に、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律（通称：歴史まちづくり法）」が施行されて、より雰囲気のある町並みが保全されています。大河ドラマの勢いもあいまって、今や、滋賀県の観光地といえば…やっぱり、長浜なのでしょうね～ということで、観光地長浜の肝、ガラスにふれてみましょう！予約さえ取れればスタッフさんの指示に従ってオートマチックに出来上がります！予約はココです 【ガラス工房の様子】ちょっと暑くて、大きな扇風機がブーンと回っています。 【見本です】待っている間に、色を選びます。 　【コロコロ～コロコロ～】思い返せば、大半つくっていただいたような気がします…つくる前にイメージしていた形にはならず、また、見本の色の通りにもならず…少～し釈然としない感じでしたが、数日で送っていただけるとのこと。で、宅急便が我が家に！！！！わくわくしながら包みを開けてみると涼しげで、えぇや～ん明るい場所でお茶をいただくとガラス茶碗の良さが出そうですね～ 【今日はこんな感じで！】はぁ～、おいし。今回のお茶碗は気に入っているのですが、機会があれば、もう少し形にこだわりたいなぁ～と思っています。はっ、もしかして、また長浜に行きたくなっている…やられた～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.11

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  のぶブロ【賤ヶ岳に行く！】

  ど～も、観城軒でございます。季節は夏に移り変わり、お城好きの方々注目の連続講座「近江の城郭―歴史の舞台となった城」がとうとう始まりました。そして、8月27日は要チェック！連続講座の第2回が行われるのです！今回は賤ヶ岳合戦の舞台、賤ヶ岳城や大岩山砦を訪れます。 【カモシカ系男子さんご提供の賤ヶ岳からの眺め。奥琵琶湖も美しく…】 お～、北の山は爽快そうじゃな、観城軒！またまた唐突にＱＰ信長公、今日は城下の情報収集ですか？そうじゃ、世間では夏休みは海へ、山へというし、　　QP長政もなまずになって旅に出たそうではないか。　　わしもどこかに出かけようと思ってな。夏休み？！ＱＰ信長公も夏休みを取られるのですか？いや、まぁ、たまには遠出もいいではないか。　　鷹狩りばかりでは能がないからのう。　　ところでこの連続講座、なにか配布しておるそうだが、　　今回もなにかお配りするのか？さすがＱＰ信長公、お目が高い！　　今回も文化財保護課特製絵図入りクリアフォルダーをお配りしますよ。お～、これか！ほほ～う、へちかん＆薺殿の力作、　　戦の布陣がよくわかるな。　　　　なになに、南の陣は羽柴か。　　わしのやり方にみならい築城戦術とは...　　はげ鼠秀吉、さすが感心なやつじゃ。　　ほう、敵方も築城戦術で対抗か。　　ん、敵陣は前田に、金森、…柴田！？　　どうゆうことだ！　　どっちもワシの家臣ばかりではないか！　　こやつら、　何をやっておる！　けしからん！「けしからん！」と言われても、ＱＰ信長公、　　この戦いの源、本能寺の変なんですけど！ 【そういえば…そうかも…】へこんだＱＰ信長公はさておき、暑い最中、涼しげな（？）湖北の山でお城に浸る1日もよろしいかと。8月27日は、ぜひとも連続講座「滋賀の城郭」へお越しください！当日はきのもと交遊館（長浜市木之本町木之本118）での室内講義「賤ヶ岳合戦と城郭」（講師：上垣幸徳）とともに、現地の城郭を探訪します。【日程】10:30　JR木ノ本駅集合　　16:30　JR余呉駅解散※参加費　保険代等実費分を当日お支払いいただきます。※定員　１２０名（当日受付先着順）事前申し込みは不要。※少雨決行とします。※見学の際は、野外散策に適した服装・靴で参加してください。※弁当・水筒をご持参ください。※会場にはなるべく公共交通機関を利用してお越しください。問い合わせはこちら　　滋賀県教育委員会事務局文化財保護課城郭調査担当　　　　〒521－1311　滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678　城郭調査事務所　　　　　電話：0748－46－6144　ＦＡＸ：0748－46－6145　　　　　E-mail　ma16@pref.shiga.lg.jp（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.09

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  唐橋擬宝珠の謎【大津市瀬田唐橋】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。前回、瀬田唐橋の擬宝珠をめぐる千利休さんと古田織部さんのエピソードを紹介させていただきました。擬宝珠って形も可愛らしいし、ことに橋の擬宝珠は,旅人達をはじめ、いろ～んなことを見てきたのだなぁと思うとついつい語りかけたくなります。例えば、尾張裁断橋の擬宝珠には「てんしやう十八ねん二月十八日おだはらへの御ぢん…」と天正18年（1590）の小田原の役で亡くなった堀尾金助という18才の若者の菩提を弔うべく、母親が三十三回忌に橋を架け替えて供養としたことが刻まれています。（名古屋市指定文化財です！！） 【尾張裁断橋の擬宝珠】なんか泣けるわ～京都三条大橋の擬宝珠には「洛陽三条之橋至後代化度往還人…」と天正18年に増田長盛が奉行として石造橋（当時）を造ったことが刻まれています。 【京都三条大橋擬宝珠】めちゃ格調高いわっ！擬宝珠って、つくられた年代や経緯が記されていたり、目を見張るストーリーが隠されているのです。ということで、瀬田唐橋の擬宝珠はどんなんかなぁ～みてみましょう！！！ 【明和9年（1772）銘】見にくいですが、明和９年と記されているのが分かります。 【寛政五年（1793）銘】ほほ～。擦り消されたようで見にくいですが寛政５年と記されていますねぇ～ 【明治八年（1875）銘】しっかり、はっきりと明治８年と刻まれていますよねぇ。しかし、何かおかしいですね。よくよく見てみると、「明治八年」の続きに刻まれた「十二月十六」の近くには擦り消された文字がたくさん！！何でかな？？？？ 【大橋の上流側西から五本目の擬宝珠です！】実は、同じ擬宝珠に三つの年号が刻まれているのです。つまり、刻んでは擦り消し、刻んでは擦り消し…何それ～！！！！！通常、橋を架け替えたりすると、擬宝珠を新調したりします。その折りには、新調した年号と経緯を刻みます。丁寧なものは、新調する前に刻まれていた銘文を復刻したり…よもや、刻まれている銘文を擦り消して上書きするなんて…ありえへん…現在、擬宝珠の銘文について調査中ですが、瀬田唐橋のようなことをするものは見あたりません…何でこんなことするんやろ～？？？？？銘文の擦り消しと上書きを繰り返した膳所藩本多家と滋賀県！！まさに目を見張るストーリーが隠されているのかもしれません。謎をかけられたようで、瀬田唐橋から目が離せません…どうしましょ…（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.05

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  マイ擬宝珠～利休さんと織部さんと瀬田唐橋～

  こんにちは、お茶＆歴史好きの薺（なずな）です今回は瀬田唐橋に行ってきました～。瀬田唐橋は、「近江八景」の一つ「瀬田夕照」の舞台として、また、「南京玉すだれ」の歌詞の中にも出てきますし、武田信玄が臨終の際に「我が旗を瀬田橋に立てよ！」と言ったとか言わなかったとか（『甲陽軍艦』より）…エピソードを数え上げればきりがないほど、あまりにも有名な橋ですよね。【瀬田唐橋】で、瀬田唐橋をめぐるエピソードの中で私が最も気に入っている「利休さんと織部さんのダイアローグ」をご紹介します。京で利休さんにお稽古をつけてもらっていた武将のお弟子さん達その折に、「瀬田唐橋の擬宝珠にはよいものがあるよ…」と利休さんがつぶやきました。それを聞いた弟子達の中で「お師匠が「よい」とおっしゃったのはどんな擬宝珠だろうか…」と居ても立っても居られず瀬田に馬を走らせたのがへうげもの　　古田織部さんだったといいます。「これだっ」自らの眼で確かめた織部さんは京にとって返して利休さんの元に。「お師匠が「よい」とおっしゃったのは、あの擬宝珠ではないですか？」と…。織部さんの問いかけに、利休さんはにっこり。お二人は、好みがぴったり合っていたのですね。それ以降も、茶湯の道を精進されたということです。（『茶話指月集』より）嗚呼、あまりにも羨ましい師弟の間柄。ちなみに、このエピソード、山田芳裕さんの『へうげもの』にも取り上げられていますね。お時間あれば、さがしてみてください。それはともかく、俄然気になってきたのが瀬田唐橋の擬宝珠です。そも擬宝珠とは何ぞや？欄干の柱に取り付けられた飾りなのです。京都の三条大橋や伊勢神宮の宇治橋にも取り付けられていますよね。で、瀬田唐橋の欄干に取り付けられた擬宝珠をみてみると…　【唐橋の擬宝珠】違うや～ん一つ一つ違うや～ん色も違うし形も違う～すごすぎ～ほな、利休・織部さん好みの擬宝珠って残されているんやろかということで、擬宝珠に刻まれた銘文を調べてみました【明和９年銘の擬宝珠】結論的に申しますと、最も古いものは明和9年（1772）のものなので、残されていないということがわかりました。めちゃ残念とはいえ、一つ一つが愛嬌のある擬宝珠。私好みの擬宝珠を見つけました【今日はこんな感じで】中島で腰を下ろしてお気に入りのマイ擬宝珠を見ながら一服。はぁ～おいし（気分は織部さんなのだ）ところで、実は、「擬宝珠」の語源は、「ネギの花」つまり「葱坊主」からきているという説があるのですよ…。【葱坊主】ま、似てますね。おそまつでした。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.03

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  トータルデザインは雲【大津市史跡近江国府跡】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です青い空に白い雲がまぶしい季節ですねということで、今回のテーマは「雲」「雲」といえば、実際の天気を指し示すほかに、「雲行き」などといった言葉があるように「空気感」を示すことがあります。例えば、「雲気」という言葉は、直接的に雲また雲の動きを示すほか、中国古代の兵法家などが吉凶を判断する「空中に立ち上る異様の気」も示していました。ですから、文様としても比較的早く完成し、中国の戦国・漢代には、空中に充満する気を表す文様として「雲気文」が登場します。C字形と弧線が連続した文様で、「流雲文」「飛雲文」とも呼ばれます。【天平大雲という図案　京都四条烏丸のKOKON烏丸で採用されています】その後、唐代には「霊芝雲」や「如意雲文」が登場し、バリエーションが増加します。当然のことですが、文様として用いる場合は、瑞祥としての雲気（瑞雲）として解釈されています。で、日本における「雲気文」は、“あの”法隆寺玉虫厨子にも描かれているのをはじめ、たくさんの仏教美術にみることができますですが、仏教関係でもないのに「雲気文」がトータルデザインとして採用されていた施設が、かつて滋賀県にありました。それは、古代の県庁、近江国府（大津市大江・神領ほか）です【近江国府政庁想定復元図　大上直樹氏作】古代の近江国府は主要な施設が瓦葺きの建物で、しかも区画毎に２ｍ以上もある築地と呼ばれる瓦葺きの土塀が囲んでいました。 【左：近江国府復元築地塀　　右：復刻近江国府飛雲文軒瓦】ちなみに近江国府の「雲気文」は「飛雲文」と呼ばれています。その瓦にはぜ～んぶ飛雲文があしらってあったのですよ瑞雲たなびく近江国府って～かっこえぇや～んいついつまでも「えぇ空気」が近江の国に満ち溢れていますようにっていう願いが込められているのでしょうね何とも素敵なデザインやわぁ～近江国府については、安土城考古博物館において7月16日から「大国近江の壮麗な国府」を開催していますので、是非是非「飛雲文」をご覧下さいねなお、7月21日（木）から8月11日（木）までの間、県内在住の親子・家族連れの方は無料ですので、是非ともお越し下さいね。※県政広報誌「滋賀プラスワン」7・8月号（7月1日発刊）または「節電クールライフ」チラシをご提示ください。こちらをご覧下さい！（教育委員会　文化財保護課）

  2011.08.02

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  滋賀で涼みませんか？　恐怖？西野水道

  こんにちは！！クールビズで頑張っている「かもしか系男子」です。本格的な夏到来！！　うだるような暑さでバテ気味ですそこで涼しくて、しかも遊園地のお化け屋敷よりも怖い納涼ポイントを紹介しま～す【西野水道ですっ！】 今回紹介するのは「近江の青の洞門」滋賀県指定文化財＆近江水の宝西野水道です。西野村（長浜市西野町）は江戸時代、たびたび水害に悩まされてきました。その解決策が西野水道です。琵琶湖との間にある古保利丘陵の岩盤に掘られた全長約250mもの排水用トンネル！当時は掘削機械もない江戸時代！！村人達の努力の結晶　それが『近江水の宝』西野水道です。以前、水の宝ツアーの予告でも薺さんが紹介していましたね！ 　それのどこが涼しいの？実は、このトンネル、今でも通行できます。（内部は補強されており、安全に見学できます。）但し、電灯はついていません江戸時代に作られた手掘りのトンネル　真っ暗です～。　なんの仕掛けもない天然の恐怖を体験しましょう。　見学には長靴・懐中電灯・ヘルメットが必須アイテムです。これらは西野水道の東側の入口近くにある休憩所で借りましょう。休憩所には見学者用に、常時２～３人分の長靴やヘルメットが用意されています。注意！！特にヘルメットは絶対に必要です！！ヘルメットを被らないと、あまりの堅さに能登の石工が逃げ帰ったという、岩盤の堅さを頭で体験することになります！！【西野水道に潜入なのだ！！】 それではトンネルの中に入ってみましょう。トンネル内部は、少し湿気を帯びた冷気に包まれています。勇気を出して少し進むと、トンネルの幅・高さとも人ひとりがやっと通れるほどに狭くなります。内部はこの時期でも気温は15度前後。でも、長時間、この中で過ごしたいとはきっと思わないでしょう。奥に進むと、懐中電灯に照らされた狭い場所ほか、すべて漆黒のヤミ。目を開けているのに全く何も見えない空間… 【目の前真っ暗…】夜でも明るい現代の日本。なかなか体験できないですよ天井の低さや徐々に狭くなっているように感じる狭い横幅！！もしここで岩が崩れて閉じこめられたらどうしよう一歩ずつ、 恐怖に押しつぶされそうになります。頼りは懐中電灯の灯りだけです。気を抜くと、不意に正面に岩壁が！！ 【ゴチン】簡単な測量機器しかなかった当時のこと、時々、掘削方向の修正地点があります。壁に激突する恐怖におびえながら、歩くこと約15分。不意に出口が見えてきます。トンネルを抜けると、そこには琵琶湖が広がっています。【きらり～ん】 暗闇から光あふれる湖岸に出ると「琵琶湖って本当にきれいだな～」と思えます（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.27

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  にんじゃなんにんじゃ【甲賀の町は忍者だらけ！】

  ７月３０日に、みんなで、和田惟政の城「和田城」へ行こう！！こちらをチェックということで、油日駅から和田城に向かうと…和田城の手前では、こんな天守がお出迎え。 【え、和田城　要チェックなのだ！！！】でも、甲賀のお城にはこんな天守は存在しないのですが…。 【道案内忍者のように隠れているぞっ！　必ずチェックなのだ！！！】駅から和田城への道案内はこれ見逃すとたどり着けないのだ…ということで、こんちは、へちかんです。巷では、甲賀のお城と忍者話に盛り上がっている！！って、我が班だけですかね～甲賀といえばお城が山盛り！なぜなら、滋賀県のお城の１５％も占めているから。JR草津線の貴生川駅・甲南駅・寺庄駅・甲賀駅・油日駅、どの駅を降りても、簡単に五つや六つのお城が見れちゃう、城好きには素敵な地域ですこれらはみんな、村を守るための「村の城」とか呼ばれているもの。城主は甲賀武士とか甲賀衆とか呼ばれている人たちデス。忍者のような事をしていても忍者ではな～い！！！とはいえ、甲賀は「忍者の里」として有名ですよね～。むかし、琵琶湖の南に『金目教』というあやしい宗教が流行っていた。それを信じないものは 恐ろしい祟りに見舞われると…ちなみに金目教を率いているのは甲賀流忍者甲賀幻妖斎、その家来は鬼念坊や蟇法師をはじめとする甲賀忍者の霞谷（かすみだに）七人衆…（あかんやん、めちゃ悪者やんか…）これを危ぶんだ木下藤吉郎（後の豊臣秀吉なのだ！）は飛騨から仮面の忍者赤影、白影、青影さんを呼んだのだっ（BY『仮面の忍者　赤影』）そういえば、伊賀の影丸、百地三太夫、霧隠才蔵・・・も伊賀！！。なんで、いつも、猿飛佐助を除くと甲賀忍者はわる者で、飛騨や伊賀は良い者なんだろう…な～んで伊賀がよい者になったんかな本能寺の変の時、徳川家康は堺にいて、そこから伊勢をとおり三河に逃げた。それを助けたのが伊賀者だという。（「神君伊賀越え」）後に、褒美をいただいて、江戸幕府の「お庭番」（スパイみたいなもの？）になった。それから伊賀が有名に…。ほんとは、甲賀者が信楽から甲賀を通って、伊勢に案内したらしいのだが…。 　【近江と伊賀の国境なのだ！！】がんばれ甲賀～で、甲賀に来ると飛び出し忍者のほかに、様々なところで忍者に出会えるのです。たとえば、駅の中、たとえば駅の前、たとえばマンホールとか・・・。へへ…。 【甲賀駅　ホントに飛び出してきそうで落ち着かん…】 【甲賀駅前　なんでコマ持っているのかな？】幻妖斎や朧一貫が巨大コマに乗っていたからか？ 【甲賀のマンホール　足下にも忍者なのだ…】さて、甲賀の町には「にんじゃなんにんじゃ？」（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.22

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  にんじゃなんにんじゃ【甲賀の飛び出し忍者】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です前回、甲賀の和田城館群へのツアーを紹介させていただきました。で、甲賀に足を運んでいただいた折りには、必ずチェックしていただきたいものがあります。それは「飛び出し忍者」です。 【にんじゃなんにんじゃ？】「飛び出し忍者」とは「飛び出し坊や」のご当地もの。滋賀県では、八日市市社会福祉協議会（現・東近江市社会福祉協議会）の発案によって、1973年6月に地元の「久田工芸」で男の子型と女の子型の11体の飛び出し人形が製作され、当時の八日市市内に設置された記録が残っているようです。現在では全国でみることができますが、数としても近畿地方に多いことから、滋賀県をはじめとした近畿地方が発祥であろうと考えられています。日本全国広しといえども、ご当地ものの「飛び出し坊や」はあまりないようですね。「甲賀」といえば「忍者」ですから、「甲賀」で「飛び出し忍者」が生み出されたのでしょうねぇ～。 【追いかける坊やと逃げる忍者イエロー】ありえへん… 【忍者から一般人への警告！】忍者に飛び出されたら、どうしたらいいのでしょうか…おそるべし、甲賀！！！！芸能界では、みうらじゅんさんやつるの剛士さんが飛び出し忍者に注目されているとのこと！まだご覧になっていない方は是非さがしてくださいね～。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ついでに…滋賀県には、「飛び出し忍者」の他に、もう一つのご当地ものがあります。それは、豊郷町の豊郷小学校付近限定で見られる「飛び出しけいおん」シリーズがあるのです！！ 【豊郷小学校旧校舎】 【飛び出し唯ちゃん！】モチーフが何であれ、地元の方々が町を表現していくっていうのはとんでもなく格好いいことだと感じます。滋賀県らしい、NEW「飛び出し坊や」の登場を心待ちにしています。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.19

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  歴史の舞台となった城「和田城館群」を訪ねる旅【甲賀市甲賀町和田】

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です今回は、楽しい旅のお誘いです文化財保護課では、戦国時代から江戸時代にかけての城と城下町を探訪するツアーをヘビーローテーションで開催します。その内、「へちかん」と「なずな」が丹誠込めてつくった特製クリアフォルダーを差し上げるツアーの第二弾７月30日に「歴史の舞台となった城」シリーズとして「和田城館群」を訪ねることにしました。 【和田城跡の郭】和田城館群とは…室町幕府第13代将軍足利義輝が松永久秀等に殺された時、一緒に襲撃を受けた後の15代将軍足利義昭を救出した和田惟政の本拠地です。義昭はしばらくこの地に滞在していました。 【公方屋敷跡】「公方屋敷跡」は和田城から北方６００ｍに位置します。義昭の亡命中の記録では「和田いずみ館」と記されていることから、本来は惟政の子和泉守秀盛の屋敷地だったと考えられています。 【肖像画のかわりに和田家の家紋「七曜」】後の15代将軍をかくまい、足利幕府と織田信長の橋渡し役として活躍し、また宣教師フロイスと信長との仲介も行いました。へぇ～、そうなんや！！意外と知られていない武将、和田惟政。これを機会にお近づきになってみませんか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　油日総合文化センター（甲賀市甲賀町上野2416）での室内講義「足利将軍と戦国の動乱」（講師：松下浩）とともに、現地の城郭を探訪します。10:30　JR油日駅集合16:30　JR油日駅解散　　　※参加費保険代等実費分を当日お支払いいただきます。※定員　１２０名（当日受付先着順）事前申し込みは不要。※少雨決行とします。※見学の際は、野外散策に適した服装・靴で参加してください。※弁当・水筒をご持参ください。※会場にはなるべく公共交通機関を利用してお越しください。問い合わせはこちら　　滋賀県教育委員会事務局文化財保護課城郭調査担当　　　　〒521－1311　滋賀県近江八幡市安土町下豊浦6678　城郭調査事務所　　　　　電話：0748－46－6144　ＦＡＸ：0748－46－6145　　　　　E-mail　ma16@pref.shiga.lg.jp 【和田城館群のクリアフォルダーなのだ～】今後、クリアフォルダーを差し上げるツアーは賤ヶ岳砦（８月27日開催）膳所城　（11月19日開催）坂本城　（12月３日開催）大溝城　（３月10日開催）　　です。文化財保護課職員がこってりお相手いたしますので、ご質問などございましたらこれを機会にどうぞ！！油日でお会いしましょうねっ！！！（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.19

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  近江水の宝　烏丸半島のハス群生

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）ですロータスのおまけ、烏丸半島です。日本屈指のハスの群生地に接して設けられた水生植物園草津市立水生植物公園　みずの森で様々なハスやスイレンを鑑賞したら、施設を出て湖岸に…７月下旬にはこのような光景が広がっているに違いありません さて、烏丸半島ハス群生地についての豆知識です群生地は昭和30年代から徐々に増え始め、現在では国内最大級の面積となっています。その要因は、琵琶湖の水位の人為的な管理と湖底土壌の富栄養化です。驚くべきこと、烏丸半島のハス群生地の美しさは人間の営みの中で生み出されたのです。ハスは美しさだけではなく、私たちに問いかけをしているようです…だからこそ、近江水の宝のなのですね～それはさておき、烏丸半島は、ちょうど西に比叡山延暦寺を仰ぎ見るところにあり、そこに仏を荘厳するハスが咲き誇っています「天台薬師の池」と謡われた琵琶湖にこれ以上ない彩りを添えているといえるでしょう。さて、今年の上半期にはいろいろなことがありました。これからも、よいことがあっても、よくないことがあってもきっと蓮の花は咲くのでしょう。 【散華】明日もよい日になるといいですね。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.13

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  滋賀で涼みませんか？　【大津市比叡山】

  こんにちは！！　暑さに弱い「かもしか系男子」です。今年の夏は暑すぎますよね…職場では、みんな、うちわや扇子片手にお仕事を頑張っています。そこで今回は、大津の市街地から直線距離にしてわずか７kmのクールエリア！！比叡山を紹介します。大津市坂本からケーブルカーで11分！！比叡山に到着します。仏法の聖地にして、小鳥さん達の楽園！！ 【比叡山ケーブルカー山上駅からの景色】比叡山は意外に高く、標高848ｍもあります。そのため、市街地より平均５度ほど涼しいのです。さらに、この日は、琵琶湖を通って冷やされた心地よいそよ風が吹いていました。ここは天台密教の聖地！！ 【延暦寺境内】比叡山延暦寺は平安時代初め（延暦7年（788））、伝教大師最澄が開いた一乗止観院に始まります。その後、1200年にわたって、日本を代表する仏教修行の地であり続けました 【延暦寺学問所】 比叡山で修行した高僧には、天台宗の円仁・円珍や浄土宗の法然、臨済宗の栄西、曹洞宗の道元、浄土真宗の親鸞、日蓮宗の日蓮など、教科書で習った著名な方がいますよ【天然記念物　比叡山鳥類繁殖地】ところで、さっきからやたらと鳥の声が聞こえると思いませんか？実は、延暦寺の境内とその周辺（約830万平方ｍ）は天然記念物「比叡山鳥類繁殖地」なのです。ここでは、ホトトギスやカッコウ、ウグイスなど80種以上の野鳥を見ることができます。「でも、ホトトギスやウグイスなんか、近所の森にいるのに、なぜ天然記念物？？」と疑問に思うかもしれませんね。それは、関西地方を代表する小鳥たちの繁殖地（楽園）だからなのです。伝教大師が延暦寺を開いて以降、比叡山は殺生禁断の地となりました。つまり、鳥獣保護区です 【比叡山からみた京都】世界最初の自然保護地区は、140年前の1872年に設けられたアメリカのイエローストーン国立公園だそうです。しかも、そこは都会から遠く離れた大自然。一方、比叡山は千年の都である大都市「京都」と目と鼻の先！！乱獲を放置すれば、数十年間でスズメ一匹もいなくなるかもそんな環境でも、比叡山は1200年に渡り小鳥たちの楽園であり続けました。こんな素敵な場所は世界的に見ても例がありません。人々の信仰によって守られてきた「小鳥たちの楽園」。それが「比叡山鳥類繁殖地」です。この夏、涼しい比叡山に小鳥たちの声を聞きに来てはいかがでしょうか？（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.12

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  QP長政の菊水飴【長浜市余呉町坂口】

  【浅井ＱＰ長政、久々に推参！！】久しぶりじゃが、ワシは最近、疲れているので、菊水飴を買ってきたぞ。これじゃ！　　【菊水飴】菊水飴本舗（長浜市余呉町坂口）で、江戸時代からの伝統をまもって製造販売されておる。【菊水飴本舗さん】お店は北国街道に面しており、菊水飴は、ふるくから街道の名物として有名じゃった。元禄年間（1688～1703）、京都・醐醍寺三宝院門跡の宮様が、この飴の風味をたいそうほめられ、菊水の御紋の暖簾（のれん）をくださった！これじゃ！【のれ～ん】世界に二つとはない、ありがたいものじゃぞ。また、宮様は、次の和歌を詠まれた。つきせしな　千代の　久寿利（くすり）に　栄えける黄金（こがね）のいろの　きくすいの飴菊水飴の名前は、この暖簾と和歌に由来するんじゃ。また、次の逸話も伝わっておる。参勤交代の帰路、福井藩２代藩主の松平光通公が突然、腹痛をおこされたので、この飴をおすすめしたところ、たちまちのうちにおさまったということじゃ。以来、越前松平家ではこれを御用飴としてお召しになったということじゃ。松平公はあまりのおいしさに、お腹が痛かったことを忘れてしまったということかな？甘いものは貴重品で、昔は滅多に口に入らなかったから、本当に腹痛が治ったのかもしれんのう。今でも大根おろしといっしょに食べると、のどの痛いカゼによく効くといわれておる。しかしな、もしかしたら、もしかするぞ。醐醍寺三宝院門跡の宮様もそうじゃが、「酒は百薬の長」よろしく、薬と称して、おいしいものを食べることは、大昔から、食いしん坊の常套手段じゃからな。ちなみに、菊水飴はコアユの飴煮や、ウナギの蒲焼きのタレにもつかわれておる。ワシの薬はラーメンじゃが、今日は疲れたので、菊水飴を食べるとしよう。？？？・・・というこは、やっぱり薬かな？語るに落ちたな、QP長政！それはともかく、う～ん！　これはうまい！おさえられた甘さがほどよいのう。ううううううううう！あまりのおいしさに、変身してしまった！【びわこ大QPナマズやで！】【ちびキャッフィーとは、ちがうんやで～】（ここだけは月亭可朝ふうに詠んでや）そしたら、菊水飴も買うたことやし、しばらく旅にでようかな！Sightseeingやな。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.11

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  中学生ボランティア文化財保護サポーター大募集！！

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です近年、脳のことや遺伝子のことがいろいろ分かってきていますね～。とりわけ最近話題になったのは、人間とチンパンジーの遺伝情報の違いが、僅か1.23％に過ぎないことが分かったことです。（あんまりかわらへんのね…）この違いに、人間特有の知性の根源「知性の遺伝子」があるのではないかと注目されているのですよね。分かり易く言うと、チンパンジーには「今」と「ここ」しかありませんが、人間は「未来」や「過去」、また行ったことのない「何処か」を思い描くことができるというのです。そう言われれば、そうだなぁという気になりますね…それはともかく、私たち文化財保護課の仕事は、主に文化財を保護するところにあります。文化財は歴史的なものが多く、遠い過去を思い起こす縁（よすが）となります。それを保護していくということは、チンパンジーとは異なる人間固有の営みに不可欠なことであるといえますね。文化財を保護し、その環境を保全するということは、「良好な環境の中で生活を営む権利」つまり環境権に近いニュアンスを持つ、すんごく重要なことなのですねぇ。文化財保護から、住みよい環境づくりかぁ～　ええなぁ～ということで、文化財保護課が行う事業をご紹介します。滋賀県には日本列島屈指の質量を誇る文化財があることは皆さんご存知ですよね次代を担う滋賀県の中学生の皆さんに「文化財の保護とは」を学んでいただくために昨年度に引き続き平成23年度中学生ボランティア文化財保護サポーターを募集することにいたしました。　　【史跡近江国府跡の清掃活動】　　　　　　　　　　　【滋賀県埋蔵文化財センターでの学習活動】この活動は、史跡近江国府跡などを素材に文化財の学習活動を行うことと、歴史公園の清掃作業のボランティア活動とを柱にしています。この活動によって、中学生や保護者をはじめ、地域の方々が地元の歴史に関心を持ち、滋賀の文化財保護を担っていただくきっかけになれば幸いと考えています。活動日および場所は、7月23日（土）13:30～　史跡近江国府跡（大津市大江６丁目地先）8月20日（土）13:30～　史跡近江大津宮錦織遺跡（大津市錦織１丁目ほか）9月10日（土）13:30～　史跡瀬田丘陵生産遺跡群源内峠遺跡（大津市瀬田南大萱町）10月8日（土）13:30～　滋賀県埋蔵文化財センター（大津市瀬田南大萱町）応募資格は、平成23年度に滋賀県内の中学校に在学する者応募締切は、平成23年7月19日（火）です。※１回だけの参加でも結構です！　気軽にご応募下さい！！！　保護者の方も一緒に参加していただいて結構です！！！詳細はこちらをご覧下さいねっ。　↓　　↓　　↓県政eしんぶん　【昨年度のボランティア参加証明書授与式では教育長とお話しをしました！！】昨年度の活動についてはマスコミにも取り上げていただきました。こちらをご覧下さいね。　　↓　　↓　　↓　　こ　　ち　　ら（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.08

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  東の果てのロータス－サソリ紋とキュビズム－

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）ですロータスの話が続きましたが、もう少しお付き合いを…ユーラシアにロータス文様は広がります。日本では、蓮の花を上から見たものが文様化されます。 【築地本願寺の欄楯（らんじゅん）　古代インドのものを模しています～】※欄楯とは仏教施設において設けられる装飾した垣のことです。日本で、仏教やその文化が導入された時点でロータス＝蓮華文が広く見られるようになります。たとえば、仏教が日本に受容されてさほど間もない７世紀の瓦は…　　 【大津市穴太廃寺の瓦】こんなふうに、蓮の花を上から見たものがモチーフになっています。非常に端正なもので、アジア一帯にみられます。（参考：帝塚山大学デジタル博物館）しか～し 【大津市長尾瓦窯の瓦　人呼んでサソリ紋】なんじゃこれ…怪獣のような瓦…通称サソリ紋です。大津市歴史博物館でみることができますこの瓦、実は、蓮の花を横から見たもので、大津にしか見られないユニークな瓦の文様なのですとはいえ、見れば見るほどおかしな文様ですね～。先ほど見た蓮の花を上から見た文様は、三次元のものを二次元に置き換えたのだなぁと思えるものですね。一方、サソリ紋は、蓮の花を横から見たといえども、「一視点画」的な見方をすると、中央の花弁が多過ぎますし、花弁が出てくるところもおかしい。子どもの絵や大和絵などにありがちな「多視点画」的表現なのです。ユーラシアを渡ってきた文様として整理されたロータス文様ではなく、当時の大津の人々が表現した固有の文様なのでしょうね。完成された文様とは別に、蓮の花をこのように「見た」ということになります。ここで共通するのは、「一視点」では見えない花弁を表現している点なので、蓮の花とは大きな花弁がたくさんあると印象づけられていたのでしょうね。「芸術は、見えるものを再現するのではなく、見えるようにするのである」（BY　クレー）という言葉がありますが、サソリ紋はキュビズムの作品っぽいですね。　　　　　【蓮と見比べてみると、一視点画ではあり得ない描き方ですよね】ちなみに右端の家紋（中輪に一つ蓮の花）に描かれた蓮もサソリ紋と同様に一視点画ではあり得ない描き方をしています。ユーラシアで広く共有されるロータス文様が、東の果てでは、このようにアレンジされていたのです。クールやわぁ！めちゃ、おもしろいや～ん！機会があれば、古代のアートを紹介していきますね～（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.06

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  ロータスの比較文化論

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。前回は、近江水の宝である烏丸半島のハス見学をより実りのあるものにするため、ハスとスイレンの違いについてみてみました今回は、それぞれのロータスの持つ文化を比較してみましょう！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひとくくりにロータスと呼ばれてはいますが実に、深いんですよね～まずは、ユーラシアの西から東に向かってみてみることにしましょう！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1890年代からモネによって描かれた「睡蓮」シリーズですが、そこに描かれていたのは、もちろん「スイレン」でした。学名のニンファエアは水の妖精ニンフに由来します。【大原美術館のモネの睡蓮】　　　　　　　　　　　　↓古代エジプトの装飾具や墳墓の副葬品などに描かれた「ロータス」とは…永遠の生命の神ネフェル・テムの象徴、「スイレン」でした。　　　　　　　　　　　　↓古代インドにおける宇宙創造の源である「ロータス」とは…ハス飾りを身につけた女性を神格化したハスの母神、つまりハスでした。　　　　　　　　　　　　↓「仏説阿弥陀経」における極楽浄土の情景に登場する「ロータス」は…ハスもスイレンも両方出てくるんですねぇ。ただ、アジャンタ第一窟と敦煌第217窟の壁画蓮華手菩薩（ともに6世紀）が手にしているのは…いずれもスイレンでした。　　　　　　　　　　　　↓中国で純粋の象徴として「泥に染まらず咲く」とされたのは…これはハスなのです。　　　　　　　　　　　　↓では、ユーラシアの東端日本の法隆寺金堂第２壁画（７世紀）に描かれた半跏菩薩像が手にしているのは…やはりハスなのです。中国や朝鮮で十分に咀嚼された仏教文化がもたらされた日本においては、敦煌壁画でみられたスイレンがハスにかわっていました。以降、日本の仏像にあしらわれている「ロータス」は、何れも「ハス」となっています。 【栗東市狛坂磨崖仏】脇侍は「ハス」の台座に立っておられます。ちなみにインドとスリランカの国花はハス、エジプトはスイレンです。 【スイレン派のエジプト】　　　　【ハス派のインドとスリランカ】西はスイレン、東はハスって感じになるのですねぇ～おなじ「ロータス」や「蓮華」という言葉で表現されていますが、ユーラシアの西と東もしくは時期によっては対象となるものが異なっていたことがわかります。ハスはロータスだけれども、ハスだけがロータスとは限らない！という訳なのです。ただ、植物学上異なるハスとスイレンに共通するものは水の妖精ニンフ、永遠の生命の神ネフェル・テム、古代インドの大地母神といったような「神」になぞらえられているということです。洋の東西を問わず、「ロータス」の美しさに「神」をみたといえるのでしょうね。ということで！ハスとスイレンを鑑賞するには「草津市立水生植物公園　みずの森」がおすすめ！日本屈指のハスの群生地に接して設けられた水生植物園様々なハスやスイレンをみることができるほか、人とロータスとの関わりについても学ぶことができます。また、ハスの葉を使ったうどんやラーメン、ソフトクリームを食べることができますし、ハスの実の甘納豆はお土産にどうぞ～。夏季期間（7／11～8／20)午前7時～午後5時（最終入園　午後4時30分）（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.04

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  ハスはロータスだけれども、ハスだけがロータスとは限らない！

  こんにちは。暑い日が続きますね。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　琵琶湖の夏の風物詩といえば…いくつもあるのですが、華やかさでいえば近江水の宝にも選定されている「烏丸半島のハス」でしょうかねぇ。伝教大師最澄さんが蓮海寺（草津市志那町）や観音寺（草津市芦浦町）にハスを植え、それが流れ着いて群生したという説がありますその説の真偽はともかくとして、現在では13ヘクタール以上にもおよぶ国内最大級の群生地となっています。すごいや～ん烏丸 【烏丸のハスと風車】では、ハスの花が咲く前に、予習をしておきましょう。　　　　　 　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 さて、ハスとスイレンの違いはご存知でしょうか？いずれも水生植物で似たような花が咲くということから、総称して「ロータス」または「蓮華」と呼ばれています。しか～し、形の上での違いや分布の違いがあるのです。違いを箇条書きにしておきましょう。※大事な所にはアンダーラインを引いておきましたハスの葉は水を弾きます（ロータス効果といいます）。ハスは水上に立ち上がって咲きますが、　スイレンは水に浮かぶか少し立つ程度で咲きます。ハスの葉は水に浮かぶ浮葉と水上に立ち上がる止葉・気葉からなりますが、　スイレンは浮葉のみからなります。ハスの花弁は丸みをおびていますが、スイレンの花弁は全体に細身です。レンコンができるのはハスのみです。ハスはアジアとアメリカの温帯～熱帯地域に分布しますが、　スイレンはヨーロッパから中央アジアの温帯～熱帯地域を中心に広く分布します。 　【ハスです！！】ハスの花の形と葉の位置に注目！ 　【スイレンです！！】スイレンの花の形と葉の位置に注目！写真を見れば一目瞭然ですねハスとスイレンの違いがわかったところで、次回に続きま～す（教育委員会　文化財保護課）

  2011.07.01

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  のぶブロ【安土城の蓮】

  ど～も、観城軒でございます。暑さも増して、いよいよ夏到来。各所で蓮の花もちらほら咲いているようです。 【安土城跡南面の蓮池】ところが！ここ近江では年中蓮の花がいろんな所に咲いているのです近江の中世でつくられた石の塔。この石塔には蓮の花の装飾があることが多いのです 【米原市徳源院の京極家墓所の石塔】安土ではこの浄厳院の宝篋印塔にも、開いた蓮の花の装飾が。【下側の基礎側面に蓮の花の装飾があります！】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「おおっ観城軒！なんて間合いの良いことよ！今回もお邪魔するぞ。」【神出鬼没！いったいどこから？！】いや、ＱＰ信長公、それはこちらのセリフですけど…「今回は蓮の花か？蓮の花なら、安土城の中にもあるぞ。案内しよう！」どこでございますかなんと、大手道でございますか【これじゃ！】「これよ、大手道の途中にある。上の段になっている部分の模様が、蓮の花びらをデザインしたものだぞ。」【これこれ！】へぇ～「皆も探して見られよ。ただ、見つけたからといってご利益があるかどうかは知らんぞ。」は～っ、石垣の石材にした石塔の部品ですね。さすがＱＰ信長公、いろいろよくご存じで。「当然じゃわしはヨーロッパにも知られた明晰な頭脳の持ち主であるぞこの地球が丸いことも知っておるぞ。」さっ、さすがでございますな…「それっ～！今日はこれから地球を１周じゃ！いくぞ～！」 あっ、砂煙をあげて、今回も行っちゃいましたか、ＱＰ信長公…おやいきなり止まって、何か叫んでますが。「おいっ！誰か～！ねじをまいてくれ～！ぜんまいが止まってしもうた～」ＱＰ信長公、ぜんまい仕掛けの馬で地球１週なんて、そりゃ、無理！（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.30

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  滋賀で涼みませんか？【米原市醒井の清水】

  もうすぐ夏本番寒さ対策（皮下脂肪と毛皮??）が完璧な！！「かもしか系男子」の私としては、厳しい季節の到来ですでも、今年はエコ生活！　できるだけ節電に心がけようと思っています。厳しくてもクーラーはがまん！　我慢でも、暑いものは暑～い。遠くの避暑地へも行けそうにない～そんな私も涼しく過ごせる場所があります『伊吹山のお花畑』（詳しくは薺さんの記事をご覧ください）や鈴鹿の山深くにある鍾乳洞『河内風穴』（多賀町河内）も大好きですが、JR醒井駅から歩いて5分で涼しい場所にたどり着ける『中山道醒井宿』（米原市醒井）がオススメです。 【中山道61番目の宿場町『醒井宿』】　ここは清流「地蔵川」が流れる山間の宿場町です。街道に沿って、中山道で唯一残る問屋場や大名が泊まった本陣跡、旧醒井郵便局の洋館など、落ち着いた家並みが続いています。 【地蔵川のバイカモ】そして、道ばたを流れる地蔵川に目を転じると、涼しげな「バイカモ」が清流にゆれています。「バイカモ」は漢字で書くと「梅花藻」。 【バイカモの花】７月～９月頃には、名前のとおり「梅の花」によく似た可憐な白い花を咲かせます。それにしても、澄んだ川の水ですね！実はこの水、宿場の中の各所にある泉から湧き出したものです。 【居醒の清水】中山道を行き交った旅人達の夏の乾きを癒したこの水は、今でも美味しく飲むことができます。味の違いを比べながら、古代の英雄「日本武尊」や平安時代の歌人「西行法師」など、泉にまつわる歴史上の有名人の逸話に想いをはせるのも一興でしょう。ところで、この水はどこからきたと思いますか？実は、石灰岩の岩盤にしみこんだ水が永い年月をかけて岩を溶かしながら湧き出したものなのです。 【石灰岩の岩壁の割れ目から湧き出す西行水】石灰岩地帯にできる鍾乳洞は、水脈が枯れて、洞窟となったものです。だとすると！！　醒井ではただ今、鍾乳洞が形成中☆☆。あと50万年ぐらい経てば、醒井駅の近所にできた鍾乳洞で涼めるかもな～　と、気の長いかもしか系男子は今から楽しみにしています。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.28

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  信長の薬草園！？

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。もう夏ですねぇ～夏休みの過ごし方を日々考えているところです。先日、「カモシカ系男子」がPRしていた「幻の伊吹蛍に出逢う旅」は、あっという間に満員御礼凄い人気のようですね。そこで、残念ながら参加できなかった方々に伊吹山の魅力を少～しご披露しておきましょう。江戸時代に記されたとされる「南蛮荒廃記」「切支丹宗門本朝記」「切支丹根元記」などには興味深い話がみられます。信長さんが伊吹山の方五十町の地にヨーロッパの三千種の薬草を植え、薬園としたというのです！！ただ、これらの書物の資料的な価値が高くないので、歴史的事実としてとらえることができるかどうかは疑問…　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しか～し、伊吹山では興味深い植物をみることができます。ヨーロッパ原産帰化植物の「キバナノレンリソウ（黄花の連理草）」「イブキノエンドウ（伊吹野豌豆）」「イブキカモジクサ」といった雑草が自生しているのです。 【キバナノレンリソウ】 【イブキノエンドウ】 【イブキカモジクサ　手前のイネっぽい雑草です！】これらの雑草は、信長さんが薬草園を作ったときにくっついてきたものの可能性があるというのです！！えぇっすごいや～ん、伊吹山！！ちなみに、キバナノレンリソウの花期は７月、イブキノエンドウの花期は６～７月。山頂あたりで可愛らしい花を咲かせていますよ。雑草なんですけどね、見つけたときには、そりゃ～感動です伊吹山に信長さんを探しに行きませんか？ 【待っておるぞ！！　ｂｙQP信長】（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.24

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  迷子の信長公…

  どーも、観城軒でございます。馬にまたがり颯爽（？）と立ち去って以来、ＱＰ信長公、しばらくお姿を見せません。ブログにいただいたコメントにも御出座へのリクエストがあるというのに…。 【安土城跡の大手付近。この奥のどこに行ったのやら…】コメントにご質問もいただいていますので、代わって私、観城軒がお答えしましょう。「信長公は城内で迷った？」とのご質問ですが、これは「本当」みたいです！ 当時日本にやって来たイエズス会の宣教師にジョアン＝フランシスコという人（イタリア生まれ）がおりまして、この人の1580年9月1日付けの手紙に完成した安土城への訪問について記事があります。そこには、「信長の言によれば、　　　　　　彼も最近、迷ったとのことである。」と書かれています七重の天主には部屋がいっぱいあって複雑だったそうです！ 【安土城跡主郭部空撮。この城内のどこで迷った？】ちなみに前回のラストシーンでＱＰ信長公、大手道を馬で駆け上がっていますが、これもジョアン＝フランシスコさんの同じ手紙に「城まで約300の石段があって、困難だが馬によっても登ることができる」とあります。山上には厩舎もあって、実際の信長公も馬で山上まで行っていたようです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 【安土山から下りてきたぞ！】「おっ、そこに見えるは観城軒か。ちょうどよい！わしを出せ！」ＱＰ信長公、突然のお出ましとは！なんと間合いのいいお方。「わしは気が向いたらあちこち顔を見せるぞ。また来たときにはびわブロに出させてくれ。ＱＰ長政に負けてられんからなっ。」ＱＰ長政公はどうだかわかりませんが、皆さんお会いになりたがっていますが？「承知した。しかしなぁ、屋敷ではアポがない者とはたとえ息子であっても会わんことにしておるのじゃ。」えぇ～、そうなのですか～「会いたければ誰かに取り次いでもらうか、屋敷の前で出てくるのをひたすら待つのだな。出たくなったらまた来る！よろしく頼むぞ！」 あっ、ＱＰ信長公また行っちゃったう～ん、実はただ身勝手なだけなのでは？（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.23

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  近江の歌枕－蒲生野と紫草－

  Clayです。２度目のブログです。今回も引き続き万葉集の故地とゆかりの花を紹介します。「天皇、蒲生野に遊猟する時に、額田王の作る」　あかねさす　紫野行き　標野行き　　野守は見ずや　君が袖振る「皇太子の答ふる御歌」　紫の　にほへる妹を　憎くあらば　人妻ゆゑに　我恋ひめやも　　　　　　　　　　　　　　（万葉集巻一）天智天皇７年（６６８）旧暦５月５日、遊猟のため、天皇とともに蒲生野に訪れた額田王（ぬかたのおおきみ）と大海人皇子（おおあまのみこ）との間で交わされたこの相聞歌は、万葉集を代表する歌としてあまりにも有名です。舞台となった「蒲生野」は旧蒲生郡内にあった野で、古代には皇室の薬猟場として、華やかな宴が催されました。この歌が広大な蒲生野の何処で詠まれたか、もはや知る由もありませんが、この歌をもとに整備された「万葉の森　船岡山」に足を運びました。【水田が広がる現在の蒲生野】山というよりも小高い丘と呼ぶにふさわしい船岡山は、万葉集愛好家にとって憧憬の地です。麓に鎮座する阿賀神社の前を過ぎて山道を登ると、数分で山頂にたどり着きました。山頂には、相聞歌の歌碑が安置されています。歌碑に刻まれた文字は『元暦校本万葉集』（国宝）に基づいています。昭和４３年に蒲生野顕彰会によって建立されたこの歌碑は、その後、全国各地に誕生する万葉歌碑の先駆け的な存在として知られています【船岡山の万葉歌碑】碑の前で歌を詠んだ後、阿賀神社からの登り道とは反対側に山を下ります。麓には万葉植物園がありました。「蒲生野遊猟」と題された陶板のレリーフの周囲に、万葉集ゆかりの花１００種あまりが植えられています。【「蒲生野遊猟」のレリーフ】早速、相聞歌で詠まれた紫草（むらさき）を探します。【紫草です】見つけました。私が訪れた６月上旬はまさに満開の時で、鮮やかな白に彩られた五弁花を広げていました。使い古された言葉ですが、この花に対しては「可憐」という表現がぴったりです。紫草は草丈が６０センチ程になる多年草です。赤紫色をしている根は、往古より布を紫に染める「紫根（しこん）染め」に用いられました。高貴な色である紫の原料となる重要な染料植物でしたが、合成染料の登場によって近代以降は急速に減少します。さらに、発芽率が低いうえ、ウイルスに弱いため栽培も容易でありません。そのため、現在は絶滅危惧種に指定されています。船岡山からの帰路、竜王町の「妹背の里」にも足を運びました。蒲生野にそびえる雪野山の麓に位置する多目的広場です。額田王と大海人皇子の像とともに、ここにも相聞歌の歌碑があります。近くを流れる日野川に架かる雪野山大橋にも歌碑と２人の像が置かれています。【妹背の里の歌碑】【雪野山大橋の歌碑】【雪野山大橋の額田王像】　額田王と大海人皇子の相聞歌を焦点にしましたが、「万葉の森　船岡山」および「妹背の里」周辺には古代の史跡が数多く点在しています。梅雨の晴れ間のひと時、ゆったりと蒲生野を散策することをお勧めします。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.23

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  戦国時代へのビューポイント【長浜市山本山城】

  こんにちは！！　かもしか系男子です。先日、このブログでも紹介された「近江水の宝探訪ツアー　－西野水道・古保利古墳群とその周辺を歩く－」に浅井QP長政さまの命を受け、与力としてはせ参じました。当日は天気もよく、姫塚古墳や西野薬師堂、古保利古墳群などを長浜市教育委員会の文化財専門職員さん達の詳しい解説付きでめぐりました。参加者の皆さまも楽しんでいただけたことと思います。 【姫塚古墳】４世紀ころのこの地域の王さまのお墓です。 　　　古墳には、かわいい黄色い花が一面に咲いていました。で、今回のツアーで見つけた私のオススメがこれっ！！【古保利丘陵の南端にある山本山城跡からの眺望！！（少しモヤってましたが…）】　真ん中の三角形のお山が大河ドラマ「お江」の舞台となった小谷城跡（浅井長政の居城）です。 【山本山城の本丸跡です】３年間にわたって織田軍と攻防戦を繰り広げた小谷城の支城群！！山本山城はその要でした。朝倉氏の領国であった越前との交通路の要所に位置する山本山城は浅井氏の生命線だったのです。天正元年（1573）8月8日、この城を守っていた阿閉淡路守が織田信長に降伏した時、小谷城の命運は尽きました…翌月、浅井長政は小谷城内の赤尾屋敷で自刃！！浅井氏は滅亡しました…小谷落城の３年後、織田信長は安土城築城を開始するのです。【山本山城跡から琵琶湖とその彼方（湖東平野）を望む】当日は、天気が良くなかったため見えませんでしたが、湖のかなたには安土山があります。一方、古保利丘陵の北端が賤ヶ岳古戦場！！柴田勝家と羽柴秀吉が信長の後継者としての覇権をめぐって戦いました。山本山城跡からの景色は、戦国の世を駆け抜けた幾多の武将達の想いが詰まっているのです。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.21

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  「足のむくまま」近江を旅してみませんか？

  こんにちは。お茶好き＆歴史好き＆焼物好きの薺（なずな）です。今年度も、あっという間に半袖の季節になってしまいました。はて、この二ヶ月何をしていたのかなぁと自問する日々です…それはさておき、瀬田のまちづくりなどでお世話になっている長身で、グレーの長髪を後ろで束ね、声はハスキーな國松厳太郎さんが本を出版されました北脇八千代さん（文）と國松さん（スケッチ）の画文集「足のむくまま」です。これは、毎日新聞滋賀版に2004年から連載されていた「足のむくまま－近江再発見－」を元にし、このたび、たねやさんがシリーズでだしておられる「近江文庫」の第6弾として刊行されたのです。【表紙はこんな感じ】石山寺前の「しじみのモニュメント」や東近江の「市辺押磐皇子の墓」をはじめとして、「そうか～、そこいったかぁ～」と思わず唸るロケーション選びのセンスコンパクトにまとめられた國松さんと北脇さんの対話形式の文章から近江の魅力を再発見することができます。お薦めできる本が出たなぁ～と、喜んでいます。本を片手に「足のむくまま」近江を旅していただければ、と思っています。で、出版もメデタイのですが、出版記念原画展が行われることになりました～【案内状です～】日時は、6月20～26日　　　　11～17時場所は、大津市中央２淡淡美術館２階のアートスペース凡亭倶楽部です。http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110607k0000m040160000c.htmlということなので、早速行ってこようと思っています。（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.18

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  織田木瓜～

  どーも、観城軒でございます。この前QP信長公に御出座願いましたところ、それ以来「わしをもっとだせ！QP長政が何度も出てくるのにどういうことだ！」とうるさく言われるので、再び御出座願いました。なんせ逃げても500m先から怒鳴られるものですから…お姿整いましたか？では、QP信長公、どうぞ【じゃじゃ～ん】「織田QP信長じゃ！早速だが安土城の花、といえば我が家の家紋を忘れておるぞ！」いきなり本題でございますか、いつも短気でございますね。はいはい、こちらですね。【織田木瓜とわし】「これが織田家の家紋、木瓜紋じゃ。花の形になっているぞ。」いえいえ、QP信長公、木瓜紋の「木瓜」は「ぼけ」ではなく「もっこう」。今のキュウリのことでございます！しかも、もともとは鳥の巣をデザインしたものなのですが…。「えぇっ！　そうなのか？　それは是非もない！」【是非も無し…さらばじゃ…】ちょっと！お待ちくだされ、この程度のことで本能寺の変のあった6月だからといって自害なさらなくても！【そうよね】「ま、それもそうであるな。しかし、安土城には他にも花と関わりのある品物があるだろう。」【お宝なのだ】はいはい、この焼き物でございますね。天主の下、二ノ丸東溜りで出土した花入れです。「そうそう、この花入れ。これはわしの生まれた尾張の焼き物、黄瀬戸じゃ。今の愛知県瀬戸市一帯にあった窯で焼かれたものじゃ。」薺さんご紹介の信楽の花入れになんとなく似ていますが。「あれとは違うぞ！この花入れは別の瓶の口に差し込んで使うのじゃ。けっこうな高級品であるぞ。運がよければ安土城考古博物館で見ることができるぞ。」【残念ながら現在は展示しておりません…】「こんな風に使うのだ。」そうですね、時々常設展示室に展示してありますね。で、QP信長公、この花入れは昔城内のどこに置かれていたものなのですか？「う～む、それがな、よく覚えておらん！なにせ、このわしが迷子になる安土城、あまりに広大、複雑だからな！はは、許せよ！さ～て、この広い城内、ひとめぐりじゃ～！馬を持て！いくぞ～！」 【あ～…】あっQP信長公あ～あ、行っちゃった…窮地を脱することにかけては「さすが」、としか言い様ないですな（教育委員会　文化財保護課）

  2011.06.16

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