林業体験ワークキャンプ in北山村 :報告その2
◇◆4月2日追記しました◆◇3月27~28日の一泊二日間、北山村で行われた「こどもの里」の中学生ワークキャンプ2日目の報告です。2日目はあいにくの雨。午前中は予定通り、森林組合にて木工クラフト&つるかご編みをしました。子どもたちはクラフトをやるのに手一杯で、かご編みまではできず材料のフジのつるは持って帰ってもらいました。クラフトでは各自マガジンラックを作りました。長さを測り、のこぎりで木を切り、きりで穴をあけ、ネジで留めます。仕上げにやすりで磨いて、できあがり。難しいところは森林管理署の方々に手伝ってもらいながら細かい作業もあったけれど、全員完成させることができました。クラフトが終わるとお昼の時間。宿に戻り、お昼を作って食べました。天気がよければクラフトの後、お弁当を持って山歩きをする予定だったのですが,雨のため中止・・・残念。。雨が強くなって雷まで鳴り出した午後は、室内でゲームをしたりトランプをしたり、おやつを食べたりしてゆっくりと過ごしました。はしゃぎすぎて襖や障子を破ってしまい、森林組合長のお宅に障子紙を分けてもらいに行ったりもしましたが^^;うちの息子も大きいお兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に走り回っていました^^それから、帰りのバスで食べる夕食用のおにぎりを作って、宿の掃除をして、キャンプはおしまい。最後に記念写真を撮ってから、夕方予定よりちょっと早くお別れしました。バスの中から「ありがとう~」と何度も手を振ってくれた子どもたち。ここに来て、何か得たものはあっただろうか。。。本当にあっと言う間に過ぎた一泊二日でした。* * * * * * * * * * * * * * *今回のキャンプは「こどもの里」にとっても、私にとっても、北山村にとっても初めての試みでした。どんなキャンプになるか想像もつかず手探りの状態で始まったけれど、キャンプを少しでも実りあるものにしようと話し合いを重ねた結果が、今回のキャンプでした。けれど、私の中では「よくやった」という気持ちより、反省点や課題がたくさん残りました。それは、もしまた次回があれば、そこで生かしていければいいかなと思うけれどここでも書き留めておこうと思います。ひとつは、プログラムがちょっと詰め込みすぎで、ゆっくり自然を味わえなかったことそれから、時間に押されて、ワークにゆっくりと取り組めなかったこと全体的になんとなく慌ただしかったことがとても気にかかりました。一泊二日の短い時間だったから、しょうがいないのかな。。。それとも私が普段すっごくのんびりゆっくりと暮らしているから、そう感じただけ?!今回のキャンプの案は「こどもの里」からまず私に、私が北山村森林組合に、組合が和歌山森林管理署に・・・と話をあげていきました。私が「こどもの里」と森林組合の仲介、森林組合が私と森林管理署の仲介をしていたため「どんなキャンプがしたいか」ということを、それぞれが意思疎通できていなかったことが反省点だと思いました。私自身、人のあいだに入って話し合いを進めることの難しさを身をもって実感しました。意思疎通ができていなかったんだなあと感じたのは、2日目のクラフトでした。森林組合に着くと、一人分ずつ木材と道具が机にセットされていました。「あ・・・。クラフトってこういうことか。」私の思い描いていたのとは違いました。今回のキャンプの目的は「こどもの里の子どもたちとスタッフの親睦を深めること」だから、みんな同じものを各自手順どおりに作る・・・というクラフトではなかったほうがよかったんじゃないかな。そういうクラフトなら学校でもやるだろうし。もしこのキャンプで初めて顔を合わす子どもたちになら、このクラフトはよかったかもしれない。でも「こどもの里」の子どもたちは幼馴染や兄弟のような絆がすでにある。そういう子たちのキャンプだから、例えば「こどもの里」で使えそうな家具をみんなで協力してひとつ作るとか、もっと創造性のあるものがよかったな。大人(講師)が子どもに‘教える’というやり方だったのも、私は「うーん・・・」と思った。。「教えたがる」大人に私はいつもひっかかりを感じてしまう。子どもたち自身が作りたいものをイメージして、そのイメージを形にする際に手助けをするという方法で関わってほしかったなあ。講師の方からすれば、一人ひとりに何にかおみやげになるものを・・・と考えてくださったのかな。。。反省ばかり書いているので、感動したこともひとつ書いておこう^^「こどもの里」のキャンプには、いつも障害のもった子が参加します。今回も10人のうち1人の男の子が重い障害を持っていました。大人なら必ず一人、子どもなら二人がついていないと皆と一緒に行動することが難しい子です。けれど、いつもスタッフや子どもたちの誰かが交代で彼のことを見ていました。時間はかかるけれども、同じようにプログラムに参加していました。「こどもの里」のことを私がいつもすごいなあと思うのは、こういうところ。小さい子がいれば大きい子が、障害のある子がいれば、ない子が当たり前のように面倒を見る。その姿がとても自然。そして皆で一緒に協力しようという雰囲気がある。クラフトの時間も、彼にとっては何か作ることより自然の中を散歩したりしてのんびり過ごしたほうがいいんじゃないかと私は思いました。でも「こどもの里」は、彼が皆と一緒にクラフトに取り組むことを選び、大人が3人もついて、のこぎりを持つ彼に手を添えながらながらクラフトを完成させました。山を登るときも木を切るときも、皆で彼を支えていました。工夫して協力すれば、障害のある子も一緒に参加できるんですよね。彼自身も皆と同じようにキャンプの時間を過ごせたことで何か感じたかな。* * * * * * * * * * * * * * *私たち家族が暮らしているというだけでこの村にやってきてくれる子どもたちを精一杯の努力で迎えました。山の暮らし、山の仕事を肌で感じてほしいと思いました。北山村の自然を味わってほしいと思いました。短い時間ではあったけれど、何か伝わるものはあっただろうか。子どもたちにとっては、小学生最後の春休み。いつもの生活から離れて、遠くの山村で仲間と共に過ごしたこの二日間は思い出に残る時間になったかな。頂上に雪が残っているこの辺で最も高い山「しのごう」(写真中央)と北山川川を挟んで左側は紀和町(三重県)、右側が北山村(和歌山県)、中央奥は奈良県ここは和歌山県でありながら周囲を奈良県と三重県に囲まれた‘飛び地’の村ですその三県を見渡せるポイントを偶然発見しました!