『ビバリウムガイド』60号
私的に最後のビバガです。60号なんてキリが良くていいわ。定期購読打ち切ったので、札幌の本屋で出くわすことはまず無いでしょう。15年前、第1号を吉祥寺の本屋で見付けた時は感動したなぁ。やっと時代が私に追いついた!と思ったものですよ(笑)編集長の冨水氏が、爬虫類を“ハチュ”と呼ぶ層と相容れない気持ちは、よくわかる。「生き物に対するリスペクトがまるで感じられない」というのもごもっとも。ゆとり世代の使う日本語のボキャブラリーには、そんなものは多分無いのだ。それは、ビバガの若手の編集者が恥ずかしげもなく「そうゆう」とか活字にしてしまえる事と、多分同じで、まぁ、ぶっちゃけ、“お前が言うな”って事ですわ。爬虫類や魚や虫を初めて見た時の、自分ともう全然違うけど、なんかすごい格好良い、キレイ、なんだこれ、みたいな、生き物にドキドキする気持ちが、この趣味の原点であり、爬虫類に限らず、ペット(家畜)化されてない生き物を飼育するということは、その動物のために環境を整え、餌を工夫し、温度湿度を管理し、出来るだけ自然下にあるのと同じ空気を再現することに命を賭け、ただただ全面的に奴隷の如く尽くすことに他ならない(笑)。どんだけ どMなの?バカなの?って人は思うでしょうが、自然下から無理矢理連れて来たその生き物に、少しでも快適に生きていて貰うために、出来る事があるなら全てする!という熱い変態ぷりが、このテの趣味を支える動力源であり、生き物を飼う醍醐味なのは、間違いない。批判もあるだろうが、聞かない(笑)。失敗や試行錯誤を繰り返し、そうやって育てているうちに、調子が上がってハダのツヤがすんごく良くなったり、綺麗な体色を見せるようになったり、ちょっとだけ慣れたり、運が良ければ繁殖に成功したりして、その時の感動たるや、言葉ではとても言い表せないが、命への感謝というかまさに尊厳というものを教えてくれる瞬間だったりする。やっただけの苦労は報われる…事もある、程度のちっちゃい成功だけれどね。今は爬虫類も家畜化が進んでずいぶん飼いやすくなってるから、手間をかけなくても状態良く飼えて、なんだこんなもんかとか思うのかな?爬虫類が好きなのは変わらないけど、ビバガはもう良いや。【送料無料選択可!】ビバリウムガイド Vol.60 2013年3月号 (雑誌) / エムピージェー価格:1,200円(税込、送料別)