“第35話 妹、優先順位が違う。”
“第35話 妹、優先順位が違う。”私は自分が病気を抱えているからか、まずは「旦那大丈夫なん?」。母はやっぱり孫のことを一番に考えるのか、「(家へ帰るつもりだったから)もうおむつとミルクがないわ」。これが、昨日旦那さんから一報があった時のそれぞれの反応だった。だけど、問題は、言うまでもなく、妹だった。妹は、とにかく何が何でも家へ帰りたい、と主張。いかにして帰ろうか。先週だったか、既に軽自動車は旦那さんが家に乗って帰ったからもうここにはない。タクシーはお金がかかる、チャイルドシートがない。電車はこの台風の中、どう考えても無理。レンタカー?大荷物は郵送することもできる。そうだ、お父さんに来てもらうのが一番いい!と、まぁ、こんな感じだった。そして、次には、こんな思考が頭の中を占める。ちゃんと戸締りはしているだろうか。冷蔵庫の食べ物が腐る。生ゴミも腐る。軽のバッテリーが上がらないだろうか。(旦那さんの)お母さんに来てもらって、家の様子を見てもらおう!そして、次。旦那さんの口から「明日にでもお父さんに車でここまで迎えに来てもらえないか」と頼んでもらおう。思考の到達点。「明日(あばら骨が痛く)なってくれたらよかったのに」。もう、私は開いた口がふさがらないというか、なんでそんな自分勝手な考えになるのだろうと、我が妹であるけれど、少し軽蔑した。とても機嫌が悪くなり、母に八つ当たりするし、目が座ってとても怖かった。そして、そんなママの気持ちが伝わるのか、双子は泣き止まない。そんな時にまた旦那さんから連絡が入り、「後1週間実家にいてほしい」と。妹はしぶしぶ、本当にしぶしぶ了承した。それが一番良い方法だということは誰でもわかるはずだ。こちらにいれば、母も私もいるし、たかが1週間今の生活が延びるだけではないか。家へ帰ったところで、お姑さんは自分のお姑さんの介護もし、旦那さんの病院にも行き、それに加えて双子の世話と妹の家の家事までとなったら、そんなもの到底できっこない。ちょうど台風で大雨だったことだし、旦那さんの件がなかったとしても、双子の親として妹はそうするべきではなかったか。さすがに私も最近は育児に積極的に関わるようになった。ずっと母は妹と一緒に双子に添い寝していたのだが、さすがに疲れが溜まっているので、夜中3時頃までは自室で眠るようにして、その間は私が担当。その後に母と交代する。やっぱり双子だから、大人二人では手に負えない。妹は1週間こちらにいることが嫌らしいが、母だって心の中ではどう思っていることか知れない。少なくとも私は、正直、カウントダウンしている。そろそろ自分の利益だけを中心に考えることは終わりにしないと。もうママなんだから、妹よ。台風でベランダの軒が割れましたよ(泣)