イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
エニグマは、第二次世界大戦時にナチスドイツが使用していた暗号機です。それを解読したイギリスの数学者アラン・チューリングの話しなんですが、この方が解読のために開発したチューリング・マシンは今で言うところのコンピュータでしたね。平和な時代ならノーベル賞ものですが、戦時下の極秘任務ですから彼の偉業が評価されたのは亡くなったあと何年も経ってからでした。彼は同性愛者だったのですが当時のイギリスでは犯罪行為だったので非常に不遇です。女性の地位も相当低い時代だったようですね。ジョーン・クラークは非常に頭の切れる女性だったのに、チューリングのチームに参加するためのテスト会場から女性だというだけの理由で追い出されそうになるんです。ケンブリッジ大学出の優秀な女性でしたが、男性にしか学位を授与しない時代だったそうです。ビューティフル・マインドも暗号解読が絡む数学者の話しでした。頭良すぎる人ってあんまり幸福な人生おくれないのでしょうか。『時として誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる』このセリフがキーワードになっていました。平たく言うと天才は変わってるということなのかしら。この映画には登場しませんが、エニグマを作った人も天才だったんでしょうね。私にとってエニグマというと一時期ハマったMacゲームの名前なんです。ランプの色の組み合わせを当てるパズルゲームで、アメリカ土産で頂いたものでした。同じ列に同じ色は来ないとかそう言う決まりがあって、ついたり消えたりするたくさんのランプの列を記憶しなくてはいけません。しかも時間制限があるんですね。『Dance! Monkey, dance!』(踊れ!サルめ、踊れ!)もたもたしてるといろんなヤジが英語で飛んで来て余計焦るんです。この映画でランプちかちかゲームの名前がエニグマだった意味がやっと分かりましたよ。『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(The Imitation Game)は、2014年のイギリス/アメリカ映画。原作はアンドリュー・ホッジスによる伝記小説『Alan Turing: The Enigma』です。グレアム・ムーア脚本のモルテン・ティルドゥム監督作品。ベネディクト・カンバーバッチがイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを演じています。第87回アカデミー賞では8部門でノミネート、脚色賞を受賞しました。解読されたことが分かっていてみたので比較的安心できましたが、実話じゃなくてサスペンスだったら相当ハラハラしたと思います。面白い映画でした。イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密