【社説】北の挑発が続く状況下で追い込まれる韓国軍 2017-6-7 朝鮮日報日本語版
韓国軍の弱体化を高笑いするのは、金ジョンウンだけだろう。 韓国内の親北派は、民間レベルでも、国政レベルでも、北朝鮮批判を巧みに避けながら、韓国を親北(赤化)で丸呑みしようとしていると考えるのが自然だ。 そのことは、わが国でも、大昔から見られる現象だ。そう、北朝鮮を批判しない旧社会党や親社会党、社民党などの長い長い負の歴史がある。事実を直視しないグループにより、偏った運動が、何の疑いもなく展開されてきた。 多くの良心的な民衆が、ねつ造された宣伝・扇動に騙されてきた悲しい過去がある。恥ずかしながら、僕も、調子よく乗せられて、いま、悔しい自己批判を続けている。 人の一生は、何日ぐらいか? どこかのユーチューブで見たことがある。 仮に80年間、生きるとして。365×80=29,200日ということになる。今の自分の年齢を引いたら、(死ぬまでに)あと何日残っているのだろうか? 僕は、あと12~13年で、80歳になる。(それまで生きていればの話だが)そうすると、あと、およそ4,560日ぐらいで到達するわけだ。つまり、それぐらいしか、人生は残されていないのだ。 残り少ない人生は、それだけで・・・貴重だと言える。 この歳まで生きてこれたことを幸せと言うべきか? 物足りないと言うべきかは、個人の価値観が違うから、一概には言えない。 ぼくは、まだ何か、究明できるものがあるような気がしている間は、その場所に留まっていたくはない、前進するべきだ・・・と考える。 したがって、事実と真摯に向き合い、ねつ造された「不都合な真実」を究明し、少しでも、「運動」が、正しい方向に向かうことに、寄与したいと思う。 残された短い時間は、限られている。 間違っても、僕の友人(新社会党員)のように、韓国の戦闘的労働運動を学ぶと称して、のこのこと、韓国くんだりまで出かけて、機動隊の催涙弾を浴び、目を真っ赤にしながら、「おれは闘った! おれは運動している」と錯覚するような愚を犯してはならない。自分たちが、北朝鮮のスパイ集団の操り人形と成り果てていることなどは、微塵も理解できない能天気さには、同情以外の言葉をかけることは無いだろう。彼は、批判する人たちに「批判ばかりしている人を見ると、気持ちが萎えてしまう」とおっしゃる。 事実と正面から向き合えない人間の(人類の)弱さが、人類の未来を暗くしている。間違いの積み重ねが、人類の絶滅につながるような気がするのである。 皆さんは、どう思いますか? (はんぺん) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【社説】北の挑発が続く状況下で追い込まれる韓国軍 2017-6-7 朝鮮日報日本語版 韓国大統領府は米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」関連の報告に漏れがあった問題の責任を取らせるため、国防部(省に相当)の魏昇鎬(ウィ・スンホ)政策室長を陸軍政策研究官に異動させた。 一見すると単なる左遷のようだが、魏氏は現役の中将と非常に高い地位にあることから、今回の異動は事実上の退職勧告と言っても過言ではない。これに先立ち大統領府はTHAADの残り4基の発射台がある場所について、国防部の韓民求(ハン・ミング)長官が大統領府国家安保室の鄭義溶(チョン・ウィヨン)室長に虚偽の報告を行ったかのように発表した。 大統領府は国防部に対し「新しい大統領に抵抗し、命令系統を混乱させた」などと責め立て、また与党「共に民主党」の議員らも毎日のように韓長官と国防部への批判を強めている。与党内には国会での聴聞会開催まで主張する声も出始めた。 国防部によるTHAAD関連の報告には確かに多少の問題はあったかもしれない。しかしこれは内輪で指摘し叱責(しっせき)すれば終わる問題だった。しかも5年の任期が始まったばかりの文在寅(ムン・ジェイン)大統領に誰が何を隠し立てするというのか。これが何か重大事件のように騒ぎ立てられる様子を目の当たりにした米国の上院議員は「韓国が願わないのであればTHAADを撤収する」とまで発言した。 北朝鮮は2006年に最初の核実験を行い、昨年は初めて1年に2回の核実験を強行した。また短距離あるいは中長距離弾道ミサイル、潜水艦発射弾道ミサイルの発射を含め、これまで24回にわたり弾道ミサイルの発射を続けてきた。 これは韓国にとってまさに過去に例のないほど深刻な危機だ。今後も北朝鮮は大小さまざまな規模の挑発行為を続けてくることは間違いないが、これに対抗し備えができるのは韓国軍だけだ。 そのため今は軍の小さなミスは内輪で叱責して終わらせ、北朝鮮の挑発に対する備えに一層万全を期すべき時だ。ところが大統領府は今回のミスによって韓国軍を完全な悪役に仕立て上げ、軍全体の士気を徹底して引きずり落としている。軍は士気が高まらなければその役割を果たすことができない。しかも政権与党はここからさらに踏み込み、韓国軍の中にかつての「ハナ会」のような私設組織が存在するなどと主張し、韓国軍全体に大きな動揺をもたらしている。 THAADは米国所有でもあるため、米国はTHAAD配備をめぐり韓国国内でさまざまな問題が起こることに神経質な反応を示している。韓国軍としてはこのような米国の不満を無視するわけにはいかないが、すると今度は韓国政府から混乱の張本人のように仕立て上げられた。これでは今後韓国軍と在韓米軍との協力体制が円滑に保たれるか不安視せざるを得ない。 昨日は国防部次官にいわゆる「対米自主派」の徐柱錫(ソ・ジュソク)元統一外交安保主席の就任が発表された。徐氏は韓国軍に政治的な混乱をもたらす改革ではなく、韓国の軍事力と韓米同盟を強化する国防改革に力を入れていかねばならない。