<第39話>セグエ
JBDF主催の全日本セグエ選手権大会が、1999年2月27・28日、千葉県の幕張メッセで開催されました。セグエというジャンルの競技があること自体このときまで知らなかったのですが、この第一日目ラテンセグエを見て、「これが私のやりたいダンスだ」と思いました。しかし、セグエに出場できるためにはプロで、しかもJBDFの三大大会(スーパージャパンカップ、日本インター、全日本選手権)のいずれかに決勝進出、もしくは2回以上準決勝進出した選手のみ。つまり日本のトップ10くらいにならないと出られないことになっています。ハードル高すぎ、跳び箱30段くらいです。何がいいかというと、一つの芸術作品として見ることができることです。通常の競技会では、複数の選手が一緒に同じ音楽で踊り、表現力や技術力の比較によって順位がつけられます。音楽も大会事務局側で用意したものですから、選手がフロアに入り、音が鳴り始めるまでどの曲がかかるかは分からない訳です。それに対してセグエは一組ずつがフロアで踊り、曲も衣装も振り付けも全部トータルとして自分たちで作り上げたものなので、丁度フィギュアスケートのペアダンスのようにじっくりと楽しむことができます。この時エントリーされていたのは、北條・須田組を始めとして、嶺岸・三輪組、二宮・平組、増田・村井組、守屋・宮本組、塚本・森組、及川組、大友組、長井組、中村組、増田組の11組でした。どのカップルも独創的でそれぞれ衣装もコスプレ的に凝っていて大変楽しめました。セグエにも一応規定があり、ラテン5種目のうちの3種目以上が作品の中に組み込まれていること、曲の長さは3分とすること、小道具(ケープ、扇子、傘など)は禁止となっていますが、通常の競技会で禁止されているリフトはしてもいいので、振り付けもずっと派手になります。オリンピック種目にするならこのセグエの方がお客さんは喜ぶと思うんですがいかがでしょうか。