真夜中への挨拶(レジナルド・ヒル)
レジナルド・ヒルの「真夜中への挨拶」(Good Morning, Midnight,2004)を読んだ。詩の一節から採ったタイトルが秀逸なのだが,「挨拶」では「Good Morning, Midnight」の感じが出ないのは残念(もちろん「おはよう,真夜中」はタイトルとして論外,笑)冒頭と最後の「死」を除けば,明らかに自殺と思われる事件を2002年3月20日から3月23日まで間に,パスコーが自殺と判定するか他殺と判定するかという話である。しかも今回は倒叙的要素もあり,父の死を模倣したパル・マカイヴァーが小細工をする姿は冒頭で読者に示されるのだが,その意図,真の意味,目的などは「謎」として残され,読み応えも「なるほど感」もたっぷり(笑)アンディ・ダルジールは相変わらず,ピーター・パスコーはダルジール操作術にますます巧みになり,ウィールド部長刑事のピーターに対するタメグチにも読者としてやっと慣れ,ハット・ボウラー,シャーリー・ノヴェロもそれぞれ個性的で,中部ヨークシャー警察の刑事部はなかなか魅力的だ。彼らの力が及ばない場所で物事が進行していく場面もあり,「謎解きミステリ」として多少違和感もあったが,ストーリー的にはOKと思う。レジナルド・ヒルの作品についての日記は,フリーページ 読了本(海外) (レジナルド・ヒル)からごらんください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ → ミステリ・サスペンス・推理小説全般 こちらもクリックをよろしく!! → このブログのRSSのURL → RSS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━楽天ブックス異人館 レジナルド・ヒル