★君のためなら千回でも(2007) ★
THE KITE RUNNERこの誓いは今、君に届くだろうか。 映時間 129分 製作国 アメリカ 公開情報 劇場公開(角川映画=角川エンタテインメント) 初公開年月 2008/02/09 ジャンル ドラマ 【解説】 アフガニスタン出身のカーレド・ホッセイニ原作ベストセラー『君のためなら千回でも』(旧題『カイト・ランナー』)を「ネバーランド」「主人公は僕だった」のマーク・フォースター監督で映画化した感動ヒューマン・ドラマ。ソ連のアフガニスタン侵攻の際にアメリカに亡命し作家になる夢を実現させた主人公が、今なお深い心の傷となっている少年時代に犯した罪と向き合い、それを償うためタリバン独裁政権下のアフガニスタンに帰郷するさまを感動的かつスリリングに綴る。【ストーリー】ソ連侵攻前のまだ平和だったアフガニスタン。裕福な家庭の少年アミールと、彼の家に仕える召使いの息子ハッサンは、境遇の違いを越えて強い絆で結ばれた親友同士だった。ところが12歳の冬の日、恒例のケンカ凧大会の最中にある事件が起きる。以来、アミールは少年ゆえの潔癖さと後ろめたさからハッサンを遠ざけてしまう。そこへソ連軍が侵攻、アミールは後悔と罪の意識を抱えたままアメリカへ亡命、再びハッサンと会うことなく月日は流れてしまう。20年後、苦労の末にアメリカで念願の作家デビューを果たしたアミールのもとに、アフガニスタンの恩人から1本の電話が入る。“まだやり直す道はある”との言葉に、アミールは意を決して危険なタリバン独裁政権下の故郷へと向かうのだったが…。 【感想】<>好きな俳優が出ていないどころか出演の役者さんを誰も知らない(笑)作品でしたが、マーク・フォスター監督の作品の」「ネバーランド」「主人公は僕だった」が好きなので(チョコレートはいまひとつな私なのですが(¨;))観に行ってきましたやはりこの監督とは私は相性がいいみたいです本当に素晴らしい作品でしたこれがアメリカ映画と言うのは意外でしたが(笑)「二人の少年が誓った絆に、涙が止まらない」とパンフにありましたが、本当に涙が止まらない作品でした<アミールとハッサン><この二人の演技は初めてと思えないほど素晴らしかったです特にハッサン役の男のこの表情に惹きつけられました>アミールとハッサンの関係(主人の息子と使用人の息子)が描かれ、人種を超えて、身分を越えて、親友のような、兄弟のような関係で無邪気に遊ぶ二人、そして凧揚げで勝利した日につらい出来事が起こりさらに戦争によって引き離されていく二人を描く前半は秀逸でそれが後半のシーンやラストのシーンの感動につながっていきます <イラン人の俳優さんで初めて見たかたなのですが、存在感があって厳格で人格者で立派な父親役があっていました>父親が偉大過ぎると子供って、特に息子は萎縮してしまうんですね・・・勇気があって立派な父親はアミールにも自分で自分を守れる人間になって欲しいと願っているのですが、アミールは臆病さを弱さを克服できないままに大人になってしまったような気がします後半、父親の友人であり、自分の恩人であるラヒムから電話があり、彼に逢うために、パキスタンに行くわけですがそこで、ハッサンのことを聞きます・・・・ハッサンの衝撃的な死、ハッサンは結婚をしていて彼には一人息子のソーラブがいること、そしてハッサンと自分との関係・・・・腹違いの兄弟だった(しかも、いつも自分を守ってくれていたのは弟だった)ことを知ります。ハッサンの壮絶な最後を聞き、さらに兄弟であったことを知り愕然とするアミール・・・ラヒムは孤児院にいる(結局、孤児院にはいなかったのですが)ソーラブを探して引き取って欲しいと頼みます。政情が不安定な中、自分にはアフガニスタンに行くことなどとてもできないと、誰か人に頼めないかとまたもや人頼みのアミール・・・亡くなったハッサンが独学で勉強して字を覚えて、アミールに書いた手紙をラヒムから渡されます・・・その手紙の内容は、罪をなすりつけたアミールへの恨み言は一切なく、信頼に友情にあふれているものでした字を読むことさえできなかったハッサンが手紙を書けるくらいまで努力したこと、恨んでも当たり前と思われる行為をしたアミールへの非難の言葉などなく、いつか逢いたいと書いていたこと。手紙にはいっていたハッサンと息子ソーラブの写真・・・もう、ここは号泣でした・・・家で観ていたら、声出したかも(笑)鼻水は出るし、涙はとまらないし・・・困りましたちなみにとなりの女性も鼻をすすっていました(笑)いつも人に頼ってばかりで自分のことすら守れなかったアミールがこの手紙によって、初めて自分で行動を起こします。つまり父親やハッサンのように勇気のある人間に変わるわけです。変わろうとするわけです。そして彼の人生の中で初めて危険を、自ら危険を冒すことを選びます。このソーラブ救出劇は意外とあっけなかったような気もしますが、監督が撮りたかったのはアクション映画やサスペンス映画ではなかったと思うので、これはこれでいいのではないかとも思いました特殊技術での派手な映像があるわけでもなく複雑なストーリーでもなく、映画としては地味な作品だと思いますが、とても心に染みる映画でした。そして一方では、アフガンの悲劇的な歴史を知り、映画の中でも描写がありますが、タリバン政権下での残虐な行為、孤児院の院長の言葉などにショックを受けた映画でもありました <早くこういう日が来て欲しい・・・>1日も早くオープニングの凧揚げ風景のような平和なアフガニスタンに、真っ青な空に飛ぶあの凧のように、人々の希望と活気にあふれるアフガニスタンに戻って欲しいと願わずにはいられません。。。ラストシーン、ソーラブに「君のためなら千回でも」と子供のような笑顔で、晴れやかな笑顔で言うアミールの姿に救われた気持ちになりました映画のラストは希望を感じられるものでしたアカデミー賞の作曲賞にもノミネートされている音楽と、このシーンでまたもや涙の私でした(ナイロビの蜂、手紙、そしてこの作品がここ最近の私の号泣映画です・笑)私には「君のためなら千回でも」って言える人は・・・と考えたら、やはり子供でした(笑)うちのかわいいボクちゃんたち(親ばか・(^_^;))だなって思いましたご主人様すみませんσ(^◇^;)上映館はそう多くないと思いますが、楽しい映画というわけではないですが、多くのかたに観てもらいたい作品だと思います2月9日(土)~公開中<パンフレット¥600クリックで公式サイトへ>失ってからわかった絆。それに気がつかなかった後悔。もう遅いかもしれない、でも、今だから伝えられる想いがある。ハッサンがアミールに伝えた友情の言葉‘君のためなら千回でも’。それは20年後アミールからハッサンへ本当に伝えたかった言葉でもあった。 (↑チラシより)THE KITE RUNNER糸を切られた行方も定かではない凧を追いかけ見つけ出す役割の者。熟練と勘が要求され、それゆえ、大変な尊敬と賞賛を得るのである。(↑パンフより↓)アフガニスタン・イスラム共和国基本データ(2007年8月現在)面積 652,225平方キロメートル首都 カブール人種 パシュトゥーン人、タジク人、ハザラ人、ウズベク等言語 タリー語、パシュトゥー語 宗教 イスラム教