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龍水御朱印帳

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滋賀県の神社9

[元伊勢] カテゴリの記事

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坂田明神宮

拝　殿坂田明神宮滋賀県米原市宇賀野835-2。■御祭神　坂田宮（内宮）　天照皇大神　　　　　岡神社（外宮）　豊受毘売命坂田明神宮は元伊勢「坂田宮」と、式内論社の岡神社の二社からなる神社。とは言え、参拝時には全く気づきませんでした。毎度のことながら、リサーチなしの参拝だったからです。しかも幣殿で参拝後、ろくに本殿の確認もしていなかったため二社あることに気づかなかったのです。参拝日は2016年2月19日。当時のナビの性能がイマイチで、境内入口にある駐車場には行けませんでした。と言うか、その存在すら知りませんでした。あまり褒められた方法とは言えない駐車をしていたため、落ち着いて参拝出来なかったという、言い訳をしておきます。。幣　殿。従って、鳥居をくぐって境内に入っていませんでした。後で調べてみると、ここは境内をJRの線路が横断している珍しい神社でした。私は線路を挟んで駐車場の反対側から境内に入ったようです。。四所宮・七所宮倭姫社。四所宮（写真・左）は外宮・別宮の御祭神。七所宮（写真・右）は内宮・別宮の御祭神。こうして境内社の写真は撮っていますが、参拝時は御祭神はわかっていませんでした。境内案内図は線路の向こう側にあったからです。。。幣殿と本殿（岡神社・外宮）。幣殿の後ろに少しだけ見えているのが外宮（岡神社）の屋根。あの日、どうして本殿に注目しなかったのか不思議です。幣殿の美しさに圧倒されていたのかも知れません。路肩に無理やり駐車した車のことも気になっていましたが…。。。幣殿と本殿（坂田宮・内宮）。こちら側からは内宮の屋根が見えています。そもそも本殿の存在を忘れていましたから、千木の形状や鰹木の数は不明です。。。。次に訪れる機会があったなら、ちゃんと駐車場に車を停めて踏切を渡って参拝したいと思います。内宮・外宮、両方の本殿はもちろんのこと境内社にもちゃんとご挨拶しようと思います。それにしても適当な参拝しかせず、しかも８年前の画像を使ってよくもこれだけ参拝記録記事が書けたものです。先の数記事同様、壊れたＰＣから多くの画像を救出出来たことがよほどうれしかったのだろうということでご容赦ください。

2024.02.18

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比沼麻奈為神社

比沼麻奈為神社（ひぬまないじんじゃ）京都府京丹後市峰山町久次宮谷661■御祭神　　豊受大神（とようけのおおかみ）　　　　　　　　　　　　　　　　　瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）　　　　　　　　　天児屋根命（あめのこやねのみこと）　　　　　　　　　天太玉命（あめのふとだまのみこと）社伝によれば「遠き神代の昔、此の真名井原の地にて、田畑を耕し、米・麦・豆等の五穀を作り、また、蚕を飼って衣食の糧となる技を始められた」とのこと。磯砂山（いさなごさん・峰山町）に天降った豊受大神がこの地で稲作などの農業を始めたと伝えられています。比沼麻奈為神社の近くには、初めて稲作が行われたとされる「月の輪田」（現在は古代米が作られている）や豊受大神が籾を浸したと伝わる井戸もあります。上の写真のように「元伊勢　豊受宮」とあるので、ネットの記事などでは宮津市にある籠神社奥宮の眞名井神社と同じ意味で「元伊勢」と混同して紹介されています。しかしここは「丹波国・吉佐宮」に比定される「元伊勢」ではありません。神社でも、ここは「元外宮」と称しているようです。籠神社奥宮・真名井神社元伊勢・丹後国一ノ宮　籠神社籠神社の眞名井神社と同じ「まない」という名の神社ですが、天照大神が巡幸した「元伊勢」ではなく、ここから豊受大神が伊勢に招かれたという「元外宮」という意味での「元伊勢」なのでしょう。伊勢神道の教典「倭姫命世記（やまとひめのみことせいき）」に「丹波国与佐の小見比治の魚井原」から豊受大神が招かれたことが記されています。比沼麻奈為神社ではこれを「丹波国比沼の真名井原」と伝えています。「治」がいつしか「沼」に誤記されたという説もあるようですが、縁起の良い文字や発音にちなんだものとも言われているようです。天照大神が伊勢に鎮座されてから約500年後、豊受大神はこの比沼麻奈為神社の地から外宮に遷幸されたということ。豊受大神の遷幸に関しては、最初から目的地が決まっていたせいか内宮の「元伊勢」のようにいろんな場所を回った伝承はないようです。１か所だけ、意外な場所にそれはありましたが。※外宮の「元伊勢」「龍水御朱印帳・裏ばなし」～近所にもあった元伊勢。写真ではわからないかも知れませんが、拝殿・本殿はかなり大きくて18ｍｍのレンズに収まりませんでした。上の写真はiPhoneで撮影したものです。。。本殿は神明造。豊受大神は女神ですが、千木は外削ぎ。これはおそらく、伊勢の外宮に倣ったものと思われます。伊勢神宮では男の神とか女神の違いではなく、内宮に属する神社（別宮・摂社・末社・所管社）の千木は全て内削ぎで外宮に属するそれらは全て外削ぎになっています。。。本殿の横にあるのは「五神名地神塔（ごしんめいじじんとう）」と呼ばれる石塔。地神信仰は五穀豊穣祈願や収穫への感謝を捧げる民間信仰。「農業祖神　天照太神？？」と「倉稲魂？？」くらいしか読み取れませんでしたが「天照大神、大己貴神、少彦名神、埴安姫神、倉稲魂神」の五神名が刻まれていると思われます。。。参拝日は2022年7月24日。京都北部の山間の地とは言え、うだるような暑さ。それでも境内は凛とした静謐さでした。境内は隅々まで掃き清められ、まるで枯山水のような場所も随所に見られました。。。上の写真は拝殿前から社務所方向を見下ろしたもの。たまたま写っていたからよかったのですが、境内にはいくつか立砂があったようです。こんなに大きなものもあったのに見落としていました。猛暑のせいだと思います…。。。あとで写真でよく見ると鳥居から社務所に続く参道にも小さな立砂が並んでいるようです。境内脇を流れる小川や元は井戸だったという崖にある穴など見落としたものがほかにもたくさんあったようです。この日はご神職はお留守だったようですが、ネットで紹介されていたものを見ると素晴らしい御朱印がいただけるようです。今回はとりあえずご挨拶のみ。近いうちにまた再訪したい神社です。龍水御朱印帳・裏ばなし「私が丹後に行ったわけ」。

2022.07.31

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磯神社

磯神社伊勢市磯町１０６９ ■御祭神　　　　　正殿一座　天照坐皇大御神　　　　相殿二座　豊受毘賣大神木花佐久夜毘賣神「元伊勢」と呼ばれる神社に興味を持ってどれくらいになるだろう。過去の記事を見てみると、「元伊勢」という言葉の初見は２００７年。京都府宮津市にある籠神社の記事のようです。その後2008年3月に「元伊勢と呼ばれる神社に興味がある」と書いた記事がありました。今まで参拝した「元伊勢」を数えてみると２０社ほどになります。伊勢市磯町に鎮座する磯神社。「倭姫命世紀」に記された「伊蘇宮/磯宮」の比定神社ですが、異論もあるようです。神社の御由緒によれば、旧跡は洪水で崩壊したため現在地に遷ったとのこと。もともとは「八王子社」と称していたが、明治になって「磯神社」に改称したようです。社殿は石垣で囲まれています。こういう光景は珍しいような気がします。また、境内はつつじが美しいことで有名なのだそうです。地図を見ると、隣接して「つつじ公園」もあるようです。見慣れると何でもないのですが、本殿の屋根は赤。神明造のようですが、この屋根の色には一瞬驚きました。元伊勢で伊勢市内にある神社ですが、１２５社の一社ではありません。2006年から毎年　伊勢を回っています。特に2014年の１２５社巡り後は、小さな神社にも参拝しています。ここのことは前々から気になっていましたがこの磯神社への参拝がなかなか実現しなかったのには理由があります。神社参拝やブログ投稿時に昔からお世話になっているサイト玄松子さんの「玄松子の記憶」そこの記事に磯神社について、次のような記述があったのです。「周囲の道路が狭く、車を止めるのに苦労した」で、参拝を敬遠していたのです。今回は時間が余っていたこともあって、ダメ元覚悟で行くだけ行ってみようと思ったのでした。確かに周辺の道は「道路」と言うよりは「路地」に近く小型車でも不安になるような場所にありました。しかし最近できたのかも知れませんが駐車場が２か所ありました。それと同サイトには「狭い路地に面していて、鳥居も正面から撮影できない」とも書かれていました。しかし、この通り！！（ちょっと優越感）この鳥居の前は、車１台がやっとの細い道。私が玄松子さんよりスゴイわけではなく、iPhoneのおかげです。実は私のデジイチの18ｍｍのレンズでも撮影できませんでした。間もなくiPhone13が発売されるようですが、私はiPhone11proを使っています。レンズが３つあるiPhoneは、こういう芸当をいとも簡単にやってのけます。今回の記事では、デジイチの画像はTOPと本殿のみです。.

2021.09.19

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野志里神社

野志里神社（のじりじんじゃ）三重県桑名市多度町下野代3073■御祭神　　天照大神　他式内社。倭姫命が天照大神の御杖代となり、鎮座地を伊勢に定めるまでに一時的に祀った場所を元伊勢と呼びます。この野志里神社は元伊勢・桑名野代宮とされる場所の一社。「元伊勢」と呼ばれる地にこだわっていた時期がありました。野志里神社への参拝は２０２０年11月28日。久しぶりの「元伊勢」です。「こだわっていた」とは言え、振り返ってみると７社しかここで記事にしていませんが。のどかな地に鎮座する、ひっそりとした神社。神職は常駐せず、多度大社が兼務とのこと。参拝日は多度大社などに参拝後、伊勢へ。以前はめいっぱい訪問地を予定して、鬼のように回った時期もありました。しかし最近は年齢のせいでしょうか、あまり予定を詰め込まなくなりました。この日も「伊勢国一の鳥居」への訪問を断念。と、言うか省略。元伊勢とか一之宮とか、テーマを決めていると参拝するモチベーションが上がります。神社巡りを始めた頃（１０～１５年前）は、車で走りながらでも「それらしい場所」を見つけたらかたっぱしから参拝したこともありました。参拝数も減っていますが、記事更新の数も激減・・・。今年はちょっと頑張ろうと思います。.

2021.01.17

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天岩戸神社（元伊勢三社　その３）

天岩戸神社（あめのいわとじんじゃ）皇大神社より徒歩約１０分 ■御祭神　　櫛御毛奴命（くしみけぬのみこと）　　または　櫛岩窓戸命豊岩窓戸命御祭神は御由緒には書かれていませんでしたが、京都府の案内板には「櫛岩窓戸命豊岩窓戸命」なっていました。これらの神は天石門別神の別名と言われます。櫛御毛奴命も聞き慣れない御神名ですが、須佐之男命の別名とされています。この表記の違いの理由は不勉強でわかりませんが、他の神社の御祭神の呼称がヒントになるかも知れません。この御神名が見られるのは出雲大社とともに出雲国一ノ宮と称する熊野大社。この神社の御祭神は「神祖熊野大神櫛御気野命（かむろぎくまののおおかみくしみけぬのみこと）」御神名の「神祖熊野大神」の部分は「神聖な祖神、熊野大社の大神」との意。勝手な想像ではありますが、この御祭神の伝承が古くからのもとすればここは豊鋤入姫命の御巡幸による大和ではなく、出雲の影響が濃いのかも知れません。天岩戸神社への参拝は、皇大神社の参拝後に徒歩で行くことをお薦めします。車で行けないわけではありませんが、駐車スペースがありません。皇大神社から日室ヶ嶽・遥拝所を経て急な坂道を下ること約１０分。ハイヒールはもちろんのこと、サンダルやクロックスでの参拝は危険かも知れません。神社前にある神聖な産盥などは、流れこそないものの室生・龍穴神社奥宮の雰囲気。この水はどこからやって来るのかわからない神秘的なもの。皇大神社の奥宮であり、元宮とも言われています。神秘的な水、社殿及びその裏手にある磐坐などここには「本物の印」など必要のない神聖な場所だと感じました。社殿の近くで参拝したい場合は、この鎖をつたって上ります。写真で見るほど険しい岩場ではありませんが、鎖はけっこう重いです。こちらから水が湧き出ているか、流れ落ちているのでしょうが水音は聞こえませんでした。帰路は皇大神社方向に坂道を上らず、下って行けば皇大神社下の集落に出ます。ここには書けない龍水のホンネと毒舌こんな写真が大嫌い（だから私は嫌われる）「龍水御朱印帳・裏ばなし」.

2015.09.25

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皇大神社（元伊勢三社　その２）

皇大神社（元伊勢内宮）京都府福知山市大江町内宮宮山217　 ■御祭神　　天照皇大神神社巡りを始めて以来、「元伊勢」と呼ばれる神社に惹かれています。しかし皇大神社は籠神社などに比べると、なぜか足が向かない神社です。言葉ではうまく表現できないのですが、個人的な感想ですが他の神社とは異質な「気」を感じるせいでしょうか。日室ヶ嶽を神体山とする古社で、古神道の聖地とも言われているようです。こちらも社殿正面に黒木鳥居があります。府道９号線沿いの駐車場に車を止めて境内に向かいました。参道は私にとっては少しきつめの坂道が続きます。参拝日は平日だったにも関わらず、何組かの参拝者の姿がありました。本　　殿「元伊勢」として有名な皇大神社ですが、豊受大神社の記事にも書いたように異説もあります。私は元伊勢「但波国吉佐宮」は籠神社だろうと思っています。しかし天照皇大神の御杖代となった豊鋤入姫命が籠神社に立ち寄ったとすればその往路あるいは帰路で、この地に立ち寄った可能性はあるでしょう。皇大神社、豊受大神社という神社名と「内宮」「外宮」という呼称、そして宮川や五十鈴川など揃い過ぎた存在が私のようなひねくれ者が籠神社の方に「肩入れ」する要因となっています。かと言って、ここが古くからの祭祀の場であったことは否定できません。写真は遥拝所から望む日室ヶ嶽。夏至の日没は、太陽が頂上付近に沈むそうです。見事な神奈備山ですが、一部では「日本のピラミッド」とも言われているそうです。「ピラミッド型の山」ではなく、人工のピラミッドだと主張している人もいるのだとか。豊受大神社と同じく、数多くの境内社が境内を囲んでいます。栲機千千姫神社■御祭神　栲機千千姫命（たくはたちぢひめのみこと）天手力雄神社■御祭神　天手力雄神（あめのたぢからをのかみ）社務所前から日室ヶ嶽遥拝所を経て急な坂道を下ると奥宮・天岩戸神社へは約１０分。ここには書けない龍水のホンネと毒舌これも神道の懐の深さ？「御朱印を２度もらうorz」「龍水御朱印帳・裏ばなし」 .

2015.09.23

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豊受大神社（元伊勢三社　その１）

豊受大神社（とようけだいじんじゃ）京都府福知山市大江町天田内178-2　 ■御祭神　豊受大神福知山市大江町にある皇大神社（元伊勢内宮）、天岩戸神社（皇大神社奥宮）、そしてこの豊受大神社（元伊勢外宮）を「元伊勢三社」と呼ぶそうです。この神社が伊勢の外宮の元宮であるとの伝承があります。しかし伊勢への遷座の途中に立ち寄った地とされる説や用明天皇の皇子・麻呂子親王が大江山の鬼を退治する際に伊勢から勧請されたものとする説など異説も根強いようです。上の写真中央が拝殿。向かって左が多賀神社、右は土之神社。社務所から長い石段を上ると、境内入口に黒木鳥居があります。黒木鳥居は樹皮をはがさない丸太で作られた鳥居で最も古い形の鳥居だと言われています。ここと皇大神社の他には嵐山の野宮神社と伊雑宮・神田しか見たことがありません。野宮神社のものは加工されて素朴さが感じられませんが、ここの黒木鳥居は原始的な素朴さが感じられる正真正銘の黒木鳥居です。本殿の回りをコの字型に境内社が囲んでいます。上の写真は月宮とその他の神社。本殿の裏にあるのは「龍灯の杉」と呼ばれる御神木。節分の夜に龍神が燈火を献じるという伝承があるそうです。月宮と反対側の角にあるのは風之宮。多賀神社、土之神社、月宮、風之宮は別宮とも呼ばれるようです。伊勢神宮の外宮の宮域にも多賀宮、土宮、風宮があり宮域外に月夜見宮があります。しかし平安時代後期の「延喜式神名帳」に見られる外宮の別宮は多賀宮のみ。あとの別宮は鎌倉時代以降のものと言われています。そのような外宮の別宮を模した境内社の存在を見ればこれではどちらが「元」なのかわからなくなります。本　殿多賀神社伊勢神宮・外宮の別宮と同様、豊受大神荒御魂を祀っているのだと思います。社殿は土之神社と同じ大きさのようですが、その点は伊勢とは違っています。伊勢神宮・外宮の第一別宮である多賀宮は、他の別宮よりひとまわり大きく造られています。土之神社豊受大神社という名称、そして四つの別宮と近くを流れる宮川。皇大神社と五十鈴川。「元伊勢」とするにはなんだか揃い過ぎという感も否めません。ここには書けない龍水のホンネと毒舌元伊勢三社とミスチル「掌」「龍水御朱印帳・裏ばなし」元伊勢三社 .

2015.09.17

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真名井神社

伊勢神宮・外宮の御祭神、豊受大神を祀る神社。天照大神が伊勢に御鎮座されて約５００年後、この地より豊受大神が伊勢に招かれたと伝えられています。籠神社の奥宮である真名井神社の参道には、狛犬ではなく「狛龍」がいます。ただしこれは新しいもので、昔からそうであったかは不明です。籠神社の御祭神は彦火明命。その彦火明命が竹で編んだ籠船で龍宮に向かったという伝承が「籠神社」の名前の由来とか。この「狛龍」も龍宮にちなんだものかも知れません。現在の籠神社公式ＨＰは比較的シンプルですが以前のＴＯＰページはアクセスすると龍が飛び交う凝った作りになっていました。そう言えば「籠」という字にも「龍」が含まれていますね。鳥居の前にある「御霊水・天の真名井の水」「真名井」というのは、清浄な水の中でも最高位のものという意味があるそうです。岩の間から湧き出る清水といった感じですが、冷静に考えればおわかりのように人工的な「演出」です。興醒めな話で恐縮ですが、近くにあるポンプで汲み上げられた水です。すぐそばに小川が流れており、それほど深い地下水ではないかも知れません。ここの水をポリタンクに汲む人を何回も見かけましたがこの水は「手水舎」であり、水汲み場ではありません。数年前にはなかった眞名井水神社。設置された看板には「お水を汲まれる方はこちらでお願いします」と書かれてあります。前回の参拝時には、ポリタンクをいくつも持った人が天の真名井の水前を占拠していて仕方なく手水を使わずに参拝しました。この神社はそういったことへの対策として作られたのかも知れません。初参拝の時は、この辺りに井戸水用のポンプ（電動）が無造作に置かれていました。眞名井水神社の後ろには小さな小屋のようなものがあります。現在はそこにポンプがあって、ここから「天の真名井の水」が汲み上げられているのでしょう。こんな現実的なことを書いてしまうと、なんだか御霊水のありがたさが薄れるようで申し訳ないですが。籠神社公式ＨＰによれば、この「天の真名井の水」は御祭神が伊勢神宮・外宮に招かれたときに外宮の上御井神社の井戸に遷されたと記されています。現在の「天の真名井の水」はそれを「再現」したものだと暗に説明されているのかも知れませんね。真名井の森を抜けて本殿に向かいます。しかしここも撮影出来るのは画像中央に見える看板のある所まで。籠神社公式ＨＰの写真にあるように、玉垣が設置されており現在は拝殿より奥には入れないようになっています。本殿向かって右には、神が湯あみすると言われる「産盥（うぶたらい）」や本殿裏には「霊畤」と呼ばれる磐座などがあります。これらの磐座に触れたり、磐座の上に上がって瞑想する人がいるなどパワースポットブームによりマナーの悪い参拝者が増えたため玉垣が設置されて立入禁止となったと聞いています。撮影禁止となったことは残念ではありますが拝殿横から磐座を拝したとき、玉垣の設置は正解だったと思いました。磐座の周辺には白い石が敷き詰められており玉垣内は清浄な気に満ち溢れていたように感じました。本殿裏の磐座主座などはカメラを向けていいものかためらうほど畏れ多い感じがしたものです。以前の私も神さまにとっては「やってはいけないこと」をしていたのかも知れません。現在はどの磐座の神々も、静かにご鎮座されていると感じました。■「龍水御朱印帳」　真名井神社２００８静謐で神聖な境内に心が洗われるような思いでしたが、ブロガーにとってはやはり撮影禁止は残念でした。あきらめきれない気持ちからか、帰り間際にもう一度振り返り未練たっぷりに望遠で社殿を撮影してしまいました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　龍水御朱印帳・裏ばなし「神社マニアの勲章～神社ブロガーのウラ話（１）～」ここには書けない裏ばなし私もけっこう反省が必要かも・・・ .

2015.08.23

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志貴御県坐神社

志貴御県坐神社（しきのみあがたにます）奈良県桜井市金屋896　 ■御祭神　　饒速日命　（大己貴神という説もあり）三輪山の麓に位置する森に囲まれた境内はひっそりとしていました。パワースポットブームで、若い人たちが三輪山登拝に押し寄せさらに参拝者が増えたようにも思える大神神社からはたったの５００ｍ。２０ｍほど東を通る山辺の道には、１０秒毎に人の姿が見られるというのに・・・。境内には「崇神天皇磯城瑞籬宮跡（いきのみずかきのみや）」の石碑。そう、ここは日本書紀によれば２０００余年前箸墓古墳の被葬者が、伝承通り崇神天皇と同時代に生きた倭迹迹日百襲媛命（やまとととひももそひめのみこと）だとしても１８００年前は天皇の宮（皇居）だった場所なのです。また、日本書紀の記述によればこの場所にはかつて、大和の神（大和大国魂）と天照大神が祀られていました。現在は伊勢に鎮座する天照大神は、ここから旅立たれたのです。社殿東にあるこの磐坐には、神明鳥居。方向からして、伊勢遙拝所でしょうか。よく考えるとこの神社は、神社好きにとっても古代史ファンにとってもすごく大切な場所のような気がします。記紀で崇神天皇の時代をよく調べるのですが、磯城瑞籬宮は柳本か纏向あたりの平地をイメージしていました。今は木々に囲まれていますが、大和盆地を見下ろす小高い場所に位置します。ここに宮があった頃は、三輪山を見上げることも出来たのでしょうか。やはり２０００年の時を隔てていても、現地に立つことは重要だと改めて感じました。本　　殿すぐ南には大和川が流れており、古代最大の交易所とも言われる海柘榴市の跡もある地域。ここは古代においては、陸路・水路ともに交通の要衝であり支配者が拠点にするにふさわしい場所だったのかも知れません。上の画像は厳島社、下は稲荷社だと思います。上の境内社には「辨才天」の石碑、下の境内社には狐の陶器が置かれていました。ここが磯城瑞籬宮跡と言われる根拠は知りませんし、この神社に物部系の神（または出雲系の大己貴神）が祀られた経緯も不明です。しかし古代王権の展開を考えるときここは磐余と並んでとても重要な場所なのだということをそして伊勢の天照大神は最初はここに祀られていたということをもっとみなさんにも知っていただきたいと思います。 .

2012.04.21

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神戸神社

神戸神社（かんべじんじゃ）三重県伊賀市上神戸３１７　■御祭神　　大日霊貴命（おおひるめむちのみこと＝天照大神）　　　　　　　倭姫命　天兒屋根命天太玉命　栲機千千姫命　他神社御由緒によれば、「往古は穴穂宮と称し、明治４１年１０月村内諸社を合祀し、社号を神戸神社と改める」とのこと。参拝した日は時折、視界がなくなるほどの大雨が断続的に降っていました。尾張～伊勢～伊賀と移動しながら７社ほど回りましたがありがたいことに、神社に到着すると雨が止み時には晴れ間も見えるほど一時的に回復した場所もありました。機会あるごとに「元伊勢」と呼ばれる神社を訪ねています。穴穂宮もその一社で、今回が初参拝。倭姫世記によれば、崇神６６年にこの地に遷り四年間奉斎したと記されています。参拝直前まで降っていた大雨で、しっとりと濡れた境内。朝露に濡れた早朝のような静寂さがありました。拝殿の裏に回ってこの本殿を見たときには驚きました。ここで茅葺きの神明造の本殿が見られるとは思ってもいませんでした。そしてこの本殿、ただの神明造ではありません。（伊勢）神宮の式年遷宮と同様に、２０年毎に式年造替が行われています。しかもその部材は、神宮から古材を配領されているとのこと。ただの元伊勢とは違うようです。こういった思わぬ出会いがあるから神社巡りはやめられません。境内に湧く「天之眞奈井戸」明治以降の戦没者を祀る「護国社」 .

2011.10.13

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元伊勢　篠畑神社

篠畑神社（ささはた）奈良県宇陀市榛原区山辺三■御祭神　　天照大神元伊勢と呼ばれる神社の１社で、この篠畑神社は日本書紀にも記されています。 ●「日本書紀」垂仁天皇２５年３月１０日天照大神を豊鍬入姫命からはなして、倭姫命に託された。倭姫命は大神を鎮座申し上げる地を探して、宇陀の篠畑に行った。さらに引き返して近江国に入り、美濃を巡って伊勢に至った。天照大神をこの地に迎えるにあたって、倭姫命を援助したとされる佐佐波多姫が境内社に祀られています。この佐佐波多姫は「倭姫世記」に記された宇多の大宇禰奈(おおうねな）とのこと。「ささはた姫」は笹の生えた地を整備して宮地にしたという伝承もあるそうです。しかし「はた＝畑」から、この地を開拓した女神として祀られたのかも知れません。阿紀神社の秋毘賣命の伝承と共通した感があります。のどかな山間の地に鎮座する神社ですが、さすがに気品を感じるお社。「元伊勢」と呼ばれる神社に惹かれる理由はわかりませんがこういった神社に参拝すると、お務めを果したような気分になります。前日にだいたいの位置を確認していたからよかったものの、阿紀神社からいざ移動しようとすると、ここがナビに記載されてなくて苦労しました。実は最初、篠畑神社だと思って別の神社に参拝しました。参拝を終えたあと、ここは「葛神社」という別の神社であることが判明。近くを流れる小川は宮川とよばれ、参道の鳥居も神明鳥居だったためてっきりここが篠畑神社だと思い込んでしまいました。元伊勢だと信じて参拝し、葛神社の神様に失礼なことをしたと後悔しましたがあとで調べてみると、御祭神は篠畑神社と同じく「天照大神」でした。しかも葛神社にも「元伊勢・佐々波多宮」としての伝承が残っているそうです。結果的には的はずれな参拝にならず、胸をなで下ろしました。葛神社と篠畑神社は、直線で３００ｍほどしか離れていません。 ※「元伊勢」については過去記事をご覧ください。　　　　　　　「元伊勢」 .

2009.11.02

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元伊勢　阿紀神社

奈良県宇陀市大宇陀区迫間通称　神戸大神宮 ■御祭神　　　天照大神折りあるごとに、元伊勢と呼ばれる神社を訪ね歩いています。この阿紀神社もその１社で、古くは宇多阿貴野宮と呼ばれていたそうです。神社御由緒によれば、創建は神武天皇東征の頃であるとのこと。この地を開拓したのは須佐之男命の子孫、秋毘賣命と伝えられています。秋毘賣命は相殿神として祀られています。開放的で心地よい境内です。鳥居の向こうに見える丘の中腹に、古殿地があるそうです。かつては阿紀神社でも式年遷宮が行われていたとのこと。境内にいたご年輩の女性から「薪能があるので来てください」と声をかけられました。「はい」と答えましたが、いつ行われるのかと尋ねると６月とのこと。８ヶ月も先の話です。この能舞台は、神社境内にあるものにしては本格的。地謡座、アト座、そして橋掛かりもあって、能楽堂とほぼ同じ造り。薪能と言えども、きっとすばらしいお能が観られることでしょう。阿紀神社の薪能は「あきの蛍能」と言われ、数百匹の蛍が舞台から放たれるのだそうです。蛍の光は、幽玄な能をさらに盛り上げることでしょうね。カジュアルな出で立ちだったので定かではありませんが、宮司さんと思しき方からこの神社について、丁寧なご説明を聞かせていただきました。毎年２００～３００の神社を廻っていますが、こんなことは初めてです。皆さんのブログを拝見していると、よく御神職とお話しされたことが書かれています。私には、だいたいどなたも近寄って来ません（ナンデ？）宮司さん（？）は近々、古殿地も整備しようかと思っているとおっしゃっていました。倭姫命は、この宇多阿貴野宮に４年間奉斎されたとのこと。本殿は銅板屋根ですが、神宮と同じ様式の唯一神明造り。素木造りの社殿は、神門と瑞垣に囲まれています。阿紀神社のすぐ近くに、万葉公園・かぎろひの丘があります。ちょっと期待していましたが、さほど眺望は良くありませんでした。季節や時間帯によっては、人麻呂が詠んだ歌のような光景が見られるのかも知れません。毎年旧暦の１１月１７日にあたる日（現在の１２月中旬）に「かぎろひを観る会」が行われるそうです。　　　　　　　ひむがしの　野にかぎろひの立つ見えて　　　　　　　　　　　　　かへり見すれば　月かたぶきぬ .

2009.10.31

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