スターリンはもちろん最悪だが、レーニンも20万人の粛清(銃殺)を命令して先鞭をつけている・・・ (はんぺん)
スターリンはもちろん最悪だが、レーニンも20万人の粛清(銃殺)を命令して先鞭をつけている・・・ (はんぺん)先日、NHK第一で、放送された<新映像の世紀>を興味深く観た。学生運動時代には(スターリンは悪いが、レーニンは、正しくロシア革命を成功させた・・)という評価が、一般的だったように思うが、なんとレーニンは、あのロシア革命では、20万人もの反革命派を逮捕して、強制収容所に拘束して殺害していると知って、呆気にとられた。 「ソビエト連邦共産党内における幹部政治家の粛清に留まらず、一般党員や民衆にまで及んだ大規模な政治的抑圧として世界でも悪名高い出来事である。ロシア連邦国立文書館にある統計資料によれば、1937年から1938年までに、134万4,923人が即決裁判で有罪とされ、68万1,692人が死刑判決を受け、63万4,820人が強制収容所や刑務所へ送られた。」(ウイキペディア) 「党指導者を目指してスターリンに対抗していた者は全て公開裁判(モスクワ裁判)で嘲笑の対象にされ、死刑の宣告を受けた。ジノヴィエフ、カーメネフ、ブハーリン、トムスキー、ルイコフ、ピャタコフ、ラデックは非共産圏のイギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、ポーランド、日本のスパイもしくは反政府主義者、あるいは破壊活動家という理由で、さらし者にされた上で殺された。 赤軍も5人の元帥の内3人、国防担当の人民委員代理11人全員、最高軍事会議のメンバー80人の内75人、軍管区司令官全員、陸軍司令官15人の内13人、軍団司令官85人の内57人、師団司令官195人の内110人、准将クラスの将校の半数、全将校の四分の一ないし二分の一が「粛清」され、大佐クラス以上の将校に対する「粛清」は十中八九が銃殺である。」(ウイキペディア) 共産主義は、全体主義の一部に過ぎないが、唯物史観によれば、人類の最大幸福は、資本主義に取って代わる社会主義→共産主義で、実現するという・・・ この夢のような話が、マルクス・エンゲルスで開始され、レーニンがロシア革命で、実現の狼煙を上げたことで、世界の知識層は一気に(社会主義幻想)に取りつかれていく・・・・ ところが1991年、ソ連邦が崩壊し、その内実が一気に明るみに出され、世界中が驚いたモノだ。それは、明るい未来どころか、暗黒の未来を予感させるものだったから。独裁者の手による、民衆弾圧、闇の世界の到来だ・・・ 現代人に突きつけられている問いは、何か・・・世界を我々は、正しく理解出来ているのだろうか・・・ 皆さんは、どう思われるか? (はんぺん)―――――――――――――――――――――――――――ソ連崩壊から30年(天声人語) 2021年12月25日 朝日新聞 社会主義体制の抑圧が終わりを告げ、自由な世の中がやってくる。そんな希望が揺らぐ様子が伝わってくるのがドイツ映画「グッバイ、レーニン!」である。東ドイツの英雄だった宇宙飛行士が、タクシー運転手の仕事をしている ▼客の驚く顔を見て、元宇宙飛行士は言う。「何を考えてるか分かってる。だが人違いだ」。その話はしてくれるなということだろう。映画では仕事を失った話が何度も出てくる。社会主義時代の紙幣があっけなく無効になる ▼東ドイツには失望を味わった人たちがいた。しかしロシアの人々が突き落とされたのは深い絶望だった。ソ連はちょうど30年前のきょう崩壊した。ほどなく社会を襲ったのが汚職の蔓延(まんえん)であり、失業であり、年率1千%を上回るインフレだった ▼その経験は、混乱からの回復に力を入れたプーチン体制が続く素地になった。しかしいま反体制派を投獄し、形だけの選挙を続ける姿は、かつての抑圧とどれほどの違いがあるのか。「自由主義は時代遅れだ」とまでプーチン氏は語っている ▼自由経済と民主主義が勝利したと言われたのが遠い昔のようだ。証明されたのは、抑圧が終わっただけでは自由も民主も根付かないことだ。公正に経済を運営するための制度や人材がいる。しっかりした基盤を持つ複数の政党がいる。 ▼土台がぐらついている所に丈夫な家は建たない。それはかろうじて今建っている家にも言えることだ。自由と民主の大切さともろさを、この30年が教えてくれる。