石倉昇の最善手はどれ?
この前図書館で小林光一九段の「白番布石の徹底解明」を借りてきたことを書いた。実は他にも、石倉昇の「最善手はどれ?」と「続最善手はどれ?」を借りていた。次の一手の問題集で、選択肢が付されているので、取り組みやすくなっている。大会の前に軽く肩慣らしにでも読もうと思いつつ、結局大会前には読まなかった。せっかく借りてきたのを読まないまま返すのはもったいないと思い、一通り解いてみた。「最善手はどれ?」のまえがきに、「基本的なことをほとんど網羅した」と書かれているが、簡単な問題ばかりかと思うと、さにあらず。他の本で目にしたことのある筋や手段が色々と出てくるが、中には結構難しいと思える問題もあって、なかなか侮り難い。比較的丁寧な説明もついていて、読みやすいし、まさに基本を学ぶのに良いと思う。問題数がやや少なめかな、という気はする。「最善手はどれ?」は1問10点の問題が全36問。段級位の目安という表をみると、満点で7段以上とある。ちなみに私は4段だった。「続最善手はどれ?」も同じく1問10点の問題で、こちらは全40問。ただ、段級位の目安の表がついていない。「最善手はどれ?」と内容的にかぶっている部分もある。このあたり、誠文堂新光社の本作りがちと安易ではないかと思わないでもない。「最善手はどれ?」は2002年4月発行で本体が940円、「続最善手はどれ?」の方は、2004年6月発行で本体が1,400円となっていた。わずか2年で5割増しですか。ちと高い。図書館で借りて読む分には、良いと思う。