LIFE!(ライフ)
これこそまさに人生(LIFE)そのもの!私にとっては100人の村以来の、心の目をこじ開けられた作品です。人生の目的って何でしょう。長いようで意外と短い人生。何でも育つ可能性のある広大な畑のようだった人生の時間が、気が付けば残りわずか。毎日同じ時間に起きて同じような朝食を食べ、同じ時間に出勤して同じような人と言葉を交わし、それらの人が本当はどんな人なのかも知らずに家に帰る。それが人生だと思っていました。私の場合、ダンスというもう一つの世界があるのでこの映画の主人公のウォルターよりは少しはマシだったかもしれません。彼は『LIFE』という雑誌の写真管理を長年務めていた妄想好きの地味男でした。この妄想がね、ものすごく突飛で面白いんです。いろんな映画のパロディも織り交ぜてあって、映画好きにはたまりませんよ。新しく来た上司にイヤミを言われて本当は何も言い返せないんですが、妄想の中で『ダンブルドアじゃあるまいし、なんだそのヒゲは!』なんていってウケまくったり、告白出来ないでいる好きな女性と、これも妄想の中でベンジャミン・バトン風の人生を楽しんでいたり。でもその彼に一大転機が訪れるんです。LIFE誌の廃刊、そしてその表紙を飾るはずの写真の紛失。ウォルターは写真を送ってくれたフォト・ジャーナリストを追って世界に旅立つのです。『LIFE!』(原題: The Secret Life of Walter Mitty)は、監督と主演をベン・スティラーが務める2013年のアメリカ映画です。ジェームズ・サーバーの短編小説『虹をつかむ男』を原作とした映画のリメイク作品だそうですが、この作品では雑誌LIFEは全く関係なくもっとドタバタ冒険コメディみたい。前作を見ていないので大きなことは言えませんが、リメイク版の方が格段にいい気がします。音楽もいいんですよ。このサントラは買いかも。ウォルターが思い切ってヘリコプターに飛び乗ったとき、妄想の中で好きな彼女が背中を押すように歌ってくれた『トム少佐の歌』、ぐっときました。映像もおしゃれなんです。普通テロップで流れる出演者とかが、街の風景の溶け込むようにビルの壁や道路に書かれていたり、きっとよく見ると様々なメッセージが暗示のように映像として流れているんじゃないかと思います。是非皆さんにも見て頂きたい。どんでん返しの最後には、心鷲掴みにされますよ。最後に2007年に廃刊となったLIFE誌のスローガンをご紹介しましょう。To see the world, Things dangerous to come to, To see behind walls, To draw closer, To find each other and to feel.That is the purpose of life. 世界を見よう危険でも立ち向かおう壁の裏側を覗こうもっと近づこうもっとお互いを知ろう、そして感じようそれが人生の目的だから公式サイトはこちらです。6分の予行編見るだけでも感動しますよ、きっと。