マーサの幸せレシピ
絶対味覚。それは、音楽でいうところの絶対音感のように、料理の中に素材として何が入っているのかを言い当てることができるほどの鋭い味覚を持った人のことを言います。この映画の主人公マーサは、フレンチ・レストランで料理長として働く絶対味覚の持ち主でした。自分の料理に自信を持っていますので、心ない客が文句つけたりすると厨房から店に飛び出し立場を忘れて怒鳴りつけることも。料理は上手でも生き方は不器用な女性だったんですね。ある日、彼女のたった一人の姉が事故で他界し、8歳の娘リナを引き取ることになります。母親と二人暮らしだったリナは、ショックで食事が喉を通らなくなっていました。一流のシェフであるマーサが腕を振るった料理も全く手を付けません。そんな時、彼女の厨房にいい加減だけど腕のいいイタリア人が副料理長として入ってきました。彼の名はマリオ。完璧主義者のマーサと全くそりの合わないマリオでしたが、人生を、食事を、そして愛することを楽しむマリオに、リナもマーサも次第に影響を受けて行きます。マーサがいつも身に付けていた真っ白なエプロンのように、ピンと張った生き方をするだけが人生じゃないよって教えられてるみたいでしたね。ドイツ人がイタリア人をどう見ているかというのがよく分かるような映画でした。暖かくて大らかで暮らしやすい、あこがれの国イタリア。きっとゲーテもそんな思いでイタリアに飛び出したんだろうなって気がしました。『マーサの幸せレシピ』(原題: Bella Martha, 英題: Mostly Martha)は、2001年公開のドイツ映画。ザンドラ・ネッテルベック監督作品です。公式サイトはこちらです。マーサの幸せレシピ2007年にハリウッドでリメイクされ、『幸せのレシピ』として公開されました。主演はキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。この映画の中で『マンボ・ジェラート』が使われています。ところで、絶対味覚をテストするサイトを見つけました。ご興味ある方、挑戦してみて下さいね。ちなみに私は絶対味覚度65 %でした。レベル4、一流レストランの見習いシェフ級だそうです。こちらからどうぞ。絶対味覚テスト