つながり
空を、飛んでいく。工事現場の査察に、大臣が乗ったヘリが飛ぶ。工事反対の人もいる、超法規的措置(その言葉さえで出ない不思議)で軍が動かした重機で壊される自然。国が決めたら住民の、ヒトも他の動物も植物も、環境が破壊されても黙って従え、という裁判所。政治家がお金を貰う株を買う、それが家族や秘書が、白紙領収書が、なんぞという言い訳を罷りとおす、与党の重鎮ほど、追求はあまく法は及ばず。海の向こうの国にばら撒かれるのは、日々上司に怒られ客に逆らえないような、地道に真面目に働く人たちの払っている税金、彼らが歳をとり疲労や病に倒れると自己責任、給与から天引きされていた年金や健保労保は何処に溶けて消えた?土から育つ樹々や海や川の魚たちでさえ大気の組成が変わったことがわかりそうに、天候の変化が激しい。息苦しく、呼吸器を病むひとたち。食欲が落ち消化器の不調も多く。押さえつけられるような眠気、ちいさな衝撃で折れる骨。空を飛んでいく。ヘリが飛行機が、鳥が虫が、いままでなかった微細なものが、確実に拡散している、そんな中に、私たちは生きている。だまっていても、こうして疑問におもっていても。