ドリームズ・カム・トゥルー
『また来年も頑張ります』なんて昨日あっさり書きましたけど、ホントはすごく落ち込んでました。どのくらい落ち込んでたかって、それを表現出来る上手い言葉が見つからないんですが、一生懸命受験勉強して目指してた学校にコロっと落ちたみたいな感覚でしょうか。『一年浪人か...。はー。』出るのはため息ばかり。ご飯を食べてさっさとふて寝してしまった大将を尻目に、私は何でもいいから心をぱっと晴れやかにさせてくれるものが欲しくてこの映画を見ました。原題は『AKEELAH AND THE BEE』2006年のアメリカ映画です。なんか邦題が全然違いすぎて、しかも歌手の方のドリカムとかぶって違和感ありますよね。日本には漢字検定なんてのがありますが、アメリカではスペリング・コンテストみたいのが中学生対象にあるんですね。地区大会→州大会→全国大会と進んで行く非常にレベルの高いサドンデスの頭脳競技。ルールは簡単で、出題者の言う単語のスペルを口頭で答えるだけなんですけど、聞いたこともないような難しい単語が出題されるんです。下町の治安の悪い地域にある中学では、そんなコンテストとは縁のないような生徒ばっかりだったんですが、一人スペリングに関してだけ非凡な才能を示す少女がいました。彼女の名はアキーラ。11歳で飛び級して中学に入りましたが学校に馴染めずにいます。彼女の才能をなんとか伸ばそうと校長先生が動きました。全国大会は全米にTV中継されますから、それで貧乏学校の名を上げたかったんですね。友人の元UCLA教授にコーチを頼みます。この役をやってるのがローレンス・フィッシュバーン、『マトリックス』のモーフィアスなんですね。どうしてもそっち思い出してしまいます。★モーフィアス役★[直筆サイン入り写真] ローレンス・フィッシュバーン Laurence Fishburne (...アキーラは周囲から『ガリ勉』といわれるのが嫌で全く乗り気ではありませんでした。夫を数年前に亡くし女手一つで子供たちを育てていた母親も、お金のかかる面倒ごとはごめんだと考えていたんです。母親が何より怖かったのは以前テレビで見た大会で、たった一人の勝者に対して何百人もの敗者が出て、その敗者の一人に娘がなるだろうということでした。このお話で素敵なのは、アキーラが勝ち進むごとに街中の人がなんとか彼女を応援したいと思い始めることですね。だれも『ガリ勉』なんて言う人はいないし、イヤな奴だったライバルさえ最後には彼女を応援するんです。うるうるものです。ちょうど見終わった頃、ノコノコふて寝から起きて来た大将と一緒にもう一度見ました。そしてもう一度、同じところで泣きました。恐ろしいのは我々の力不足ではない恐ろしいのは我々の計り知れぬ力だ我々は自問する美しく才能あふれるものに自分はなれるのかとだが誰もがそうなりうるのだ我々はうちなる神の栄光を世に示すために生まれた自分を輝かせるとき我々は無意識に他人をも輝かせるOur deepest fear is not that we are inadequate. Our deepest fear is that we are powerful beyond measure. We ask ourselves, Who am I to be brilliant, gorgeous, talented, fabulous? Actually, who are you not to be? We were born to make manifest the glory of God that is within us. And as we let our own light shine, we unconsciously give other people permission to do the same. これはネルソン・マンデラ氏が大統領就任演説で引用したマリアン・ウィリアムソンという方の詩だそうです。この映画の中でも引用されていました。この最後の2行、確かに本当だと思います。お勧めです。予告編はこちら。AKEELAH AND THE BEE